シンデレラに報いるのは愛によってでありたい

第11回シンデレラガールズ総選挙、もとい Stage for Cinderella (以下SfC)本戦が決着しました。
まずはイヴ・サンタクロースちゃん、そしてイヴちゃんを応援していた全てのプロデューサーの皆さん、本当におめでとう。間違いなく歴史に残る快挙です。去年の今頃この結果をまじめに信じていた人はほとんどいないでしょう。マジで。存分に喜んでほしい。そりゃ担当が日の目見たんだから嬉しくて当たり前じゃん。何も気にするな、イヴちゃんはいい子だよ。推しの声とドレス楽しみだね。

本当にそう思ってる。この気持ちに嘘はないから、イヴPは本当に素直に喜んでくれ。一人のがんばりやの女の子が報われたことは掛け値なく素晴らしいじゃないか。そうじゃなければこっちはもうどんな顔をしてたらいいんだ。何のためにこんな思いをしてるんだ。
私は一ノ瀬志希のプロデューサーです。一ノ瀬志希は2位でした。


この時点で嫌な予感がした方は今すぐブラウザを閉じて推しに最も似合う衣装について想いを馳せよう。



今回のSfCについて念の為振り返ろう。中途採用Pなので細部はご容赦されたし。詳しくは専門サイトを見てくれよな!
↓↓↓ ここからしばらく総選挙と経緯の説明

・総選挙経緯のおさらい

『アイドルマスターシンデレラガールズ』には現在総勢190人のアイドルがいて、この全員を対象に毎年いわゆるアイドル総選挙が行われて順位がつく。票はゲーム内イベントか課金かで入手でき、Pたちは各々のアイドルを精一杯応援する。上位入賞すれば曲がもらえたりイベントシナリオに出演できたり、最近だと衣装がもらえたりもする。今後の出番やメディア露出も確実に増える。
特に首位を獲ったアイドルは『シンデレラガール』と呼ばれ、シンデレラの名を冠するこの作品世界において最高の栄誉が与えられる。他のあらゆるアイドルジャンルをご存知の方に共通の認識かと拝察するが、誰もが誰かのアイドルとは言いながらも、アイドルである以上愛されることは必ず夢の一つの到達点にある。「多くの人に愛されたこと」の証明として「自分のアイドルをこそシンデレラの主人公にできる」、ファン側がアイドルに渡せる可能性のある唯一最大の贈り物というわけだ。

去年までは年に一度の短期間に190人全員に対して各ユーザーが一斉に票を投じる方式だったが、今回第11回の節目に合わせたのかシステムが一新。丸一年を通して行われる長期間イベントとなった。
まず予選として190人を抽選で4グループに分け、それぞれの投票結果から各グループ上位5人を入賞とし、この時点でグループごとに新規曲とイベントが確約される。またプレイオフとして各グループで惜しくも入賞を逃した6〜15位のアイドル全40人(!?)から1人(!???)敗者復活が許され、各グループの入賞者と合わせて総勢21人で『シンデレラガール』の称号と総合上位入賞楽曲を争奪する本戦が競われる。

そう、プレイオフ突破だけではご褒美がないのである。驚異の倍率40倍なのに!??!!????

新たであることはガバシステムの免罪符じゃないが……


ここで『シンデレラガールズ』の根本的問題について触れなければならない。ボイス未実装問題である。
この作品にはキャラクター間の待遇格差というものが厳然として存在しており、その最たるものがボイスの有無だ。総勢190人のアイドルが所属すると言いながら、その中で声を聴けるアイドルは95人、なんと実に半数のアイドルが一度もファンにその声で呼びかけていないのである。
実際のところ、現代のキャラクターコンテンツ、特にキャラクター数の膨大なメガコンテンツで待遇差を出さないというのはほぼ不可能と言える。ニチアサやゆるキャラでだって聞く話だ。僕もよその某ソシャゲでは推しがもう何年シナリオに登場していないかわからない。あるいはプレイアブルで唯一現在地すらわからない。何ならその点デレマスはがんばっている方とすら思っている。だって190人いるんだぞ…。歴代プリ●ュアのざっと2.5倍である。デレステSSR全員実装だけでもかなり偉業だと思っていたので間髪入れずに2着目実装始まった時は結構感激しました。限定の泰葉ちゃん待ってます!
そうは言ったってアイドルコンテンツである。現代アイドルコンテンツにあってボイス未実装。あまりにも条件が悪すぎる。『シンデレラガールズ』のシリーズ元は名にし負う『IDOLM@STER』、展開はゲームに始まり歌にライブにラジオに幅広いが、声がなくてはそのいずれにも参加できない。デレマスももう11周年、黎明期ならいざ知らず、もはや現代においてボイス未実装とはもうデバフどころの話ではなく初期装備の欠損と言っていい。出発するための切符が足りないのである。擁護要素はあるものの「全員がアイドル」を掲げてこれだけのアイドルを送り出した以上は運営の怠慢と言わざるを得ない。お前が始めた物語だろ。
担当を布教して人気を上げようにも布教するための素材を得る機会を得られない。それ以前にまず自分が担当の声を聞きたい。どんな声でどんな話し方であの言葉を口にする子なのか知りたい。全く正当で途方もなく切実である。だから声なしアイドルのPは何をおいてもまずボイス実装に最善を尽くすし、他のPたちの間でもこの問題は広く認識されていて、アニメ化など機会があれば多くの関心が寄せられる。というか100人近い声無しの子がいるんだからその中の1人にも思い入れがないファンの方が少数派だろう。『シンデレラガールズ』ユーザーの大半は多かれ少なかれ少しでも多くの子の声が聞きたい、もしくはそう願う同僚Pたちに報われてほしい、と願っているのが現状のはずだ。『U149』で小春ちゃんの声が聞けて僕はとても嬉しいです。『Shine In The Sky☆』めっちゃ良かったね…!小春ちゃんソロの『お願い!シンデレラ』流れた時歓声出ちゃった。

