オカンの身体機能(その2)

2019年末に膀胱炎を頻発し、造影剤検査を受けたオカンだったけど、2020年年始の診察では、やはり膀胱に異常はない、という診断だった。

じゃ、なんでこんなにも頻尿?いや、膀胱におしっこが溜まるの?出ないの?

総合病院の若きドクター(男)も、わからないが・・・可能性として考えられるのは「骨盤臓器脱」ではないか、という。
「骨盤臓器脱」って何?
すぐさまネット検索すると、内臓を支える筋肉や、骨盤底筋やらのゆるみによって、内臓が子宮口から飛び出してくるらしい。
それによって尿道を圧迫される等して、排せつ障害を起こすんだとか。
女性特有の症状(そりゃそうだわ)で、膀胱に障害が出る場合も、直腸に障害が出る場合もあるらしい。

対策としては、腹圧をかけすぎない、押し戻すためのパットを当てる、等で、そこまでわかっているならケアしてくれや、とも思うんだが、その総合病院では診てもらえないということで、紹介してもらって大森の病院に行くことになる。

とはいえ、大森の病院では、腹圧をかけないための緩下剤(いわゆる便秘薬だけど)と、膀胱炎になった時のための予備の抗生物質を処方されただけ。
こんなん近所の内科で十分じゃないか、なのだけど、まあ仕方ない。
通うしかないのよ。

この頃からかな、夜間も頻繁にトイレに行くことがわかって、多分睡眠が十分とれていないのでは?と思われることが増えてきた。
言葉が通じないのよ。。。
もともと、耳が悪くて、片耳(左耳)しか聞こえないのだけど、睡眠不足からか、ぼーっとしていることが増えたの。
思えば、この頃に、軽い脳梗塞を起こしていたのかもしれない。
それくらい、ぼーっとしていることが多かったと思う。
なので、家にいるときは、トイレは?という声掛けを頻繁にしつつ、水分補給をしっかりする対策を心掛けた。

並行して、整形外科には通っていたので、薬剤師さんとは早く認知症外来に行った方がいいよねと話していたのだけど、なかなかドクターが紹介状を書いてくれなかった。
ちなみに、内科の先生は、すぐそばの老人ホームやらケアセンターやらを診ている対老人については症例多いはずなのに、紹介状を書いてくれなかった。後々のケアを頼まれるのが嫌なのか何なのかわからないけど。

3回くらいか、2週間ごとの通院のたびに(そのたびに午後在宅勤務にしてもらってた)先生にお願いして、ようやく近所は近所だけど、隣の区の別の総合病院の精神科外来に紹介状を書いてもらえたのは、ゴールデンウィーク開けた頃だった。(と思う。この頃、忙しすぎて記憶があいまいなの・・・)

精神科と聞いてびっくりするだろうけど、今、認知症の外来は精神科で診てもらうことになるらしい。
これも知らないと知らないことよね・・・

で、脳機能を見る必要があるのでね、CTだったり、MRIだったり、血管による問題かもしれないから血管の検査したり、言語理解力テストしたり、ほんとにすごい検査しまくるのだけど、一回では終わらないよね。
これまでの泌尿器・内科・整形外科と別々の病院で、さらにこの病院まで追加になったので、ほんとに、毎週どこかの病院に連れて行くって状況だったかも(車でね)。

それで、脳機能の検査をした結果、初期の認知症だということがわかる。
側頭葉(耳の上くらいの位置にある)がね、委縮するタイプのようで、言語野でもあるのでそれで言語の理解力が落ちているという結果だった。
スコア聞いたら、健常者の半分くらいしか理解できていないとか・・・
耳が遠いせいだとばかり思っていたからね、何度も大声で話すようなことばかりしてきたけど、実は、音は聞こえているが単語に変換する脳機能が低下しているのだ、ということがわかった。
このままでは近い将来に話が通じなくなる、この時の危機感は半端なかった。

同時に、尿の排せつ機能についても相談をしてみたのだけど、脳機能による運動神経の伝達不足なのか、それとも、単なる機能的な低下(膀胱の筋肉が固くなってためることや出すことができなくなったり、括約筋が固くなったりして漏らさないようにホールドできない)かは、区別がつかないという話だった。

そして、薬剤師の先生が言っていたように、薬の処方が始まった。
まずは低用量から。
ここで教わったのだけど、認知症の薬には今4種類があって、うち3種類は元気にさせる(活性化)させる薬で、残る一つが沈静化させる薬。
沈静化が必要なのは、常に徘徊するとか、暴力的な行為に出るとか、危ない人で、たいていの認知症の人は、ぼんやりしたり記憶の障害が出るのを活性化させる方の薬になるそうだ。
なんか、精神科だからかな、、、抗うつ剤とかと似てる印象だね。

これで、排せつ障害も少しは緩和されるかな?と期待したが・・・

現実はそんなに甘くなかった。

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