![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/143475405/rectangle_large_type_2_80de30304901752e0fe053e125c4600d.png?width=1200)
トークン投資はどういう心持ちでやればいいのか
この投稿は、FiNANCiEのsloth with creators(SWC)コミュニティでけんすうさんが投稿している「読み物(無料版)」をまとめたマガジンです
こんにちは!
というわけで、「トークン投資はどういう心持ちでやればいいのか」みたいな話を書きたいと思います。
さてさて、ずっと遠回してトークンの話をさほど書いていなかったんですが、これは結構意識していることです。
というのも、昨今の情報化社会においては、みんな結論をとりあえず求める、と言うのをしがちです。「とにかく儲かるものを教えてくれ!」みたいなやつとかもそうですし、ビジネスにおいても「とりあえずすぐに使えるフレームワークを知りたい」とかですね。
それはそれで全く悪いことではないですし、大いにショートカットをした方がいいと思うんですが、情報があまりに滑らかで、摩擦がなくなった結果「すぐに情報が広がるので、情報を持っているかどうかはあまり関係ない」と言う状態になっているのも感じるんです。
一方で、「この人、本当に天才だな・・・」と思う人たちを観測していると、驚くくらい「基礎とか、当たり前のところの理解に、膨大な時間を割いている」と言うのを発見しました。ということは、「なるべくじっくりと学ぶ価値が上がっているのでは」という仮説も持っています。
と言うので、この読み物を上から順に読むと「なんとなーくわかってきて、なんとなーく基礎知識がついているので、表面的な話や、うまい話に飛び付かなくなる」みたいになったらいいなと思って書いています!
という前提のもと、まず「トークン」を普通の投資と同じに扱っていいのか?から考えます。
結論で言うと、「お金を増やしたい」という人が「普通の投資としてやる」というのはやめておいた方がいいかなと。
というのも、前にも説明した通り、株式会社とかと比べて、全然法的な権利とかが整備されていませんし0になる可能性が極めて高いからです。
例えば債券や不動産、金などから比べて、株式は「信用がちょっと下がる投資先」になるんですが、暗号資産とかになると、「より信用が下がる投資先」になります。暗号資産でも、ビットコインやイーサリウムに投資するならまだわかりますが、それ以外は、基本的には「ギャンブルをしている」という考えです。
NFTもギャンブルですね。なので、一発当てて、ものすごいリターンがあるかもしれないし、だめだった場合は大体0円、みたいなものだと考えておいた方がいいです。なので、「資産の1から5%くらい」で、遊ぶようにやるなら、あり、くらいの感覚です。
んで、ここからが本題なのですが、「そもそもトークンって、投資なんだっけ?」というのがあります。投資として考えると「やめておけ」になっちゃうけど、そもそも投資として考えるのも少し違うなと思ってきているんですね。
じゃあ「応援の形です!」というのがいいのかというと、それもちょっと違う。
正確にいうと、「投資の要素も応援の要素も入っているけど、それがトークンコミュニティの核ではない」という感覚です。
じゃあ何よ・・・?という気持ちになると思うんですが、、
個人的にはトークンコミュニティは、どちらかというと「新しいコミュニティの形」として捉えています。
( ^ω^ )< はあ、また「コミュニティ」?そんなの前から言っている人は大量にいるだろ。web3サービスだろうと、NFTだろうと、すぐにコミュニティって言うよな・・・
わがります。
ちゃんと説明します。
ちなみに僕は 25年くらい前からずーとインターネットでコミュニティを作ったりしてきて、コミュニティの著書も2つくらい書いているものなので、コミュニティに対しては、それなりにこだわりがあるんです。気軽には使っていない言葉なんです。
じゃあ、トークンコミュニティとは何か?という話なんですが、添付の図を見てください。
![](https://assets.st-note.com/img/1715583717204-XtHfOVckvS.jpg?width=1200)
IT批評家の尾原さんがこのような画像で「トークンエコノミー」について解説していました。これは権威ある何かというわけではなく、尾原さんの独自の図なんですが、わかりやすい図なので本人許可のもと、引用させていただきました。
これだけを見てもわかりづらいと思うので説明しますね。ちなみに「トークンエコノミー」と「トークンコミュニティ」という二つの言葉が出ていますが、今回はとりあえず、同じようなものだと思っておいてください。
まず、複数人が集まった組織やコミュニティで、結果が出た時にどんな報酬があるのか?というところが、考え方の基点となります。
いろいろな意見があると思いますが、この図では
成長報酬
金銭報酬
の2つだと整理されています。
会社で考えるとわかりやすいですよね。結果を出したら、給与をもらえますが、同じく、色々経験したりスキルが身についたりする、というのも報酬としてあるよね、というのがあると思います。
※実際は、1ヶ月労働したら給与がもらえる、というイメージの方が強いと思いますが、それも1ヶ月労働した結果、というふうに考えてください!