おねシンの文脈が大正解すぎる

ボイス実装のこの現状において数少ない希望の一つが本題である年一で行われる総選挙だ。
かつてリリース初期の『シンデレラガールズ』では誰1人声がついていなかったが、第1回総選挙以降「総選挙で上位に入ったアイドルからボイス実装者が選ばれる」という流れが続いてきた。第2回総選挙からは上位入賞者での楽曲制作が導入、第3回〜第8回では属性(*Cute、Cool、Passionの3つから性格や得意ジャンルを基準に各アイドルに割り振られる)ごとの順位でも上位者のボイス実装が確約された。初期ではこれらの確約枠以外からも随時声がつき、またアニメの放映で不意に話し出すこともあったが、担当に声をつけてくれ!!!という願いを直接アプローチできる場として総選挙は定着してきた。
また第3回から間もなく並行して『ボイス総選挙』という声を持たないアイドルのみの選挙が行われ、これは後年『ボイスアイドルオーディション』(以後VIA)として、第8回までの総選挙属性別上位者枠の廃止に代わって第9回、第10回総選挙に並行して復活したが、第11回にあたる今回のSfCで再び姿を消した。

VIA楽曲の新世代お披露目感も個人的には好きだったな

つまり総選挙システムがまるっと刷新された今回のSfCでは、アイドルたちは予選通過で本戦に進むか、予選を惜しくも落ちてもプレイオフで復活してやはり本戦に進み、本戦を戦って栄冠の『シンデレラガール』を目指す。
同時にボイスを求めるアイドルたちは予選と本戦の各「入賞者記念楽曲」の参加によるボイス実装を目指す、この二つの戦いが一つの総選挙内で同時進行されたわけだ。
今回の肝というか結果的に大穴となったのは「予選復活プレイオフ枠の獲得だけでは記念楽曲はもらえない=声は聞けない→予選入賞できなかった子がボイス獲得を目指すならプレイオフを勝ち抜き本戦で5位以内入賞し本戦記念楽曲に参加するしかない」という仕様だ。
もうお察しいただけるだろう。
今回のシンデレラガールは予選で6位に終わり、倍率40倍のプレイオフを勝ち抜き、予選を上位通過した20人を破って1位になった、声無しだったアイドルだ。


↑↑↑ ここまで総選挙の経緯説明
↓   以下どんどん客観性が失われる



主観


・総選挙への認識


イヴちゃん、本当におめでとう。完璧なシンデレラストーリーだと思う。シンデレラストーリーとして初回のとときんや長年不遇だった未央ちゃんや他の子にも勝るとも劣らないでしょう。とにかく絶対クリスマスソング歌ってほしいよね。聖ちゃんもちょうど今回声ついたしクラリスちゃんも一緒に冬曲歌ってほしいよね。誰かの夢を叶えるサンタさんであるイヴちゃんが「♪お願い!シンデレラ 夢は夢で終われない」を自分のために歌うのめちゃくちゃ文脈ある。おめでとう。うちにもイヴちゃんいるからどの衣装でおねシンしてもらうか今から考えてる。もし自分のメイン担当だったら全て放り出してどれだけ喜んだかわからない。

でも俺は一ノ瀬志希のPだったんだ。


一応少し自己紹介させてね。
しがない志希担の1人です。もちろんこの何の益もないnoteは一ノ瀬Pの総意なんかでは全くないのでくれぐれもよろしく。個人の吐瀉物だぞ。
P歴6~7年くらい。デレステ専任。モバマスほぼ未履修。操作馴染めなかった…。
初アイドルは渋谷凛。副担当に佐藤心、小日向美穂、高垣楓。櫻井桃華、二宮飛鳥や夢見りあむ、鷹富士茄子に久川姉妹も推してる。いろんな1番がいてみんな好きなタイプ。もちろんイヴちゃんも好き。大半の子は好きなところ一通り言える。
コミュをしゃぶる方で声を持たない推しもたくさんいるからボイス実装結果は毎年わくわく見てた。つかさ社長ずっと好きでしたおめでとう!!!今は岡崎泰葉ちゃんと水木聖來ちゃんと松山久美子さんのボイスを楽しみにしている。
他のPと交流がなく、総選挙にまつわるロビー活動や票交換などのリアル界隈の動きについてはほとんど知らない。毎年1人で黙々と担当に突っ込んでいた。
でも志希ちゃんが一番好き。初めて絶対衣装欲しくてガチャ回したのも、周回でいつも一緒なのも、机から一番見える場所にフィギュアお迎えしたのも、それこそ総選挙で課金票突っ込んだのも、あれもそれも志希ちゃん。今年こそ志希ちゃんにって思ってた。


2位。わかるよ。悪いわけがない。全190人、他に魅力あるアイドルが山ほどいる中で、意味わからんほど強い古豪も、ここ数年ずっと一緒に順位上げてきてたライバルもいる中で、2年連続で2位入賞。悪くないどころか快挙である。何なら連続10傑入り年数も5年とあの高垣楓と鷺沢文香に並ぶ2位タイである。担当の欲目抜きでも十分すばらしい結果なんじゃないか?

