早大戦!

第2週は早大戦。

開幕週、東大は昨年春秋を連覇した明大と対戦した。

東大の開幕スタメンは

捕 和田
一 梅林
二 山口
三 藤田
遊 青貝
左 矢追
中 別府
右 酒井捷
投 鈴木健

鈴木健は初の開幕投手
和田はリーグ戦初マスク初スタメン
矢追はリーグ戦初スタメン
山口、青貝はリーグ戦初出場初スタメン。

野手のスタメンの半数が初スタメンの
フレッシュな布陣となった。

鈴木健投手は秋のリーグ戦で初めて7回1失点のHQSをマークした。
今季の開幕戦、速球は昨秋の142キロよりは5キロくらい遅い
137キロくらいだったが、コントロールで打者を翻弄。
7回まで無四球の88球で投げ切り、2度目のHQS。

明大村田投手も好投して7回を終えて0-1。
鈴木健の好投に応えられない状況が続いたが、
8回表に明大上田主将の敵失で一挙2点を挙げて逆転。
一方の東大は8回裏から翌日の予想先発投手の松岡を投入。
守備のバタバタで同点とされるが、9回裏を踏ん張って2-2のまま
延長戦に。
10回裏、明大上田主将が失策を挽回する好走塁で無死二塁と
すると、犠打、犠飛でサヨナラの得点を挙げ、明大が3x-2で勝利。

続く2回戦は松岡投手が先発。連投となった松岡投手は初回に
上田主将の2ランなどで3点を先制されるが、その後2~5回まで
無失点。5回を無四球の3失点にまとめた。
両先発投手は2試合12イニングを無四球で投げ切ったことになる。

打線は2回、酒井捷の2点適時打で1点差に迫る。

松岡のあと2番手の平田が6回表を無失点に抑えると、
その裏に和田の同点適時打で3-3。
平田は8回まで3回を無失点に抑える自己最高のピッチングで
打線の勝ち越しを待つが同点のまま9回から鈴木太に交代。
鈴木太は自己最速更新の146キロをマークするなど力投するが、
適時打2本で3点を失い、3-6で敗れた。

1回戦は9回まで、2回戦は8回まで同点と終盤まで競ったが
最後は明大の"負けない力"が上回り連敗で勝ち点献上。

宗山選手を9-1に抑えるなど投手陣は結果を出し、
中身のある試合で大いに健闘したことは間違いないが、
順位争いの上ではあくまで0勝2敗で大敗も惜敗も同じ。
ここはしっかり受け止めて切り替えていく必要がある。


開幕カードの2試合、まずは井澤投手卒部後の先発投手2枚の
目処が立ったことが大きい。
鈴木健投手、松岡投手と4年生投手2枚の先発が確立したことは
チームの安定感という点で非常に重要。
平田投手、鈴木太投手も敗戦投手になったが、とくに平田投手は
安定していた。鈴木太投手は制球力が一段上がれば非常に面白い
存在。山本俊投手タイプか。

捕手は和田捕手が初めてマスクを被った。
投手陣の与四死球が激減したことについてはもう何試合か見たい
ところだが、まずは捕手として締まった試合を展開できた。
捕逸と盗塁阻止に関しては不安もあるが、2回戦終盤で2つの盗塁
を刺したことである程度今後の対戦校に警戒感を持たせることが
できたか。
明大には8個の盗塁を許したが、まずは相手の盗塁企図自体を
抑止したいところだ。

打線では開幕前から評判の高かった酒井捷選手が出色。
昨季は代打の2打席のみで、今季がスタメンデビューとなったが、
その最初の打席から2打席連続安打、3打席目から3三振を喫したが、
2回戦でも適時打で初打点を挙げ、四球で2出塁、守っても果敢な
ファインプレー、盗塁も1と走攻守に活躍。
彼の出塁が"奪出"へのカギとなるだろうことを見せつけた。

