マガジンのカバー画像

杉浦文具店

97
嗜好品としての文具と、ワーキングマザーが道具として使う文具
運営しているクリエイター

2021年8月の記事一覧

結局紙と鉛筆がアイデア出しには便利だし、コクヨに戻ってきた話

ライター業を始めてからというものの、記事の構成を考えるのにノートが必要になった。対策KWがガッチリ決まっているものは、書けることがある程度決まっているので、直接パソコンに書き出した方が早い場合もある。しかし、比較的こちらが自由に書ける記事は、アイデアを頭とパソコン上でまとめるのが難しいのだ。 私はガジェット好きでもあるので、iPadとApple Pencilでマインドマップを書こうと思ったこともあったのだが、私が持っているのがいわゆる無印iPad(ProもしくはAirでない

キャップレスがなかったら万年筆から離れたかもしれない

子供が産まれる前はがっつり趣味の時間が取れたが、幼児持ちになってからずいぶんその時間も減ってしまった。文房具を集めたり、使ったりすることもその一つだ。万年筆も好んで使っていたのだが、何しろ書き出すまでに時間がかかる。 紙を選ぶ、インクを選ぶ、インクを入れる……キャップをひねる、手持ちの万年筆はインクが固まらないように定期的に使う、使っていない万年筆は洗浄する……優美な動作で構成される「万年筆で書く」という行為が、時間のない子育て中には合わなかった。 購入した独身の自分を褒

育児の3年間は「行ってしまう、逃げてしまう、去ってしまう」

「一月往ぬる二月逃げる三月去る」ということわざがある。 正月から三月までは行事が多く、あっという間に過ぎてしまうことを、調子よくいったもの。一月は行く、二月は逃げる、三月は去る。 /出典: デジタル大辞泉(小学館) 息子が先日3歳になった。 ついこないだ生まれたような感覚で、先のことわざを思い出した。あのことわざは月の話だけども、まるで育児の3年間のようだと。 「1歳は行ってしまう、2歳は逃げてしまう、3歳は去ってしまう」 私はたった数年前の息子のことが思い出せない。