ここまでの10傑推移。強豪の多さがわかる

少なくとも今年の大本命だったことは確かなはずだ。一ノ瀬志希はここまで第3回44位、第4回5位、第5回39位、第6回41位、第7回6位、第8回6位、第9回3位、第10回2位と来ての今回だった。
いくら今年が勝負と見込んで担当Pが課金票でブーストできるったってシステム上にすら限度がある。今年多くの人に俺たちの一ノ瀬志希が応援してもらったことは疑いようがない。並大抵でなく得難いことだ。一ノ瀬志希を応援してくれた全てのプロデューサー、本当にありがとうございました。

じゃあ何に納得できなくてこんなキモいお気持ちnoteを書くハメになってるのか、結論から申し上げまして運営とシステムである。もっと言おう。
プレイオフ突破時点でボイス確約してくれ。できればソロ曲とイベントやろう。
叶うなら毎年こんな悠長なことしてないで早くみんなにボイスくれ。


待ってくれ。わかってる。まず言わせてくれ。
全てをさておいてもプレイオフ覇者にご褒美が何もご用意されないのは絶対おかしいだろ。倍率40倍だぞ。デレマスに何人強豪アイドルがいると思ってるんだよ。実力では予選通過できてもおかしくなかった数多の人気アイドルが枠が足りずに予選落ちする。もしくは予選入賞を目指す声なしアイドルのPたちがあと一歩及ばずもプレイオフ参戦枠まで上げてくる。層が厚すぎるから予選落ちでも強豪揃いなのだ。今実際のメンツを見ても普通に大戦争である。

プレイオフ進出者。古豪から新鋭まで錚々たる顔ぶれが揃う。こわい

しかも今回のシステムでは、課金割増票不可・一票につき1人のみ投票可(本戦同様)・GWのやること山積みの時期に各々の堅実なゲームプレイでしか票が入手できない・やっぱり競合が多すぎるのに1人しか通過できない、の少なくとも四重苦で、システム上SfC全行程で一番の突破難所と言っても過言ではない。
文句なしの大偉業なのだ、プレイオフの突破ってやつは。ご褒美あって然るべきだろ!!!
それで本戦でも揮って入賞できたらまた歌ってもらったらいいじゃん!敗者復活だろうが予選通過組と肩並べて本戦を戦えるって認めたんだから同じレベルの待遇で応えるべきじゃん!!!!!

あと今回は免れたけど、仮にもしプレイオフ覇者が本戦で揮わなかったらちょっと目も当てられない。強豪ばっかり粒揃いの40人、その中から一度勝ち抜いた子、評価の最上級である「ただ1人」「他の誰より君がいい」に選ばれて結果を出せた子ってことなのに、それをもっと強い蠱毒に放り込んで「ただ1人」から叩き出すことになったらとても見てられない。勝ち抜いたったって所詮は予選落ち、大海を知らない蛙ですなんて話になったら夢も希望もなさすぎる。
実際にはきっとみんなそう考えるだろうからプレイオフ覇者はそれだけで本戦でも応援されるだろうし、よっぽどのことがない限りそれなりにいい順位は確保できるはずと踏んでるが…それでも突破時点でご褒美はあっていいし、こう言っちゃ何だが覇者がそこそこ人気安定で過去の露出も実績もあるボイス実装済みアイドルだった場合は…本戦での得票低迷……普通にあると思う……。
ところでプレイオフ枠云々抜きでも正直いい気は全くしないし、やっぱり本戦も後半順位は伏せませんか?総合順位21位までと同等扱いとは言っても去年までの190人全員を対象にした中での21位と上澄み21人中の21位じゃ印象違うよ…。
見たくないだろ…せっかく本戦まで進んだ子が順位揮わなかったところとか…。みんな誰かの最高のアイドルのはずなのに、あっこの子順位伸びなかった子だ…とかよぎりたくないだろ……。全てのアイドルはどこかの誰かにはちゃめちゃに愛されてると信じてるから……解釈違いです……。

プレイオフでは美穂ちゃんを応援してたよ!強気と情熱の女♡小日向美穂ちゃんをよろしく!!


閑話休題。
『シンデレラガールズ』の総選挙において「応援するアイドルに実績を作り今後の活躍に繋げたい」という側面はとても大きい。総選挙で獲るべき戦果が必ずしも『シンデレラガール』の栄冠や上位入賞だけではないのは何度か触れたとおりだ。最終的に頂上決戦に食い込むところまで行かずとも、一定の成績を残せば今後の道が開ける。運営とユーザーに「この子は人気のある、仕事を任せるに足るアイドルなんですよ」と証明すること。正しく「選挙」なのだ。
まず人気がなければ上位者争いに名乗りを上げられず、また頂上決戦をするなら決め手になりうるのは人気しかないとはいえ、実態として純粋な人気投票ではない以上ある程度成果を重視する向きが発生するのは自然だ。担当が特に入賞を狙えそうな位置にいない場合、または既に一定の成果や人気を確保できている場合は入賞に近そうな=結果を残せそうなアイドルの中から副担当やより応援したい子に票を投じる傾向は以前から見られた(*上位入賞を修めたアイドルが翌年以降順位を落としがちな現象もこのためである)。
より多くの出番は声の有無に限らず全てのアイドルの目指すところだが、それでも最優先で果たすべき目標が「ボイス実装」であることは揺るぎない。応援したい子を選ぶモチベーションに「ボイス実装」を挙げるユーザーは多いだろう。

特に今回のSfCであれば、プレイオフ突破だけではご褒美がないとは言いつつも、突破さえして本戦に参加できれば記念楽曲に入賞する難易度は21人中の5位以内。前回までのVIAでは100人前後いる中で上位3位までしか声をもらえなかったことを思えばライバルの強さを加味しても破格の裾野の広さだ。また対象者が40人に限られた戦いであったため全力投球すべき最推しを持たない浮動票が多く、新規ボイス実装にスポットが当たりやすかったと言える。直前までの予選の入賞記念楽曲で実際に初めて声がついて歌ったアイドルがいたことも機運を後押ししただろう。
特に芽の大きそうな予選6〜8位で声がついていないのは、グループC6位水木聖來、グループD6位イヴ・サンタクロース、同7位松本沙理奈の3人。沙理奈さんは所属ユニット『ブルーナポレオン』の他メンバー4人が全員ボイス実装済みなため(*さらに佐々木千枝ちゃんは現在放映中のアニメで主役の1人)、ここで特別急がなくてもいずれ声がつく可能性は高い。では聖來ちゃんかイヴちゃんか…となって、イヴちゃんを選んだ人が多かったのだろう。キャッチーだし活躍してる場面を想像しやすくて限定衣装もある。現時点での実績を見て聖來ちゃんより一歩進んでいると言えるだろう。僕は聖來ちゃん大好きなのでいつでもボイスと限定衣装お待ちしております!!!!!

