もっとも軽薄でありたいと思う
新社会人(入社21ヶ月目)によるアドベントカレンダー7日目。
水曜日は友達に投稿してもらいました。
ありがとう。めっっっちゃうれしい。
(詳細は本人に送ったのでここでは書きません)
一日投稿を欠かしたら一気にできなくなりました。でももう一度がんばります。
2022年8月(入社5ヶ月目)の本はこちら。
通称ボカロ本。(仲間内でこう呼んでいる)
アボガド6さんの表紙が美しい。
「イキらないアライ」である著者の、かなしくなるくらい優しいマイノリティ論。(若者はみんなマイノリティ。)
公式の作品紹介に、「キーワードは『アンチ・セクシュアル』。」とあるが、この着眼点を論じきっているのがすごい。
卒業論文で、わたしは"女性"の人形鑑賞経験について論じた。既存の人形(※球体関節人形)関連資料がことごとく澁澤龍彦を踏まえて書かれており、旧来の男女のロールからはみ出せないものになっていることに一石を投じたかった。
人形論を女性の立場から再構築することについて、わたしは最後まで葛藤があった。できることならそういう切り方はしたくなかった。女性というカテゴリーに馴染めない人はどこへ行けばいいんだろう?と思うから。
だが、アンチ・セクシュアルなところまでは行きつけず、フェミニズム領域の文献を用いて"女性"の立場から論じるのが自分の精一杯の実力だった。
そういうやり残しを抱えたままだから、この本を見つけて嬉しかった。これが私たちの世代を切り開く言葉だ、と思った。
この本を読んでいたころ、ラカン読書会メンバーでオフ会をした。(日頃の読書会はzoom開催)
ドーナツを食べながら読書会をして、銭湯に行って、中華食べて、カラオケで一晩歌った。シャウトがうまいお兄さんと、昭和と平成のマドンナみたいな歌の後輩と、まだやわらかいところのある後輩。それから浮かれポンチのわたし。この読書会メンバーはのちに瓦解した。暑い夏のあの日がギリギリのところでバランスを保てている最後の日だった。この日のことをわたしは冬になって何度も思い出した。
(何度も文章を書いて消した)
湿度のある記憶は毒だ。だから、もっとも軽薄でありたいと思う。
このあたりの内容についてはいつか稿を改めて書きたいです。
それでは。