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webオンリーに参加した話【原稿編】

今年の3月にはじめてwebオンリーに参加した。
ラヴヘブンという2年前にサービスが終了したソシャゲの初オンリーである。なんだか死後認められた芸術家感ある。すごいな。

自分はウェブオンリーどころかそもそもサークル参加が初めてである。
サークルの基礎の基礎から知らんのだ。(更に言うと同人イベントに初めて触れたのも正直数年前のことで一般参加の知識すら乏しい)
ただイベントに数多参加してきた同人戦士達もウェブオンリーという土壌は初めての人が多いはずだ。みんな知らないから大丈夫。どんどん気軽に参加したらいいと思う。今がチャンスだぞ。
自分はな〜〜んにも分かんないけどやる気だけはあったので迷わず申し込みをした。とりあえず申し込みして己を追い込まないと絶対に準備とか始めないタイプなので。
頒布物が出来たら申し込みしよ♪ができる人がこの世にいる事、信じ難いな。


さて、参加が決定したところで頒布物を決めなければならないのだが

せっかくだし本、作りて〜〜〜〜〜〜!!!

なのである。
作れるのか????

幸い過去に一度まとめ本を交換するという機会があった為、印刷所でちょっとしたイラスト本を刷ったことがある。
交換する方々と値段をなるべく統一する為に印刷所の指定があり、その時使ったのが 株式会社グラフィック さん。
初めて使った印刷所を親だと思ってるので何も考えずに今回もここに決めた。
色々自信はないが一度なんとかなってるのだからなんとかなるだろう。
何よりグラフィックさんはかんたん入稿が使えるのである。かんたん入稿という名前からして最高。私はクックパッドなどで検索をする時「○○  簡単」と必ず入れる。簡単が好きなので。

更に幸運なことに、このオンリーが決まる少し前にグラフィックさんで印刷を行うというフォロワーさんのイラスト本にゲストで誘って頂いて一枚寄稿したのである。経験はでかい。ありがたいね。
あとテンプレートを流用できるからフォロワーさんの本と同じサイズにしようというずるい思考。安心安全と楽チンを求めている。

本を作ることは決まったが原稿をいつまでに仕上げればいいのか。
納期を確認したら最短1日とか書いてあったので即画面を閉じた。そんな甘い言葉をかけるな。初っ端から締め切りの死の淵ギリギリを狙う人間になってしまう。やめてくれ。
とりあえず1週間あれば割増料金無しでできるらしい。前に一度使ったことあるはずなのに1ミリも覚えてなくてウケる。前回は刷り直しも考えてビビりながらめちゃくちゃ早めに刷った記憶はある。
イベントが3月20日。よし、2月末までに入稿するぞ♪

なんやかんや原稿を書きはじめる。
せっかく書き下ろしで本作るなら統一感出したいな〜と思って10枚同時進行した。描いても描いても完成した絵が一枚もないの普通に焦る。あと進捗状況が自分でもよくわからなすぎる。

と思っていたが主催者さんが開催までの準備期間を長めに取ってくれていたのもあったので予想以上に早く終わりだいぶ余裕が出来た。
やるじゃん♪ページ数を増やすか♪
4ページ単位でしか増やせないの結構ハードル高いよな。1ページ追加しようとするとお呼びでない3ページも付いてくる。勝手に来るなよ。

追加分が半分ほど終わったあたりで何をどうしてこうなったのかわからないが更に4ページを増やせるのでは?という判断に至った。その前に増やした分が終わってないのになんでそう思った?
ここで完全に判断を見誤った為、後々普通にスケジュールがキツくなった。

話は逸れるがウェブオンリーが出来るpictSPACEというサイト、会場内でオリジナルのアバターや店舗画像が使えるらしく当初は面倒だから適当に配布されているものを使うか〜と思っていた。結局気付いたら原稿から逃げたくてアバター4種類くらい作ってたのだが。やりたくないことをやるには更にやりたくないものをぶつけるのが大事。
サークル参加者は会場に時間外入場が出来るので適当な時間に入って他の参加者さん達とチャットなどをして遊んでいた。
結構バグがあって事前にフォロワー達と色々試せてよかった。バグで会話が見えない姿が見えないとか普通にあって数人で遊んでた時に誰も同じ景色を見れてなかったの面白かった。全ての人間の証言が食い違う世界。漫画みたいだな。

そんなこんなで時が経ち「いよいよヤバい」という日数と進捗具合に見ないフリが出来なくなってきた。
まあ元々予定していなかったページなので終わらなければ切り捨ててもいいか…とも思っていたが、せっかく刷るならたくさん詰めておいた方がお得(?)なので
「頑張って追加分まで終わらせられたら表紙にPP貼る!」という目標を立ててヒィヒィ言いながら描き進めた。ちなみにPP加工、よく見たら追加納期1日だった。ウケる。

TLに修羅場ツイートが溢れている頃、フォロワーから原稿デスゲームが提案された。

何?

原稿が死んでいる人間が集まり、pixiv Sketchでお互いを監視しながら進めるというもので2チームに分かれて進捗の悪い方が罰ゲーム。原稿がヤバい方に更に描くものを追加するというペナルティ。死?

pixiv Sketchもはじめて使ってみたのですが楽しいですね。チャット欄が充実して進まねえ…たのしい…
周り、原稿がヤバい人間が10割だったので同時に8人の作業配信がなされて目が足りなかった。自分も描かねばならぬので普通に見てる場合じゃなかったのがもったいない。
デスゲームの名に恥じぬ裏切り、団結、人間ドラマが生まれた気がする。
結果は自チームの負け。が、ここでなんとか脱稿したので試合に負けて勝負に勝つというやつですわ。俺の勝ち。ほな。

原稿が完成し、色々と最終調整してから入稿手続きへ。
初期構想の16pから最終24pにパワーアップした俺の本!羽ばたけ!!!!

…と思ったらどこかで選択を間違えたのか謎仕様になりキャンセルも出来ず詰み。お問い合わせする羽目に。
(泣)になりながら深夜にお問い合わせメール送ったら30分経たずに対応してくれた。週末深夜だったので早くても週明けに返信が来るものと思い込んでいた。迅速すぎる対応になんかもう足を向けて寝られないのでその日は立ったまま寝た。

入稿してからはソワソワしながら不備やミスに怯える1週間を過ごし、手元に本が来た。
やった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!我が子、かわいいね。
この配送待ちの1週間で無配のペーパーもなんとか描き上げた。
やりたいことやったったぞ〜という気持ち良さ。

やり遂げたこの脳のアドレナリンがまた本を作る作業という修羅を歩ませるのだろうなという実感。
また次の本を出す為に原稿を描きながら思うんだろうな「もう一生やんねえよ」って。