さあいざ声を持たないアイドルがプレイオフ勝ち上がってきた、すごいことになった。なのにせっかく勝ち抜いたプレイオフだけじゃ声はつかない。これはもう本戦でもなんとか入賞させて声を持たせてあげたい。
そりゃそうなる。そう思った善意のユーザーがどれだけいたかがわかる。
あるいはプレイオフ同様本戦参加者に最推しが含まれないために、どうせなら声のない子に声をあげたい、もしくは本戦参加者の中でアピール材料が最も心許ないので少しでも応援したい。そんなユーザーもいただろう。
そうした善意の人々があまりにも多くいて、その力は、絶対に担当に『シンデレラガール』を獲らせるぞって思ってた志希ちゃんPたちのマンパワーを軽々飛び越えてしまったのだった。

おめでとう!
担当かわいい、えっめっちゃかわいいな、ツインテも超似合うよありがとう


あの日、忘れもしない、本戦結果発表の日。ぼろぼろ泣きながら、普段はあまりしないんだけどめちゃくちゃパブサした。「イヴちゃんのこと声つけばいいと思って応援してたけどまさか優勝するなんて」って言ってる人がいた。それも結構いた。
もうどうしたらいいんだろう。うんうんこれもまたアイマスだね。わかるよ。でもわかるだけじゃ収まれないよ。こっちは志希ちゃんのプロデューサーなんだよ。

こっちだってこれまでの傾向やら今回のシステムやらからある程度推測は立ててた。正直なんとなく予感もしてた。覚悟してたと言ってもいい。
でも、ああ、もう……………………………………。

ここでプレイオフ突破時点で声ついていてくれればって言うのは残酷でしょうか。
そうしたらイヴちゃんは今ほど声帯待望票をもらわず…それなら担当が1番だった?少なくとも明確な浮動票の集中先はなくなるから、まだ勝負が変わったかも?
率直に考えてイヴちゃん(*過去全選挙で圏外)に他の入賞者を超える固定票があるとは思えないから、その場合イヴちゃんは今ほどは揮わなかったかもしれないけど…たられば言ったってしょうがないけどもしかしたら、他の誰でもない担当をシンデレラに、してあげられるはずだったのかもしれない…。
イヴちゃんのことは好きだけど、そうなってほしくなかったって言ったら嘘になる。たった1人特別な女の子を決めたってことはそういうことだ。

わかってる。システムだろうが機運だろうが何だって味方にして最終的に勝った者が強いのだ。俺たちは負けたんだ。
私は一ノ瀬志希に『シンデレラガール』になってほしい理由、彼女がどんなに素晴らしいか、かわいくて優しくて寂しくて美しい女の子か、どんな軌跡を辿っていかに『シンデレラガール』に相応しいアイドルとして今立っているのかをそりゃもう一晩中でも話し続けられるけど、あえてここでそれを語ることはしない。
そんなのはみんなにある物語だからだ。みんなが最高のアイドルで、みんなが当たり前に『シンデレラガール』に相応しいのだ。だから私たちは彼女たちを『シンデレラガールズ』って呼んでいる。その中でたまたま私に一番刺さって、私が手を取ることにしたのが一ノ瀬志希だっただけだ。
だから一ノ瀬志希だけが『シンデレラガール』に相応しいなんて口が裂けても言わないし、同様にイヴ・サンタクロースが『シンデレラガール』に相応しくないなんて思わない。当人の資質ではみんなが同様に相応しいのだから、それ以外の外的要因が全てを決めるのだ。元々そういうものだった。例年はその多くが人気だったり時流だったりしたが、今年はボイス待望の機運だっただけだ。そして正当にイヴちゃんが勝ったのだ。


・お気持ち


イヴちゃんの『シンデレラガール』に文句がないなら何に文句があるのか。
問題はイヴちゃんを応援した、投票したという人たちの中に多く見られた「声がつけばいいと思っただけなのに」の趣旨の心持ちだ。
元々予選からして190人を4グループに分割し、また1票につき対象グループから5人を指定しなければ投票できない仕様上、特定グループの投票期間中は担当が対象にいない、もしくは担当を選んでも投票枠に余裕があるから担当以外からも選ばなければならない、という浮動票の多い戦いだった。これが今回のボイス未実装のアイドルに光が当たりやすい機運を後押ししたことは先に述べたとおりだ。
もちろんイヴちゃん自身の魅力が多くの人に「この子の声が候補の中で一番聞きたい」と思わせたのは間違いない。少なくとも予選6位まで進んだことはボイス未実装予選通過者と同様に評価されるべきだ。ここまでイヴちゃんを押し上げたイヴPにはきっと『シンデレラガール』に戴冠するイヴちゃんを純粋に夢見ていた人も多いだろう。あなたたちは何をおいても祝福されるべきです。あなたたちの勝利だ。おめでとうございます。

しかしその後のプレイオフ、そして本戦では「声のない子になるべくたくさん声がついてほしい」、もしくは「特に応援したい子がいない中で強いて応援するなら唯一まだ恩恵を受けてない子かな」という担当外の多くの善意が膨大なブーストになったことを否定する人はいないだろう。極端な言葉を使えば、これらの善意にとってイヴちゃんがイヴちゃんであることはさほど重要ではなかった。「声を持たないアイドル」で比較的入賞の可能性が高いなら、誰でもよかったのだ。そして当然声がつけばいいのだから『シンデレラガール』に押し上げる気なんてなかった。
こんなことってあるだろうか。仮にも作品タイトルを戴いた総選挙である。誰もがうちの担当にこそふさわしいって信じて求めるはずの栄冠が、当の栄冠とアイドルの価値を求めない善意に流されてしまったのだ。

