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4年ぶりの屋久島へ

何となく屋久島に起業を導かれた気がしている。
15年以上前に初めてお邪魔して以来、長い間お世話になっていた
「せせらぎの里」のお母さんが、施設を閉める時にポツリと言った一言。

「島で生きていくのは本当に大変。私達は自然と共に、自然に生かされている。蜂が巣を木の低いところに作ったら今年は台風が大変になるとか、高い所に作った時は水が出る年だとか。自然の中で生きているの。だからどんな天候でも島に来れたなら呼ばれたと思いなさい。島に来てリセットしなさいと言われてると、呼ばれないと来れない島よ」と

今回は、アキラが予定が合わず来れなかったので志の会スピンアウト企画、屋久島行きとなった。一泊の弾丸ツアー。

朝6時半、物々しい警備の羽田空港駐機場に直接車で入場すると、数機の小型ジェットが泊まっていた。
今回弾丸が可能になったのは、幸大ちゃんがPJを手配してくれたからだ。

コンパクトだけどかなり快適


車に乗ったままで手荷物検査もない。
国内線、国際線の違いはあるだろうけど何となくこの緩さだと
カルロスゴーンも出国出来ちゃうだろうなとふと思う。

エアラインの飛行機より軽やかに離陸した小型ジェットは
高度も1,000メートル程高く飛ぶらしい。
羽田は24時間飛べるのだけど、屋久島空港が8:30からしかオープンしないらしくこの時間になった。

1時間50分程で快適に屋久島上空に着くと、懐かしい神秘の島が迎えてくれる。しかも快晴だ。

着陸してからも裏口、というか空港事務所を通り抜けトヨタレンタカーに向かう。ハイエースの方がジェットより大きく感じるなーと独り言を言うと、レンタカー屋さんのお兄さんが、「昔はハイエースもレンタルしてたんですけど、結構事故っちゃって貸さなくなったんですよ。」

そういえば、12、3年前に山登り終えた後、北川運転、佐山助手席のハイエースが白谷雲水峡からせせらぎの里まで戻る途中、崖に落ちた。絶対居眠りすると思った僕はしつこく佐山に「隣で絶対寝るなよ、北川がつられて寝るぞ」と。案の定居眠りした2人は崖に落ちて、途中の木に引っかかって止まる。粉々になったフロントガラスの破片にまみれた佐山に
駆けつけた別の社員が声をかけたところ、一言目は「代表にバレてない?」だったらしい。

てか、会社のレンタカーカードなのでもしかしたら「またお前か!」とか言われるのではないかとドキドキしながら手続きした。大社長2人を乗せてノアは島内を爆走。言いにくいけど、10万キロを超えたこの車はエンジン音だけ一丁前でぜんぜん進まない。バックモニターはあるけどBluetoothはなく、車内では政治の話から国際情勢まで幅広く討論する。

しばらく行って、行きつけのAコープに寄る。
翌日の登山用のお菓子とか水とかを買い込む。何故かテンション高い幸大ちゃんは、チョコバットとかカールとかウキウキで買っている。今は大金持ちだけど、子供の頃買って貰えなかったのかもしれない。(このチョコバットは後に大活躍する)


山の水のデカい水風呂。水圧は圧巻

ホテルでは11時から貸切サウナを予約していた。
太平洋を望むインフィニティプールの脇にある絶景サウナで
いつもどおり、サーマルクライム。
1セット、2セットは水風呂に入らない。熱った体を快晴の島風でゆっくりと調整する。水平線が素晴らしい。
3セット目のサウナを終えると、ラグジュアリーデザインの割にかなりの深さを持ったプールにオッさん3人が飛び込む。
体感18度くらいかな、山の水のプールは水質も水深も、水圧も申し分ない。オーシャンビューのビーチベットで世界遺産の神秘浴。2人も過去1だと喜んでくれた。

サウナ後に、島の反対側へと向かう。
サウナ前に食べたくないのと、オートファジーと兼ねて
朝から何にも食べていない。向かう先は永田いなか浜。カメの産卵が有名なとても綺麗なビーチ。ここを通って目指すは「柴とうふ店」。

お試しセットは、豆腐半丁、豆乳、おから揚げ。ここに豆腐ハンバーグと厚揚げを追加する。島の塩で食べる豆腐はとても美味しい。厚揚げには島の甘いお醤油。ソースみたいな味でこれも美味い!
17:45からの夕食を考えて、軽いランチしたのだけど中々満足感がある。

