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『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』とゲーム・オブ・スローンズ(スタニス)とその他もろもろ
”最も個人的なことは最もクリエイティブなこと”、偉大なるマーティン・スコセッシの言葉です。
というようなことをポン・ジュノはアカデミー賞で言っていた。
その観点から行くと、ここ10年近く、最も個人的なことを核として作品を作り続けた映画作家は、グザヴィエ・ドランで間違いないでしょう(異論は認める)。
端的に言ってしまえば、この人はずーっと親子(母と息子)の関係が核となる物語を描き続け、常に1対
『ミッド・サマー』ならびにアリ・アスターについて思うこと
アリ・アスターは本心を見せない。
実際のところ何を考えてるいるのか、さっぱりわからない。
にもかかわらず、監督した作品は強烈にパーソナルなものになっている。
・ホラー映画を作る人は怖い
・美しい音楽を奏でる人は心も美しい
・誰も傷つけない笑いを取る芸人は、人の痛みがわかる優しい人
などなど、創作物と人品を安直に結びつける所作は、かなり野暮でそれ自体が危険だと思う。それでも我々(受け手)は、アー
『ファースト・マン』を観た【映画感想】
昨年の『ボヘミアン・ラプソディ』に続いて、IMAXシアターにて。
人類で初めて月面を歩いた宇宙飛行士であり、アメリカの英雄ニール・アームストロングにフォーカスを当てた一本。
とにかくこの映画で語るべきは、映像表現。クオリティが半端ない。成層圏の爆音と宇宙空間の静寂との対比、こちらまでG酔いしそうなほど迫真のフライト場面、無人船と結合する瞬間の官能的なまでの艶かしさ、等々、フィジカルに直接働きか