なお今回の結果は「ボイス待望票」がもたらしたという見方からの不満について「第4回塩見周子の戴冠もボイス待望票から」という反論があるが、ここでは「ボイス待望票」自体に文句を垂れているわけではないのでこの批判は当たらない。
「ボイス待望票」自体に文句はないのだ。声がない子でも推されたなら上位に上がって良いと思う。
塩見周子は第2回第3回総選挙とボイス総選挙で結果を出している。担当Pたちの下地と熱意は十分な水準まで揃っていたと見ていい。「声がないけど周子ちゃんだから」望まれて、前回は惜しかったけど今回こそは周子ちゃんに、という機運に押し上げられての戴冠だ。担当Pたちの熱意が他に競り勝って、周子ちゃんが周子ちゃんだから『シンデレラガール』になったのだ。どうして文句があるだろう。

デレステ黎明期に周子ちゃんのモデルの睫毛増やしてってお便りしてたニキ元気かな

だから私は第8回夢見りあむの3位入賞にも何も文句はない。当時夢見りあむは新規追加アイドルとして登場したばかりで声を持たなかった。久しぶりの新規追加アイドルの一角で、かつ同期にとんだ鳴物入りもいたので話題性は凄まじかったが、何より本人のキャラクターの強烈さで多くの人の意識に残り、あいつおもしれーなと言われて票をもらって、りあむがりあむだから3位に入賞したのだ。これもまたアイドルの形だろう。前第7回での下積みの長い努力型アイドルの代名詞たる安部菜々の戴冠に続き、第8回もそれまで長く不遇だったアイドルが多く票を伸ばした回だったために異様さが浮き彫りで当時は随分な荒れようだったが、夢見りあむの個性が引き寄せた結果であることは疑いようがない。登場から4年、今年りあむは予選3位、本戦11位だ。ただのぽっと出でないことはそろそろ認められてもいいだろう。

イベストの気まずさがちゃんとわかってるりあむ良かったよね

今年の例がこれらに続く要素はまだ確認できていない。たとえばデレマス最強が高垣楓であることに異を唱える人は少ないと思われるが、高垣楓と同じ枠組みにいる中で、あるいは他のあらゆるアイドルと比べて、何の下駄も無しに「あの子があの子だから」で選んだ人がどれだけいるのだろう。もしくはその下駄を履いたのが他の子であったら、その下駄に報われてほしくて投票した人はいなかったのだろうか。それはアイドルではなく下駄を選んでいないと言えるだろうか。
だから納得できない。『シンデレラガール』を決める選挙は、せめてその頂点は、「あの子がいい」の熱をもって決まってほしかった。少なくともこれまでそうあってきたはずで、そう信じていたから夢を見て憧れていた人も多いはずだ。アニメのブーストやら語呂合わせやらP間の選挙活動やらでバズれた子が勝つのだという話もあるが、きっかけが何でも好きになったならいいじゃないか。バズれたならやっぱり魅力があるのだ。「あの子いいよね」があるならいい。今年の選挙のそれが、本当に他のアイドルを下すほどだったとはまだ認識できていない。
あとやっぱり何より時代が違いすぎる。第4回の頃、7〜8年前からどんだけアイドルコンテンツ戦線が激化したと思ってるんでしょうか。あの平和な時代とは違うんだ。声を持たないという要素の与える欠損感は比べ物にならないと考えていい。


大事なことなので何度も言うが、今年の『シンデレラガール』自身に文句があるわけじゃない。こんな形でなければ悔しいなあをひとしきり言ったらさっぱり祝福しただろう。彼女を推した人々に「彼女こそを」って熱意があったら。でも現状そうと思える要素がないのだ。彼女を押し上げたのは無欲で純粋で熱のない善意だ。
これら無熱の善意の集合体が予選通過組における順当な担当P同士の戦いの規模を軽々と超えてしまうほどに「ボイスがない子に声をつけてあげよう」という意識が膨らみまくっていること、この暴走を許すシステムの歪み、これに対処できているとは言えない運営の粗忽が露呈し、今回の参加者はその割を食ったと言う他ない。
「『シンデレラガール』を目指すPには想像もできないだろうが、声を持たないアイドルにとって総選挙は目指すものではなく通過点でしかない。総選挙で少しでもマシな成績を残して、少しでもボイス実装に近づけることが最大の目的だ。ボイスがついてからがスタートなのに、それまでが果てしなく遠い」こんな趣旨のことを、声のないアイドルのPと見られる人が言っているのを見た。とてもこの状態が正常なわけがない。
作品世界上『シンデレラガール』は誰もが手を伸ばすべき最も重要な概念であるはずなのに、『シンデレラガール』を目指してすらいない別の概念に上を行かれてしまっているのである。しかもその原因は「ボイス未実装」とかいう運営上の問題。
言っちまえば、担当への愛を叫ぶ場のはずだったのに、現状の運営への不満とかいう身も蓋も無い現実の横槍に全部持ってかれちゃったのだ。
なあ運営。運営、運営、オイ!!!!!!!!!!!!頼むからしっかりしてくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
一ノ瀬Pに限らず一心に『シンデレラガール』を求めていたPがどんなに、どんなにやりきれないか、どうか想像してほしい。