これが、もしも「成長報酬があるから、金銭報酬いらないでしょ?」と言われたらやりがい搾取となりますし、「金銭報酬は高いけど成長報酬はゼロだよ」と言われたら、給与が高くてもイマイチやりがいがなくて辛い職場になったりします。
ここまではOKでしょうか!?
そして、この成長報酬も詳しく分けると
仲間報酬(仲間と頑張った!という満足感や、人脈が作られるよ)
肩書報酬(部長になったり、実績や経歴が外で言えるようになるよ)
みたいな感じで、分けられます。これも会社組織で言うとわかりやすいですよね。一緒に働いた仲間と仲良くなった、というのも報酬の一つですし、それを次の仕事で活かせる人脈になった、というのも資産になります。
この仕事をやったよ、とかこの会社で部長やってたよ、というのも経歴として使えるので、報酬です。
そして、これらの報酬は、仲間報酬の方は「帰属欲求」が満たされる、肩書報酬は承認欲求が満たされる、その結果自己実現の欲求が満たされる、となります。
ややこしい話になってきましたが、とりあえず「仕事ってお金のためじゃなくて、やりがいとか、自己実現とかに向かってやる要素もあるよね」ということを言いたいということです。
給与が高い会社にいたけど、やりがいがないから、というので給与低い会社に転職する人ってたまにいるじゃないですか。人間、金銭報酬だけじゃなくて成長報酬も求めるというオt
で、、インターネットコミュニティの歴史を振り返ってみると、「UGCメディア(ユーザージェネレーテッドコンテンツの略。ユーザー投稿で成り立っているメディアのこと)」と呼ばれるものや、オンラインサロンは、「成長報酬はあるけど、金銭報酬がない」というものでした。
※UGCメディアは、食べログとかクックパッドみたいなサイトのことを想像してもらえればあっています!
もちろん、インターネットコミュニティの中では、これの問題を解決しようとした人がいました。その一人は僕です。「ハウツーのWikipedia」みたいなサイトを作ろうとしたんですが、やりがい搾取にならないように「nanapiワークスというクラウドソーシングサイトを作って、1記事500円とか払おう」みたいなチャレンジをしたんです。
2010年くらいにそれをやって、密かに爆発的に投稿数とか伸びて、それによって検索エンジンからどんどん引っかかって、ピークで、2500万人(ユニークユーザー)くらいが訪れるサイトになりました。
ただ、それがあまりに真似しやすい形だったので、あらゆるサイトが出てきて、どこかで誰かが「これ、自分で知っていることを書くよりも、外のサイトをまとめた方がいいじゃん」と気づいて、キュレーションメディアというものが爆誕して、その後炎上して終息したという経緯があります。
この形は正直うまくいきづらかったんです。というのも、定額でコンテンツにお金を払うと「お金がもらえるギリギリのクオリティで記事を書いて終える」というのが合理的になってしまいますし、PVに応じてコンテンツを払う、となると、みんなが「すごくヒットしそうな記事だけを書く」となります。
もちろん、YouTubeとかは広告代が支払われるパターンでやっているけどうまく行っていると思うんですが、それでも「ニーズはあまりないけど、世の中にあった方がいい動画」よりも「とにかく人を攻撃したり、炎上したりする動画」の方が合理的になります。
勉強を教えるYouTuberよりも、迷惑系YouTuberの方が強くなっちゃう、みたいな感じですね!