打線では藤田選手が昨季より力強さを増した打撃。
課題は邪飛の処理だが、これは長年東大の三塁手が抱えて来た
課題でもあり、個人の問題というよりチームとして何が練習に
必要か、考えることが大切かもしれない。

和田選手、青貝選手も打撃でいいところを見せた。
青貝選手は遊撃守備での強肩も見せどころだ。
土浦一高出身レギュラーのバトンを繋いだ矢追選手にリーグ戦
初安打。守備でも果敢の打球を追う。
1年生時から試合に出ていた内田選手にも代打でリーグ戦初安打が
出た。打撃のキーマンの1人だけに今後も期待が大きい。

明大戦でまだ安打が出なかったのが梅林、別府、山口の差3選手だが、
梅林選手は1回戦の8回に"幻の本塁打"があった。
打った瞬間入ったと思わせる当たりだったが、風に戻されて
フェンス際の右飛に。これが入っていれば明大を5-1と突き放せる
シーンだっただけに、勝利自体を押し戻されたような逆風だった。

3選手に当たりが出れば、打線のつながりは格段に向上する。
投手陣を助けるために、まずは5点を目標に序盤から得点を積み上げ
たい。

第1週明大戦の個人記録
鈴木健投手・初開幕投手
和田捕手:リーグ戦初マスク、リーグ戦初スタメン、リーグ戦初安打、リーグ戦初打点
山口選手:リーグ戦初出場初スタメン
青貝選手:リーグ戦初出場初スタメン、リーグ戦初安打
矢追選手:リーグ戦初スタメン、リーグ戦初安打、リーグ戦初盗塁
酒井捷選手:リーグ戦初スタメン、リーグ戦初安打、リーグ戦初打点、リーグ戦初盗塁
藤田選手:リーグ戦初盗塁
内田選手:リーグ戦初安打
秀島選手:リーグ戦初打席
大原選手:リーグ戦初出場、リーグ戦初打席
榎本選手:リーグ戦初出場


対する早大は、第2週が開幕戦。
エース加藤投手は4年生となりドラフト候補と目されている。
ほかに鹿田、齋藤正、伊藤樹、中森らがおり、投手陣の層は
厚い。
打線は印出、吉納、熊田、野村、中村将ら経験のある選手が残り、
森田朝主将もスタメンに並びそうだ。

東大としては、まずは絶対エース加藤投手を攻略しない限り
勝ち点はない。
理想は1回戦に競り勝ち、2回戦にも連勝しての勝ち点。
加藤投手の出番は1度で決着したい。

早大打線は経験豊富な選手が多いが、明大戦で宗山選手を
1安打に止めたように、経験のある選手は研究材料もある。
ポイントとなる選手を封じて大量点を防ぎたい。

奪出に向けては、勝ち点で先行されないことが心理的にも重要。
まずは開幕週の早稲田、そして第4週に慶應と勝ち点ゼロの
チームとの対戦で勝ち点を挙げ、リードしたい。

雨で土曜日が中止になったが、日曜日は晴れて気温も上がる予想。
夏先取りのアツい戦いを。
早稲田戦13年ぶりの勝利が、この春の東大躍進を決定づける。


早稲田スポーツ
好調投手陣が鍵か 賜杯奪還へ好スタートを/東大戦展望
http://wasedasports.com/news/20230412_198557/


一昨年の早大戦
春1回戦:5-6 敗・井澤 7安打(二塁打1)
春2回戦:0-0      2安打
秋1回戦:1-23 敗・井澤  5安打(二塁打1)
秋2回戦:0-19 敗・松岡由 5安打

昨年の早大戦
春1回戦:2-2       8安打 (本塁打1、三塁打1、二塁打2)
春2回戦:6-6       8安打 (二塁打1)
春3回戦:0-4 敗・西山  1安打
春4回戦:1-5 敗・鈴木健 5安打(二塁打1)
秋1回戦:0-4 敗・井澤  6安打(二塁打1)
秋2回戦:1-6 敗・松岡由 3安打(二塁打1)

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