頼むから愛で戦わせてくれないか。
総選挙に元々様々の意見があるのは承知している。コンテンツ産業である以上真に愛だけで戦う公平な総選挙なんて無理だということも。しかも一ノ瀬Pはどちらかと言えば不公平極まる総選挙において珍しく恩恵を受けてこられた方だ。それがたまたま獲れるはずだと高を括っていた1位を逃したからって今更わさわさ喚いても白々しいのもわかっている。
でもデレマスで総選挙がなかったのなんか最初の数ヶ月なりだけだ。あれからもう11年。俺たちがこの形態のデレマスを愛し続けたために今日事ここに至るまで殺さずに生きながらえさせてしまったのだから、すっぱり見限って殺すか、どうにか付き合って作品世界については愛し続けるかを選ぶ責任があるだろう。総選挙なんて修羅のイベントに今年も参加したような人間は愛することに決めていたはずだ。わかるよ、運営がクソなくらいでそうそう担当降りられたらオタクやってないよな。もう担当を人質に取られてるのだ。
でも愛だって無限に湧く泉じゃない。そこには養分が必要なのだ。例えばそう、夢とか、希望とか。ガラスの靴の美しさはその一つであるべきだった。
それが何なんだ。作品世界という箱庭の中で愛によって恭しく差し出されるべきガラスの靴が、枠組みが不出来なあまりに現実の闖入を許して放り上げられてしまった。端的に申し上げて作品の主題への毀損である。「アイドル」という他者に愛されて初めて成立する概念への冒涜と言ってもいい。ガラスの靴はイミテーションってそういう意味じゃねえから。
さすがにちょっと黙ってらんないぞ運営。


何がやばいってどうやら運営はここまでボイスが待望されていることに自覚的でないっぽいのだ。昔サプライズで早坂美玲のボイスが実装された時界隈が随分荒れて運営にも文句が行ったとかその時運営が今後サプライズボイス実装はしないと言ったとかいう話もあったが、あれももう6年くらい前の話である。時代も潮流も変わるものだ。今これからは随時ボイス追加しますって言ったところで昔ほど荒れるとは思えない。
というか当時はモバマスが旗艦アプリだったのにデレステ先行実装だったから荒れた側面もあるかと思うが、当のモバマスは先日ついに幕を引いている。旗を移したデレステではフルボイスが基本なのだから何なら一斉に実装する好機なはずだ。

ボイス未実装がさほど大きなブーストになるとは、ひいて望まれているとは考えられていなさそうな根拠として、運営側も今年は一ノ瀬志希が『シンデレラガール』を獲ると想定して準備していたような形跡がある。実際に過去の推移を見ても、特に近年ではアニメ化など大きな事件がなければ前年2位が1位に繰り上がるケースが一番多い。
最大の根拠はやはりプレイオフ覇者ご褒美なしとかいう誰も得しない謎のレギュレーションだが、他にも挙げられることはある。たとえば総選挙明けすぐのライブ(今週末?)に志希ちゃん擁するユニット『LiPPS』が手厚いとか。もうユニット仲間のフレちゃんたちはSSR7周目来てるのに総選挙高実績持ちの志希ちゃんだけいつまでも来ないとか(*今年の『シンデレラガール』獲得者には記念SSRを出すことが決まっていた)。選挙直前にちょうど開催されたアニメ連動『LiPPS』イベでは当のアニメでの主な出番はほとんど志希ちゃんだったのに報酬SRに採用されなかったとか。
そしてそう、そのアニメ。現在放送中『U149』である。皆様ご覧になりまして?いいから4話の櫻井桃華ちゃん回が最高of最高なのでみんな観て桃華ちゃんに惚れよう。ありがとう、理想の桃華ちゃんです。ありがとう……!!!

果てしなく自由だ!!!!!!!!!

結城晴ちゃんがずっと大好きなので元気に動いて笑ってるとこ見られて感無量です。何なら動いてお喋りしてるとこ見られてようやく晴ちゃんって子が腑に落ちた気すらする。それこそボイスついた時はちょっと想像してたのと違ってなかなか馴染めなかったけどもうすっかり受け入れられてかわいい、晴ちゃんがんばれ、健やかに育ちな……!!あとしゅがみんが人気アイドルとして扱われてて泣くほど嬉しい。しゅがはとナナパイセンが報われてる世界本当にありがとう。アニメスタッフはどうかいい酒飲んでくれ。毎回作画最高です。

めちゃくちゃイケメンカット多かったありがとうございます

そして志希ちゃんである。なんか…………盛られてたよね??いや担当相手の欲目もあるが、アニメ化に際する構成変更なんて珍しくもないが……。
いやわかる。一ノ瀬志希はあれで面倒見いいし、特に将来有望な子や寂しさを抱えた子に優しいから、同じく父親不在の仁奈ちゃんに手厚く接するのめちゃくちゃわかりすぎて観てる間ずっと赤べこになった。「それで?」の言い方最高でした寿命伸びたありがとう。
バックダンサー周り………盛ってくれたなあ………。助かりすぎてこの世を疑った。ちょっと梨沙ちゃん一ノ瀬志希がミューズのリップって何???ちょっと俺にも売ってくれ。ポスターとかCMとかあるんでしょ。部屋に貼ってパソコンの壁紙にするからどうか売ってくれ。てかデレステのアニメ連動イベの渋谷、志希ちゃんのクソデカ広告打ってたよね???その渋谷にはどうやったら行けるんですか!???職場渋谷に移す覚悟だからその世界線に俺も入れてくれ………。あと頼むからドレスショップで『Nightwear』のアニメ衣装売ってくれ。なんぼでも出すから。バックダンサーの子達のも頼む。むしろなんでないんだよ『Tulip』は売ってくれたじゃん。商機やぞバンナム。『Shine In The Sky☆』の衣装も待ってます。
そして極め付けの「ここまで来たまえ」である。この台詞とくだり自体は原作からある。あるが、志希ちゃんがここ数年総選挙の順位上げてきて去年2位からの今年の総選挙の時期に合わせた放映で、誰かの憧れの先、目指すべきアイドルとして表現激盛りされた末の「ここまで来たまえ」はちょっとさすがに運営側の邪念を感じるというか……。仮にここで一ノ瀬志希が『シンデレラガール』を獲ると仮定した場合文脈が発生しすぎる…。いやただの邪推だが。

