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【“移動式銭湯”という肩書きすらも洗い流す】


ご無沙汰しております
遂に月に一度開催される島の保護者会で完膚なきまでにモバイル銭湯の説明責任を果たしてきた政治家界のダークホースこと“自由銭湯党天真”です
#ばっちり笑いを取って主婦たちのハートを掴んできた
#人に警戒された時ほど逆に仲良くなるチャンスだよね

今日は『移動式銭湯という肩書きすらも洗い流す』というテーマで綴ってみたいと思います

敢えて肩書きを一度手放すことで得られるものもあるよね…みたいな話です

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常に“何者か”になりたがる現代人
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初めましての場やなんとか交流会に行くと、大抵その次には名刺交換なるものが始まります

「私は○○企業でマネージャーを務めてます」
「私は○○という国家資格を持っています」
「○○(←なんかすごそうな肩書き)です」

…etc

皆とにかくその一瞬に何かしら爪痕を残そうと必死で、その度に自分は「孔雀の求愛行動でも見せられとるんか?!」といった気持ちになります
#ちなみにクジャクのあの羽根は季節もので恋の季節が終わると全て抜け落ちてしまうらしい

たぶんきっと、皆自信が無くて不安なのでしょう

身分制度があった時代や戦時下と比べたら今はきっと何者にもなろうと思えばなれて

だからこそ同時に、かつて以上に“何者かにならなければ”と焦っているのかもしれません

ちなみにそんなミヤケは“何者か”と言うと…

〝26歳・無職・独身〟

━━━です。
#スティーブNOジョブズ

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実は自分は災害支援時代にほぼ一度も湯を沸かしていない
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初めましての方もいるかと思うので改めてざっと三宅の経歴を説明すると、、

埼玉出身の自分は学生時代に世界中をあちこち遊び歩いて

卒業と同時に移動式銭湯なるものを作り出して

渋谷センター街でストリート銭湯をやったり
ちょくちょく日本で旅する銭湯したりして

その後大分の天ヶ瀬温泉という九州豪雨で被災した地に移り住みしばらくの間復興支援に携わらせて貰い

その後大分からNYを目指してモバイル銭湯で再び旅に出た段階です
#幻冬舎あたりで本にしたらまあなんだかワクワクしそうな楽しい経歴でしょ

詳しい経歴は適当にあれこれ調べてもらえればと思いますが、一つよく感じがいされることと言えば

「災害現場にお風呂トラックで行けばむちゃ活躍できそうだね!(※天ヶ瀬温泉復興支援時代のことを指して)」

…です

ただ実は、天ヶ瀬温泉にいた1年3ヶ月の間で移動式銭湯を沸かしたのは僅か三回程で
#後の9割9分は川で温泉タマゴを作ったりペットボトルで船を作ったりしてたよ
#ちゃんと働け

つまるところ、当時自分は“移動式銭湯”としての肩書きが皆無も同然だったのです━━━

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「移動式銭湯」というフィルターにかけて欲しくなかった
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理由はまあ色々あります

移動式銭湯は現地で給水してから薪で湯を沸かす前提なので、インフラが止まった断水状態では1mmも機能しません
#自衛隊風呂はシンプルにすごい

そもそも機能面としてのお風呂を製作者自身(ミヤケ)も全く求めてはいないので

「えっ、銭湯なのにシャワーも脱衣場も無いの?笑」

といったやかましい事をほざく輩に対しては

『とっとと帰って家の風呂入れボケナス!』

と一蹴りにしています
#もっと丁寧な口調だよ
#つくづく三宅は性格悪い

まあそんなことはさておき、自分が天ヶ瀬温泉で湯を沸かさなかった一番の理由は

『「移動式銭湯の人」としてではなく、「三宅天真」として街に携わりたかった』

…からです

これはなかなか目には映りにくい違いなので本当に説明が難しいのですが

結果として自分はこの街で「移動式銭湯」という肩書きに頼らずとも地元の皆と仲良くなることができました
#いつかもし機会があれば是非天ヶ瀬温泉へ立ち寄ってみて下さい
#あーモジャ君の友人かいね笑となります

もしあの始まりの日に“移動式銭湯の天真”として最初から皆の元へ現れていたら、きっと今のこの関係は築けなかったことでしょう━━━

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肩書きを敢えて一度捨て去ってみる
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昔から自分はこんな感じでした

誰かと初めて出会う時、自分の持ち手のカードはなるべく一旦手放してみる

∇旅人として47ヶ国巡ったこと
∇新宿の会社でライターをしてたこと
∇お風呂関係の色々な資格を持っていること
∇災害復興支援の活動に携わった経験があるということ
∇勉強が今も好きでいくつかのオンラインサロンに入っていること

…etc

そういった経歴は基本的に一旦全て伏せて、初対面の人と“三宅天真”としてまずは向き合います
#もちろん例外もあるよ

そして一人の人としてしっかりと信頼関係が築けた上で初めて、状況に応じた肩書きを再び拾い直すのです

「あなたも旅好きなのですね!実は僕も学生時代に世界中を巡ったことがあり…」

「本や言葉が好きなのですか!実は自分もメディアで勤めていた経験があります。」

「自分お風呂&サウナ好きなんか!実はワシも昔銭湯の番台で少し働いとったんや!」

こうして再び開いた引き出しは、相手からすると

「このモジャモジャ法被まだそんな隠し球持っとったんかい!」

━━━的な良い意味でのワクワクサプライズにもなるので、合理的に考えたとしても『敢えて最初は肩書きに頼らない』というのは一つの良い打ち手なのかなと個人的には感じてます
#はっぴ桶アフロには頼りまくる

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“移動式銭湯”に頼らなくなってからが真のスタート
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さて、今自分は訳あって広島県尾道市の因島という場所に一月程滞在しております
#固定式銭湯

滞在させて貰っているカフェの営業日に合わせて一応毎度楽しくお風呂は沸かさせてもらっているのですが
#ミドリノコヤで調べてみてね
#本当に温かくて心の底から素敵な空間です

それより何よりもここ最近で一番嬉しいのが

〝もはやお風呂が沸いていようがいまいが子供たちが自分の元に遊びに来てくれるようになった〟

…ということ

肌感覚でわかる「移動式銭湯の人」から「三宅天真」に変わったその瞬間が自分は大好きです
#この前も近所のファミリーと手作り鳥居でバドミントンをしたりアオサアートフェスを開催したよ

子供たちの素直な感性は嘘をつかないので、仮にそのフェーズに一度達することができたら後はもう、どんな挑戦にも臨めます

さあ、ここからが真のスタートだ

自分は生きる銭湯

“移動式銭湯”の本質は湯を沸かすことでは決してない

それは自由な思想であり、ワクワクすることにトライしていく姿勢そのものなのだ

肩書きもしがらみも全て洗い流そう

この命に代えて━━━

2022/06/18
天真


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