トークンコミュニティにおいては、これを解決する可能性があります。というのも、成長報酬も金銭報酬も「一番、そのプロジェクトが良い形になった方がお得」という形を作れるからです。
トークンの価値が金銭報酬となるとしたら、自分のコンテンツだけが盛り上がればいい、ではなくて「そのプロジェクトがちゃんと良くならないといけない」となるんです。なので、その価値を上げるようにしないといけない、となるからです。
いわゆる「ペハハン」(すぐにトークンを売ってしまう人のこと)が嫌われるのはこの辺りのためなんですね。
会社に例えると「みんなでこの会社頑張ろうね!って言って集まって株を配ったけど、その株を速攻で売って離れてしまう人」を、仲間として感じられるか?というとそうではないからです。
つまりは、「上場している株式会社に、純粋な投資家として、投資をする」のと「トークンを投資する」のとの違いはここなわけです。どちらかというと「会社の社員として働く」みたいな方で想定している方が、おそらく形態としては近いんじゃないかなと。
会社組織の弱点は社員として入ると「かなりの時間を投下しないとだめ」というのがありますが、トークンコミュニティの場合は「1週間に1時間くらいの協力でもいい」みたいなのもできるというのがありますね。
より、幅広い形で、みんなで頑張ろうというのがトークンコミュニティです。
※「DAO(自律分散型組織)ってこと?」と思う人もいるかもですが、なんとなく「NFTとかweb3の周りで集まっているコミュニティのことをDAOと呼ぼう」みたいに日本ではなってしまっていたりして、ややこしいので一旦今日は忘れてください!
今のトークンコミュニティは、まだこの中で「金銭報酬」に目が向いてしまっている人が多くいます。これはしょうがないです。批判してもしょうがない。必ずこのフェーズは必要だし、避けて通れないものだと思っています。
多分ですけど、産業革命とかで会社がボコボコとできた時に「え、あそこで働くと、金がもらえんの?」という驚きが最初に来たと思うんです。なので、当時は「やりがいがなあ」とか「自己実現のために、自分のやりたいことをやろう」とかあまり思わなかったと思うんですよね。
それと同じような感じだと思うんですが・・・。賢明なみなさんは
組織における報酬には「成長報酬」と「金銭報酬」の二つがあるんだな
金銭報酬だけをトークンコミュニティに求めると、「リスクばかり高いギャンブルの投資」になるんだな
というのを知っておくだけでも、また違った心持ちでトークンを買うことができるんじゃないかなーと思いました!
トークンの値段があがったよ、儲かったよ、というだけではなくて、投資することで、学びがあった、いろいろな仲間とやりとりができて楽しかった、コミュニティでの成果が実績になったり、肩書きが他でも通用したりしてキャリアップできた、とか、そういう成長報酬も意識すると、より得るものが大きいんじゃないかなと思いました!
その意味では、この読み物コンテンツも「1000円でトークンを買って、これを全部読んで、勉強になった。トークンの価値が0円になっても、その成長報酬はあった」と思ってもらうために作っているとも言えます。
というわけで、今日はトークンをどういう心持ちで買えばいいのか?みたいな話を書きました!
明日はちょっと溜まってきた、皆さんからの質問をいろいろ答えようかなと思います!
トークンエコノミーについての尾原さんの解説とかは以下のサイトにあります。基礎からトークンエコノミーについても解説されていますし、AIとかについても解説動画がたくさんあるコミュニティです。面白いですよ。
では!
お知らせ
【 #FiNANCiE 】sloth with creators (SWC)のコミュニティに参加しよう!
招待コード入力で限定コミュニティに参加できるトークンがもらえるよ!
会員登録時に【GVCWMY】を招待コード欄に入力してね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?