島の西側は林道になっていて猿と鹿のパラダイス。
ここの主役は猿なので道の真ん中でノミ取りをする彼らがどくまで車は進まない。のんびりと次の目的地大川の滝に向かう。


大川の滝 オオコと読む
白谷雲水峡

屋久島では他にも千尋の滝とか有名な滝はあるけれど、なんと言っても大川の滝がベスト。このサイズの滝でこんなに近寄れる滝は日本全国そうそう無いと思う。マイナスイオンだらけの屋久島で、浴びるマイナスイオン滝前の岩を登り、ベストポジションを決めたら坐禅を組む。
贅沢な瞑想時間。

夕食はタクシーで30分ほどかけて宮之浦漁港近くの、漁火さんへ向かった。地元の漁師さん達にも人気らしい。森山が種子島のサーフガイドと泊まっているホテルに確認してくれたお店は、地元ならではの青魚や好みの亀の手、天然車海老の天ぷらなんかが素晴らしい。三岳のボトルはあっという間に空になった。二軒目も予約していて、panorama yakushimaというナチュラルワインが飲めるお店。実はここの記憶が全く無くて翌日2人に唖然とされるのだけど、僕はしっかりセラーからお気に入りのワインを選んで爆睡していたらしい。LA帰りの逆時差ボケが出てしまったのか。料理も相当美味しかったらしく広大は翌日も行きたいと言っていた。記憶がないのが残念。

朝は、というか
起床は午前2時。Aコープで買ったチョコバットとか飴、魚肉ソーセージとかをわけるジップロックを忘れてしまって、ホテルの担当の梅原さんという兵庫出身の女性の方にお願いしていたのだけど、朝起きたらテーブルにジップロックが3つ、しかも飴がそれぞれ数個ずつ入っていた。気遣いが素晴らしい。梅原さんはこの滞在で全般的にとても素晴らしい対応だった。おもてなしは感動レベル。

3時にホテルを出て白谷雲水峡へと向かう途中、朝日屋弁当店で竹の葉弁当を受け取る。おにぎり三つに唐揚げとソーセージ、アジフライと沢庵のシンプルなお弁当。これがまたいい。四時ごろ白谷雲水峡の駐車場に着いた。駐車場には僕たち一台だけ!エンジンを切ると見た事無いくらいに綺麗な星空。なんだけど2人はめちゃくちゃ不安そう。そりゃそうだ、真っ暗闇の山の中そりゃ怖かっただろうけど、幸大ちゃんに「それヤバいね、黒のウェア。蜂の気がたってる時期だからスズメバチ気をつけて。」幸大ちゃんは黙ってしまった。

そんなこんなで
「ハイキングに毛が生えたみたいなもんよ」とウソを言い続けた登山はスタートして、一路太鼓岩へと向かう。五月吊り橋を渡って「こっからスタートだよ」と言うと、すでにけっこう疲れていた2人は少しゲンなりしていたけど、白谷小屋まで1時間くらいを登る。最初の20分位は息が上がる、だけどそのうち落ち着くので休憩とか入れずに登り続けた方がいい。広大は前日飲み過ぎた事を後悔してたけど、普段割りかし運動しているおじさん達はスタスタと歩き、苔むす森を抜け辻峠についた。

予定より良いペースだったので少し休憩する。ここから先は20分程で太鼓岩だ。日の出は6:23。六時くらいに上がる方が良い。

最後の急勾配を上がると少し開ける。2人に先頭を譲りFINISH。
海側が少し白む位でほぼ真っ暗。静寂に包まれた岩の上の3人は思い思いの場所で座禅を組み始める。流石のメンバーだ。


太鼓岩で夜明けを待つ

段々と明るくなってくる。誰もいない夜明けの太鼓岩、こんな場所で自分と向き合える。自然と感謝の気持ちになる。

1時間ほど太鼓岩で過ごし、白谷小屋まで戻る。

以前は太鼓岩でおにぎりなんかを食べていたけど、今は禁止されている。誰も居ないのだけど、ビジターの自分達が勝手な事をしたくない。余談だけど、以前戸隠神社にお参りさせてもらったとき、火挟とゴミ袋を持って登る人を見て以来、参拝とか山登りとかでゴミ袋を持ってゴミ拾いしながら登るのが習慣になった。これは中々気持ちのいい習慣なのでオススメ。

