慶大戦!

第4週は慶大戦。

東大は第2週に早大と対戦。
開幕週明大戦での善戦を受けて、
10年秋以来25季ぶりの早大戦勝利が期待されたが、
1-9、1-14で連敗するという結果となった。

第一試合の延長戦と雨で遅く始まった1回戦、
これまで2戦連続で完封負けを喫している早大加藤投手との対戦。

明大戦で7回無四球だった先発鈴木健投手はこの試合も2回まで0に
抑えるが、3回表に失策で先制されると適時打と2点本塁打で4点を失う。
重い4点を背負った東大だが、4回表に1巡目パーフェクトに抑えられて
いた加藤投手からこの回先頭の酒井捷選手がリーグ戦初本塁打。
1点を返したが得点はこの1点のみ。
鈴木健投手は自責点は1ながら5回5失点で交代。
2番手でアンダースローの2年生、渡辺投手がリーグ戦初登板。
120キロ台前半の直球と100キロ台の変化球で打たせて取り、
2回を被安打2、無四球も失策が絡み2失点(自責点ゼロ)
3番手で3年生の長谷川大が登板し、1回2失点。

途中雨での長時間の中断もありつつ、終始圧されながらの重苦しい
試合だったが、最終回にここまで無安打だった別府と梅林に安打が
出て、次戦に明るい兆しも見えた。


続く2回戦、
東大は初回、酒井捷が四球から盗塁と暴投で三塁へ。
2番藤田が犠飛で酒井捷を還して先制。
1点をもらった先発松岡は4回まで完全投球。
ここまで投手戦でリードした東大だったが、
5回に失策で同点に追いつかれると、6回には犠飛で勝ち越しを許す。
1-2で迎えた7回、既にリーグ戦自己最多投球数を超えた松岡に疲れが
見え、連打と失策で5点差に拡げられる。
さらに変わった鈴木太も早大打線を止められず、8回途中で
1-9となり、3番手平田に交代。平田もさらに失点を重ね8回終了時点で
1-12。9回にはリーグ戦初登板の三田村が四球で溜めた走者を還されて
1-14。今季初の2ケタ失点で連敗を喫した。

先発の両投手は明大戦の好調を維持して好投したが、守りの乱れから
徐々に形勢不利となると、松岡の疲労もあって終盤は大量失点となった。

継投さえ上手く行けばもっと別の試合展開となったはずだが、
現在鈴木投手には土日の連投をさせておらず、早大2回戦ではベンチ
からも外れた。
そのため2回戦では松岡投手を引っ張る結果に繋がったと思われる。

慶大戦では昨秋のフレッシュトーナメントで慶應から勝利を挙げた
平田投手ら第3の男、第4の男の活躍に期待したい。

打線は先頭の酒井捷選手が絶好調。
打率.357、出塁率.500
本塁打1、盗塁2
1番打者として申し分ない活躍を見せている。

2番の藤田選手も4試合で4安打して打点も挙げている。

1、2番がこれだけ働いているだけに本来もう少し点が取れてよい
ところだが、明大戦では3、4番が無安打。
早大戦でようやく繋がりが出てきたが、2カードを終えて3、4番が
まだ打点を挙げていない。
最下位"奪出"へ向けてはやはり3、4番の働きが重要になる。
後ろにも和田や青貝など長打力もある選手がおり、
1番から下位打線まで繋がるイニングを作れれば勝利を強力に
手繰り寄せることができる。

昨秋フレッシュトーナメントの慶大戦では8番で5打数4安打、
二塁打2本と大暴れした山口選手に序盤にチャンスで打順が回り、
初安打、初打点を挙げるような流れを作れると一気に勢いづくだろう。

東大としては一気呵成に決着を付けた17年秋法政戦のような戦いを
1回戦の頭から演じたい。
バントより盗塁でチャンスを作れればと思うがこのカードでの
戦術はどうか。

投手陣は先発2投手の四球の少なさが際立つ。
早大2回戦こそ終盤乱れれ与四死球9となったが、
一時的に与四死球率がリーグ最良になる場面もあった。
慶大戦でもその制球力を存分に発揮したい。



対する慶大は2勝4敗1分。
今季初戦でいきなり法大に0-10と大敗したが、翌日にはその法大を
3-2で下した。今一ついいのか悪いのかはっきりしない今季の戦いぶり
だが、
チーム打率.170、7試合で12得点は4試合で7得点の東大を平均得点で
下回る。
盗塁は7試合で1。長打警戒が第一か。

東大戦に強い廣瀬選手をはじめ、力のある選手をいかに目覚めずに
勝ち切るか、研究の成果の見せどころである。


投手陣の防御率は2.95でまずまずだが、7試合で失点30。失策が8と多い。
盗塁、エンドランなど足を使った戦術でプレッシャーをかけたい。


今季デビューの小川琳投手はリリーフでチームの2勝を1人で挙げている。
いわゆる"もってる"投手だが、東大はこのようなラッキーボーイを
生み出さないよう各個撃破で勝利への道を一歩一歩踏み固めたい。


第3週までで全校が2カードずつ対戦を終えた。
早明法が勝ち点2、慶立東が勝ち点ゼロ。
3チームずつにきれいに分かれた前半の戦い。

リーグ戦1シーズンで獲り合う勝ち点は全部で15であり、現在は上位3校で
6個を独占している。残り9個は上位3校同士の対戦で3個、下位3校同士の
対戦で3個、上位vs下位の対戦で3個。現在の上位3校が獲得する勝ち点は
9~12、下位3校は同じく3~6個となる。
東大"奪出"へは下位の慶應、立教、東大が直接対決で奪い合う勝ち点3個
の行方がカギを握る。
東大は慶應、立教との直接対決で勝ち点2を挙げれば、
無条件で最下位"奪出"が決定する。

今季のチームスローガン"奪出"を自力で達成できるシチュエーションが
このGWに出現した。
GWが明ける時、東大の勝ち点2が達成されていることを信じる。
2023年のGWは東大野球部の歴史の節目として刻まれることになるであろう。



慶應スポーツ
【野球】好投手・鈴木健を攻略できるか、廣瀬・本間ら中軸の奮起に期待/東大戦展望
https://keispo.org/wordpress/81245/



一昨年の慶大戦
春1回戦:0-7 敗・井澤 6安打(二塁打1)
春2回戦:6-11 敗・西山 6安打(二塁打1)
秋1回戦:1-15 敗・井澤 5安打
秋2回戦:1-4 敗・奥野 3安打

昨年の慶大戦
春1回戦:4-11 敗・松岡由 4安打(本塁打1)
春2回戦:2-16 敗・西山  2安打(二塁打1)
秋1回戦:4-3 勝・井澤  7安打(二塁打1)
秋2回戦:1-9 敗・井澤  6安打(本塁打1、二塁打1)
秋3回戦:2-20 敗・井澤  5安打(二塁打1)

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