5分で読める登販対策その11〜2章編〜

某社の製品で騒動となっていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
2015年から始まった機能性表示食品としては初めての事態ですね。
「機能性について科学的根拠を示したうえで消費者庁に届け出をすれば、審査や許可がなくても健康効果を表示することができる」
おさらいですが、これが機能性表示食品ですね。

腎臓障害の被害が出ているとのことなので、今回は腎臓についてです。

腎臓はしゃっくりでお馴染みの横隔膜の下、背骨の左右ほぼ対称に2個あります。
握りこぶしほどの大きさでそら豆のような形をしている、150gほどの臓器です。
心臓から送り出される血液の1/5~1/4もの量が流れ込んでいて、心臓や脳を超える最も血液の流れる量が多い臓器です。
腎臓から尿管が膀胱までみょーんと繋がっています。
図が下です。

理科の実験などで泥水から透明で綺麗な水にする、ろ過装置を見たことはないでしょうか?

腎臓はこれと同じように血液のろ過をしている臓器です。
1日で150リットル、まぁ小さめのお風呂1杯分ほどですね。
左右合わせても300グラムの臓器が150リットルを日々綺麗にしているのです。

腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった糸球体を形成しています。
毛糸や糸くずをころころ丸めたイメージですね、これが糸球体。

糸球体の外側を袋状のボウマン嚢が包み込んでおり、これを腎小体という。
細い血管なのでね、ボウマン嚢に包まれています。
ボウマン嚢から1本の尿細管が伸びて、腎小体と尿細管とで腎臓の基本的な機能単位(ネフロン)を構成している。

ネフロン

このネフロン、片方の腎臓だけでおよそ100万個。

他にも、水分及び電解質(特にナトリウム) の排出調節が行われており、血液の量と組成 を維持して、血圧を一定範囲内に保つ上でも重要な役割を担っている。

このほか腎臓には内分泌腺としての機能もあり、骨髄における赤血球の産生を促進するホ ルモンを分泌する。

また、食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンDは、腎臓で活性型ビタミンDに転換されて、骨の形成や維持の作用を発揮する。

次に「副腎」
左右の腎臓の上部にそれぞれにくっついている。皮質と髄質の2層構造。

副腎皮質では、副腎皮質ホルモンが産生・分泌される。
副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、体内に塩分と水を貯留し、カリウムの排泄を促す作用があり、電解質と水分の排出調節の役割を担っている。

勉強していたら時々出てくる偽アルドステロン症のアルドステロンはこれです。
アルドステロンがいっぱい出ると血圧が上がります。
カリウムも減ってしまうので、これによって四肢の脱力といった症状も出ます。
これがアルドステロン症。
実際にはアルドステロンが過剰でないのに、このような症状が出るのが偽アルドステロン症。

副腎髄質では、自律神経系に作用するアドレナリン (エピネフリン) とノルアドレナリン(ノルエピネフリン) が産生・分泌される。

アナフィラキシー既往者が持つことでお馴染みのエピペンの商品名の由来っぽいね、エピネフリン。
アドレナリンの注射で血圧や血糖値を上げる作用があります。
血圧を上げることでショックを起こさないようにするわけですね。

腎臓がどれだけ大切な臓器がお分かりいただけたでしょうか?
腎臓の機能が落ちると泥水がろ過されないままと同じ状態です。
塩分が排出されないとむくみも出ます。
どうにかろ過しないとヤバいですよね?

ということで、人工的にろ過をするのが「腎臓透析」です。
腎臓のお仕事の血液を綺麗にしようを代わりにする治療が透析治療。

ちなみにロキソニンことロキソプロフェンナトリウムも腎臓にダメージが入るよ!
飲み過ぎ、貼り過ぎや長期連用には気を付けましょう。

そしてこれだけの働きをしている臓器です…。
使用上の注意の、してはいけないことに【腎臓病】があるのも納得ですね。

今回、被害を受けた方々の1日でも早い回復を祈っております。

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