エーーーーーーーンみんなバチバチに美人だね国が傾くよ


・感情

ああ〜…………しんどいなあ………。
こんだけ、こんだけ、あれだけ出来のいいアニメでこんだけ盛ってくれてさえ、前年までの実績があってさえ、直前にバカクソ強ユニット『LiPPS』イベまでやってくれてさえ、勝てなかったのだ。他のアイドルへの当該担当Pの愛にですらなく、運営への不満票にである。
正直今年は多くの一ノ瀬Pが勝負の年だと踏んでいたはずだ。フル課金の話もかなりあったらしい。投票権フル課金がいくらかかると思ってる?フルとまでいかなくても自分ができる最大限を懸けた一ノ瀬Pは多かっただろう。今年は志希ちゃんの年だと踏んで新陳代謝(*先に述べたとおり一度成果を残せたアイドルは翌年以降順位を落としがちな傾向にあるため以降他のアイドルたちにチャンスが回りやすい)を望んで応援してくれた他Pもいただろう。普段は推さないけど本戦に担当がいないから…で何となく志希ちゃんを選んでくれたPもいるのかも。その節は本当にありがとう。だって見てほしい、3位以下しばらくの票差と2位一ノ瀬志希との票差は結構圧倒的なのだ。一ノ瀬志希が受けていた期待の大きさがわかる。

SfC10傑の獲得票数

みんな一ノ瀬志希が『シンデレラガール』を獲れるって信じてくれていたはずだ、それだけの力が今の一ノ瀬志希にはあるって認めてくれたんだ、なんてありがたいんだろう、奇跡みたいな話だ。それなのに………。

もうこんなこと二度とあるかわからない。
なんでこんなお気持ちしまくるほど動揺してるかって、はっきり言って一ノ瀬志希に来年があるかはかなり怪しいのだ。
今回この結果になって、少なくない他Pが一ノ瀬Pに労いの言葉をかけてくれるのを見た。本当にありがとう。「来年またがんばろう」って同担も他Pも言ってくれていた。心強い。うれしくてありがたい。
だけど本当にそうだろうか。先述の通り、今年はあらゆるブーストがあった。
アニメ、イベント、ライブ、昨年までの実績、新陳代謝の希望……。こんなに揃うことはもう二度とない。だから一ノ瀬Pはみんな今年に懸けていたし、生々しい話結構無理して実弾を用意した人だっているだろう。実弾の限界は愛より早く厳密だ。
そもそもこれだけ条件が揃っていて、その上でこの運びで負けているのだ。気持ちを懸けていたPほど心が折れていてももう無理はないと言うしかない。一ノ瀬Pの垢消しの話も方々で聞いた。もう、正直ちょっともうやってらんない。そりゃそうなるよ…。
かつて2年連続2位止まりから戴冠した例に本田未央がいるが、彼女とは条件が違うと言わざるを得ない。彼女はデレマスの看板アイドルの1人だ。現在の旗艦デレステで最初に選べるアイドルの1人だし、ブランドの顔だから出番が絶えることはありえない。ネットミームだって浸透している。デレマス最大格の知名度と長年のファンと実績とブランドの後ろ盾がある。彼女は何があってもいずれ戴冠できただろう。
一ノ瀬志希はそうじゃない。時流に恵まれているってだけで何の後ろ盾もない。『LiPPS』は強いけど所属してるだけで上位戦線に食い込めるほどではない(*というより既に一定以上人気が確保されているので総選挙ではかえって光が当たりにくい)。比較的令和向きのビジュアルではあるが、癖のある性格だし、万人受けするタイプでもない。どちらかといえば好き嫌いが割れそうだ。今はたまたま波に乗れているけど順位を落とした時期もある。ついでに近年の主なライバルに神谷奈緒と高森藍子がいるが、彼女たちはそれこそ本田未央に並ぶ看板アイドルたちと代表ユニットを組んでいる。ブランドの準看板と言っていい。一度ここまできたなら滅多なことではフェードアウトはない。
今年かかっていたブーストは消え、肝心の担当Pも心が折れて目減りし、生き残ったPも今年ほどの実弾は撃てず、ライバルたちもそう待ってらんないから勢いを増し、来年ちょっと落ちて、そしてみんなに諦められて、それ以降もっと落ちる。ありそうすぎて目眩する。
一ノ瀬志希には今年しかなかったのだ。そしてそれは終わってしまった。

志希ちゃんにガラスの靴あげたかった。ごめんね。
歌もドレスも賞賛も綺麗なもの全部あげたかったよ。それで、志希ちゃん自身がたくさんの人に望まれて愛されたんだって知ってほしかった。
叶わないならせめて愛に負けたかった。現実に負けてたんじゃ愛の価値が揺らいでしまう。
本当は『シンデレラガール』なんて獲れなくたって構わない。何になれなくても志希ちゃんは私の最高のアイドルだからだ。そもそも私は一ノ瀬志希が低迷している時期に参入したし最初は総選挙の存在にも気づいていなかったので彼女に人気があることに気づいたのは割と最近だ。でもずっと志希ちゃんを好きだった。ずっと、誰に愛されなくても、あの子がアイドルとして大成しなくても、いつかアイドルに飽きてどこかへ行ってしまうとしても、ただの寂しい女の子でも、志希ちゃんが好きだと思ってきた。それが愛だと思ってきた。
でももし、そんな大好きな女の子に、もしかしたら掴めるチャンスが巡ってきたならそりゃ掴みたい。当たり前じゃん、こちとらドルオタだぞ。アイドルとして生きようとしている担当にアイドルとしてあげられる最高のものがあるならそりゃあげたいに決まってるじゃん。担当のために何かしたかった。仮に今年一ノ瀬志希が戴冠していたら、受けていたあらゆるブーストが逆風になって贔屓だの予定調和だの散々言われたかもしれない。それでも構わなかった。今年は風当たりが強いからまた来年〜なんて日和ってて獲れるもんじゃないだろ『シンデレラガール』は。ライバルみんな相応しいんだからその年の1番を決めるのはほんのちょっと、ひょっとしたら担当P一人ぽっちの強気の差の可能性だってある。だから全力で臨むしかなかった。きっと他のPもそうだった。
でも及ばなかったのだ。どうしたらいいんだこんなもん。
ごめんね志希ちゃん、ごめんね。

