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特許明細書の書き方 マニュアル本 ~目次メモ~

特許明細書の書き方の本のうち、手元で確認できたもののメモ。主に目次に基づいて、分野別にメモします。

ざっくり概要が分かる程度のメモ書きになります。対象は手元で中身を見られたもののみです。弁理士、特許技術者、企業知財部員等の実務家の方向けの明細書の書き方の本です(発明者の方向けの本ではなく)。

1.機械系分野

競争力を高める機械系特許明細書の書き方 (知財実務シリーズ)

機械、電気、化学のシリーズがあるうちの機械系で、機械系の明細書の書き方に特化した本。
概論で、基本的な機械系明細書の書き方の型を確認できる。技術分野別の明細書作成方法では、機械部品、動的機械等の各分野別に実例を見て明細書の具体的な書き方を見られる。外国出願を意識した明細書の作成方法の章もある。
機械系に特化して学びたい、機械系明細書の概論が知りたい、具体的な書き方も見てみたい、という場合に参考になる。

2.電気系分野

電気系特許明細書の書き方 改訂版 (知財実務シリーズ)

上記機械系分野の本と姉妹本で、電気系の明細書の書き方に特化している。コンピュータ・ソフトウェア、ビジネスメソッド等の技術分野別の明細書作成に加え、出願人要望別の明細書作成という章がある。「アイデアレベル・企画段階だが出願しておきたい」「緊急で出願したい」など、まさに実務のシーン別に必要な対応が細かく書かれている。外国特許実務を意識した日本語明細書等の作成方法の章も、「日本語と英語の間の表現方法・思考パターンの相違」といった基本から、明細書・クレームの書き方のポイント、米国対応まで記載がある。改訂版では、AI分野が加筆されている。

3.化学系分野

改訂9版 化学・バイオ特許の出願戦略 (現代産業選書―知的財産実務シリーズ)


クレームドラフティング明細書の作成だけでなく、特許要件、プロダクト・バイ・プロセス・クレームや用途発明といった化学分野特有の発明の解説、出願戦略まで網羅している。「出来るだけ最新の、かつ化学及びバイオ分野」の裁判例を挙げて説明されており、上級者にも学べるところ多い。
細田先生の本は、やっぱり化学系ではバイブル的な存在と思う。


化学とバイオテクノロジーの特許明細書の書き方読み方〔第7版〕

前半に一般事項書面ごとの書き方などの記載があり初心者に優しいイメージ。後半は、選択発明、数値限定を伴った発明、化学物質の発明、バイオテクノロジーの発明等の分野別に、実例や裁判例の紹介等などあり。


競争力を高める化学・材料系特許明細書の書き方 (知財実務シリーズ)

30名の執筆者の方による化学系の様々な論説が集められた一冊。実施例に関する論考、実験成績証明書の取扱い、効果限定クレーム等の化学特有の論点について記載されており、外国の取扱いについても随所で書かれている。
化学系の明細書に関し議論になるポイントを知りたい、幅広い論点を押さえておきたいといった場合に、サクッと化学系特有の論点を復習しやすそう。


4.その他

改訂8版 特許明細書の書き方 (現代産業選書知的財産実務シリーズ)
※最新は9版ですが下記メモでは8版を参照しています

全8章のうち、特許明細書作成は第3章に記載されており、明細書作成前の発明発掘や中間処理、権利行使まで網羅されており、どちらかというと知財実務全般が学べる本というイメージ。技術分野別の明細書等の書き方では、コンピュータソフトウエア関連発明、生物関連発明、医薬発明の記載あり。




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