友人が父親になった日
僕が友人Aくんと同居をはじめたのはまだ前世紀の話だ。
安い賃貸アパートをAに契約してもらい、僕がそこへ転がり込む形で。
Aが企業に勤め、家事一切を僕が引き受ける形で数年暮らし、
平和ながらも住環境にはなにかと不満が募ってきたところで引っ越しをすることに。
21世紀という言葉も定着してきた当時、ルームシェアという形態も周知されはじめていたものの、
夢を追う二人の若者が家賃節約のために身を寄せて、なんて形容するには少々年齢を重ね過ぎていて、
不動産屋でも「学生でもないいい歳した