白谷小屋まで20分位で降りると、ようやくの朝ご飯。
2人には黙っていたけど、フリーズドライの赤だししじみを持ってきていた。山の水を汲んでジェットボイルでお湯をわかす。ティファール並の早さでお湯が沸く。

冷たいおにぎりと塩の強めな最高の弁当

竹皮包の冷たいおにぎりを熱々のしじみ汁で流し込む。胃があったまって気持ちがいい。金持ちの2人が冷たい塩むすびと百円の味噌汁に感動してくれた。

お腹を満たすとこの旅の出発直前に焙煎してもらったケニアオリジナルブレンドの豆を手回しのミルで挽く。カップをお湯で温めながらハンドドリップする。山でのハンドドリップの音と香りがとても良い。
コーヒーを飲みながら、昨日幸大ちゃんがノリノリで買っていたチョコバットを食べる。「こんなに旨いのか⁉️」正直昨日は「チョコバット要らんやろ」と思ってたけどケニアブレンドの酸味とチョコバットの甘味、小麦粉の感じがとてもマッチしてる。なんか贅沢すぎる。

満腹で白谷小屋を後にすると、帰りは奉行杉、弥生杉ルートを行く。

生と死が同時に存在する深い森
作ることのできない自然


行きがけは暗くて見えなかった苔生す森、岩から生えた大木、名もない森の巨人達。大はしゃぎで歩く。

2時間かけてゆっくりと麓に降りると、白谷雲水峡の駐車場は満車になっていた。夜通し遊んだ朝、通勤ラッシュを逆流するみたいに沢山の人々と逆方向に進みホテルへ戻る。疲れているのに山登りの余韻で車内でもまだ山の話は尽きない。
ホテルに到着して、15分後
実は今日もサウナを予約していた。

完璧なタイムテーブルだと思ってたけど、2人はモチモツアーズに慣れているのか、普通の反応だったけれど。

一旦部屋に戻り、水着に着替えてプールサイドに向かい
僕は一発、冷たいプールに飛び込んだ。熱った身体に冷水が気持ちいい。水通しを済ますと水平線を見渡すサウナに入る。今回もクライムスタイル。

外気浴長めのサウナをたっぷり堪能した後
テラスでランチをする。サンカラホテルには結構良いワインが揃っている。もう喋っていいと思うけど、以前アップルとエルメスの食事会をつかんとのナオタカが屋久島でプロデュースした時に、(公民館を一時的にリフォームしてそれっぽく会場作ったらしい)仕掛けてナチュラルワインとか出したら、エルメスの人達は全く口をつけず「あの人達ブルゴーニュのシャルドネとピノノアールしか飲まないんです」って慌ててサンカラホテルから運んだらしい。

空気がとても綺麗な晴天の最高気候の中、
プールサイドのテラスでワインと地のものを食べる。
気づきと癒しが交互に訪れる。早起きというか、夜中起きで
満腹と酔いとサウナで眠気が心地良い。
東シナの夕日が見たくて設定したフライトは6時
ゆっくりホテルで昼寝する事にした。

ワインを飲んでしまった僕達の代わりに、サンカラホテルのスタッフさんがレンタカーを返してくれた「ありがとう」。
空港に到着すると、パイロットの方が待っていてくれた。
昨日みたいに事務所を通って駐機場に直接向かう。

プライベートジェットがもう一機停まっていた。

地上では見えなかった夕焼けは、高度13000メートル上空からは見る事ができる、見た事ないほどの美しい夕焼けのなか飛び立つ。上空は進むにつれ進行方向の星空と西の夕焼けを見る事ができる。神秘的な空で会話も尽きない。

あっという間に、羽田に着くとジェット機は鮮やかに着陸する。夜の空港はロマンチックだ。駐機場にはセンチュリーが二台停まっている。

たった36時間とは思えないほど充実した旅だった。
マインドデトックスとフルネス良い気の充填を完璧な形で行う事ができた。

健康でいる事
人とのつながり
劇的な体験

セロトニン、オキシトシン、ドーパミン
ホルモンが最高値に達した時間だった。


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