マジで頼むよ運営。
もうよくわかっただろ。みんなボイスが欲しいんだよ。
エンタメじゃないか。みんな夢が見たいんだよ。声さえもらえない子のいる現実なんて誰も望んでなかったんだよ。
今からでももっと軽率にみんなにボイスつけようぜ。今回裾野広げて予選入賞なら声つけるよってことになったらみんな沸いたじゃん。
「誰もがみんな誰かのアイドル」ってそういう物語だったはずだ。誰もが誰かに望まれてるアイドルなんだ。私たちはそういう物語だと信じて『シンデレラガールズ』を応援してるんだよ。
今人気ない子も多い?そうだね。でも声ついたら、歌ったら人気出るかもよ。好きになってもらうのにあと一歩が足りないだけの子もいるかもよ。関ちゃんだって『楽園』が来て完成したじゃん。『楽園』開いて初めて聴いた時感動してアイマスも知らん友達にコミュとカードストと『楽園』MV全部見せてこんこんと文脈説明したよ俺は。それからずっと関ちゃんが好き。そういう入り口が開く子もいるはずだよ。
それに正直ここでボイスの裾野広げておかないと後が厳しいと思う。今年の結果を受けて既存の人気アイドルのPたちは声のないアイドルへの警戒心が爆上がりしてる可能性がある。今までは固定票に差があるからの余裕で応援できてた人が、声無しからのジャイアントキリングが自分の担当に向きかねないとなったら以後も同じ応援ができるとは限らない。こう言ってよければ、今年こそ条件が揃い切って絶対に『シンデレラガール』獲らせるぞって燃えに燃えてた特定P軍の全力投球でさえ、声なしの誰かへの浮動票一極集中には敵わないというのが今回の結果なのだ。これから順位を上げて担当を舞台の真ん中に出したいというPほど、自分が浮動票の一端になるのを恐れるだろう。直接的に直上の順位を掻っ攫われなくても圏内の枠数にしたって有限なのだ。
みんなが胸の内では声のない子たちに声がついてほしいと望みながらも、担当のためにはそのように行動できないジレンマが蔓延することになる。そうなればストレスがコンテンツの寿命を縮めるのは今に始まったことじゃない。
何よりそこに美しい物語はないじゃないか。どんな気持ちで『シンデレラガール』の名を冠したコンテンツを応援しろって言うんだ。
シンデレラに報いるのは愛によってであってほしい。アイドルが俺たちに向けてくれた愛を俺たちがお返ししたい。誰かの愛が報われる物語であってほしい。自分の愛で担当にガラスの靴を履かせたいと夢見ているから、『シンデレラガール』の名は輝きを保ってきたし、そうでなければシンデレラは幸せになんてなれなくて、この物語は終わってしまう。
頼むよ。



・展望

とはいえもう決まっちゃった結果はどうしようもないので、せめてどうにかこいつを少しでも甘い実にしてくれよな運営!!!!!
まずはボイス実装拡大の動きに最速で拍車をかけていただいて、もし来年もSfC形式続行なら絶対にプレイオフにもボイスとソロ曲イベ確約していただいて、
そんで今年の本戦記念イベントはめちゃくちゃハッピーにしてくれ。絶対に志希ちゃんもイヴちゃんもみんなも幸せにしてくれ。特にはーちゃん。うっかりここまで触れ損ねたけど今回のMVPは久川颯なのではないか?はーちゃんが凪を超えて5位入賞はめちゃくちゃ快挙だと思います。本当におめでとう!みんなではーちゃんかいぐりしようぜ。

久川、浮動票戦に強すぎる

クリスマスにかこつけてみんなの幼少期の思い出とか愛情への観念とか掘り下げるのもいいと思います!なんでも聞いたところによるとイヴちゃんは相手の欲しいものがわかる力があるとか?なんだその同人屋御用達設定、是非濫用してください。
一ノ瀬Pとしては志希ちゃんのご家族の話とかしていただけると何もかも放り出して無限ろくろ回し始めます。頼むシナリオ班、全てはあなた方にかかってる。


ちょっと今は先のことが考えられる状況にない小●急状態なんですけど、正直結果発表当日はコンテンツから足洗うことも考えたし二度と総選挙にゃ近付かんと思ったけど、結局まだ担当のこと諦められるわけじゃなかった。
だって最高の女の子なんだもん、うちの担当。ここ数日ずっと志希ちゃんのこと考えてたけど、ずっとかわいいなって思ってた。最近はどんどんかっこいいが増してて、今年の結果発表では嬉しいことも言ってくれて、志希ちゃんのこれからがずっと楽しみ。
きっとまた来年も志希ちゃんを応援するよ。来年なんてもうないとか呻きながら、やっぱりまだ志希ちゃんに渡すガラスの靴が諦められない。あーあこういう奴が運営の餌なんやろなって言いながら、うだうだ文句捏ねながら、だってそれでも好きだからね…。オタクって愚か………。



(追記)
どうもその後の志希担です。ライブ賑わってるね!
この記事排泄してだいぶ落ち着いたと思ってたのに昨夜総選挙の夢見て一晩中うなされました。何も浄化されてなかった………。もうだめだ………。

え!??この直後に志希ちゃん参戦の予選Bグループ入賞記念イベ開催!??????正気!!!?!???!?!??!????さすがに聴かないわけにいかないよ〜〜〜〜〜ふざけんなよしばらく距離置いて落ち着きたかったのにこの仕打ちどういうことなのどういう神経でセッティングしてるんですか?????????だから予選の清算は本戦の前に済ませておけとあれほど……。せっかく一年あったんだから予選のスケジュールもっと前倒して予選入賞イベとプレイオフ覇者ソロ曲イベやってさあ出揃ったぞ!本戦だ!の方が絶対盛り上がったじゃん………。なんなのもう………。しゅがはのセンター曲楽しみにしてます……………。

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