近いかも、カナダ
私は商業施設にある、和菓子店の販売員です。
18時頃、お母さんと低学年の女の子がプレゼント用のお菓子を選んでいました。
10月に入り各店舗にはハロウィン仕様のお菓子も並んでいて、女の子は楽しそうでした。
それに比べるとお母さんはとても真剣に色々なお店のお菓子を見ていました。
無理に声を掛けても邪魔してしまうようで、自店に近づいても会釈をする程度にしていました。
数分後2人は戻って来て、和三盆糖と、ハロウィン仕様のおばけのマシュマロを選び、レジに持ってきました。
女の子が「カナダで食べるのかな〜」と、お母さんに話しかけていました。
私が「海外の方へのプレゼントですか?」と尋ねてみると、お知り合いの方がカナダへ転勤になり、日持ちのするお菓子を探していたのだそです。
「カナダ、遠いですねー。」とお話しし、お見送りしたのですが、
そうでもないかも…?
と思いました。
今はリモートで会えるのでしたね。
カナダに着いた方と女の子が、スマホ、もしくはPCの前で「カナダにいるよ、今和三盆糖食べてるよ!」「カナダ楽しい?」
…なんて、いつもと変わらず話しているのを想像したのです。
今よりは距離は離れてしまうけど、近くにいる人よりも密に意思疎通が出来るかもしれないよね、と、
お菓子が入った袋を、楽しそうに持つ女の子とお母さんの後姿を見てほっこりしたのです。
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