5分で読める登販対策その7〜C型肝炎訴訟編〜
薬害、自分の受験時より増えているじゃないか?!
2022年から増えたらしいですね…(・∀・)
もう薬害は繰り返してほしくないものですが…気を取り直してC型肝炎訴訟編です。
今回は初めて自分も学んだ部分もあるので、甘めに!やさしく見守ってください。
前半が要点のまとめ、後半いつもより長めな補足という名の蛇足です。
C型肝炎
C型肝炎ウイルスの感染によって起こるウィルス性肝炎。
肝炎は、肝臓の細胞が壊れて肝臓の働きが悪くなる病気。
C型肝炎は、慢性化することが多く、肝硬変、肝がんなどの主な原因となる。
フィブリノゲン、第IX(第9)因子製剤という血液凝固因子製剤の使用でC型肝炎ウイルスに感染。
フィブリノゲン、第9因子製剤は手術や出産等で大量出血した人の止血をするために使用された。
1977年には、アメリカのFDA(食品医薬品局)が、フィブリノゲン製剤の承認を取り消した。
しかし、日本ではフィブリノゲン製剤は1964年から1988年頃まで販売された。
集団感染例が発覚した後の1987年になってようやく適応症を先天制定フィブリノゲン血症に限定。
旧厚生省が、適応症を低フィブリノゲン血症に限定したのは1998年。
血液凝固因子製剤の投与を受けたことによってC型肝炎ウィルスに感染してしまった被害者の数は、正確には分かっていない。
1980年以降にフィブリノゲン製剤の投与を受けた患者は約29万人で、そのうち1万人以上がC型肝炎を発症したと言われている。
国と製薬会社を被告として提訴。
2002年に東京・大阪から始まり、全国の5カ所の集団訴訟に広がった。
2008年から原告と国の薬害肝炎係争中の訴訟は順次、国と製薬会社との和解手続きに入っている。
再発防止のため、医薬品等行政評価・監視委員会が設置された。
◯血液凝固因子製剤
◯フィブリノゲン、第Ⅸ(9)因子製剤
◯C型肝炎ウイルスに感染
◯C型肝炎は慢性化しやすい
◯出産や手術で大量出血した際に止血で使用
◯持続感染で肝硬変や肝ガンの原因となる
◯2002年、国と製薬会社が被告
◯医薬品等行政評価・監視委員会が設置
◯まだ和解していない
さて、以下は補足。
はい。血液凝固因子製剤、2回目の登場です。
血友病患者さんがHIV感染をした訴訟のときにも登場しましたね。
血液を固めて血を止めやすくするやつです。
C型肝炎の原因となった製剤「クリスマシン」は、1976年から1985年まで製造販売していた非加熱製剤。
薬害HIVの原因にもなった製剤って、やっぱりお前もいたのか!
同時期だな?と思ったよ!
1985年にウイルス不活化処理がなされた加熱製剤に切り替えられたが、その後も非加熱製剤の自主回収が行われなかった。
このため1988年頃まで臨床現場で使用されていたと言われている。
現在では献血由来、加熱処理など適切に行われているので安全な血液凝固因子製剤が使用されております。
かつて、これらの血液凝固因子製剤はたくさんの人の血液を使って製造されていたんです。
あ、それって危なくね?って止めたのがアメリカ。
副作用などのリスクを踏まえたとしても、いやそれでも使う価値がある!となったときだけは使うことにしようなど。
それに少人数でも同じ製剤は作れるしな。
そもそも、出産や手術で大量出血したから止血に薬使っていいですか?って聞かれたら
そりゃあ意識があれば本人も、なければご家族だって即「お願いします!」ってなるわ。
こうして使用された薬でC型肝炎ウイルスに感染。
まずC型って何だよ…と思ったら、A型、B型、E型、D型肝炎と仲間がいた。
インフルエンザのA型、B型みたいな感じでウイルスの種類でそれぞれの型に分けられています。
さすがに各ウイルス性肝炎の原因や症状については、脱線にもほどがあるので今回はスルーします。
肝臓、沈黙の臓器とも呼ばれます。
肝臓さん、とっても我慢強くて無口なタイプなんですよ。
なので、不調が出ても悪化するまで中々気が付けない。
なのに、肝臓さんってとっても大事な臓器なんですよ。
まず体に必要な蛋白の合成・栄養の貯蔵。
寝ている間って空腹の時間が長いじゃないですか。
その間にエネルギー切れにならないようにせっせと貯めていたのを放出している。
起きた瞬間、空腹で力尽きる…なんてならないのは肝臓さんのおかげ。
有害物質の解毒・分解。
お酒やお薬なんかだとよく聞くのでわかりやすいですね。
体にとって害になるものを解毒したり、小さくして排出しやすくしてくれます。
そして食べ物の消化に必要な胆汁の合成・分泌。
消化に必要なのは胃液だけじゃないからね。こちらでも消化に必要な胆汁を作ってお助けしています。
なので肝硬変や肝ガンなどで肝臓さんがダメージを受けると、全身に大ダメージ。
エネルギーは切れやすい、体に有害物質は解毒できない、消化も捗らない。
いや、早く助けを求めて?!
ちなみに、この肝臓についてはちゃんと出題範囲なので安心してください。
人体の働きと医薬品こと2章の出題範囲です。
話は戻りますが、C型肝炎ウイルスに感染していてもそれが持続感染となり
さらに疾病で肝硬変や肝ガンの症状がなければ大変気付きにくいのです。
なので、今後も患者さんはまだ増えるのではないかと予想されます。
そのため和解もまだ終わっていません。
次回からまた薬害以外の1章編になります。
引き続きよろしくお願いします。
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