慶大戦!

第2週は慶大戦。

東大は開幕週法大戦に続く2カード目、慶大は開幕カード。

2回戦総当たりのポイント制で行われる秋季リーグ戦、
開幕週は法大が2勝で2ポイント、早大が1勝1分で1.5ポイント、
明大が1敗1分で0.5ポイント、東大が2敗で0ポイントでの
スタートとなった。

観客5000人上限が定められているが、
開幕日は第1試合東法戦が4000人、明早戦が4200人、
2日目は第1試合早明戦が4000人、第2試合法東戦が3500人。
いずれも5000人上限には達しなかった。

応援団は外野席に特設されたスペースでの応援となったが、
内野席まで応援は力強く響いた。

東大の開幕投手は春に続いて2年生井澤。
春は11イニングで与四死球13と多かったのが課題であったが、
この試合は6回で与四球は2、3失点にまとめて接戦に持ち込んだ。
投球数はちょうど100球で自己最多。

打線は0-2から法大・鈴木の暴投で1点を返し、
今度は井澤の暴投で1点を加えられて1-3となったあと、
8回表に石元の犠飛で2-3とした。
社会人対抗戦NTT東日本戦では8回に1点、9回に一気に4点を挙げて
一時逆転しただけに、この試合も最終盤に期待が高まったが、
8回裏に先頭打者への死球から適時打で1点を失い2点差に。
9回は途中出場中井のこの試合2つ目となる四球での出塁のみに止まり、
そのまま2-4で敗れた。

打線は大音の今季チーム初安打、代打井上慶の内野安打、
笠原の一・二塁間を抜いた技ありの安打の3本。
しかしながら3安打で2点を奪ったしぶとさはよかった点。

投手陣は井澤のあと、小宗が1回0/3、3季ぶりの登板となった奥野が
1イニング。

続く2回戦、先発は2年生の西山。
春2先発含む4試合に登板して防御率11.00だった西山の課題は
9イニングで15本という被打率の高さ。一方で与四死球は春はわずかに
2個であった。
この試合では初回の立ち上がりから4安打を浴びて2失点、
2回にも2安打で1失点して2回3失点で交代。
一方でこの試合も与四球は1個と被打率の高さが目立つ結果となった。
春のデビューから11イニングで21安打と1イニング約2本の安打を
浴びている。
球がまとまっている分、狙い撃ちされているのかもしれず、
相手の打ち気を逸らす変化球など、躱す投球術が今後の課題か。

この試合は先発が早い回に降りたこともあり、
2番手平山から小宗、横山、奥野と5人の投手が登板した。
平山は法大・岡田悠のリーグ戦初本塁打含む6本の安打を浴びて
2回5失点(自責4)、小宗は3回1失点、横山は1回無失点、奥野は1回失点。

ベンチ入り投手は2試合とも井澤、奥野、西山、横山、小宗、平山の
6投手であり、全員が開幕カードで登板したことになる。

打線は初戦を上回る7安打を放ち、武隈の二塁打も出たが、
得点は安田の3季ぶりとなる適時打の1点に止まった。
チーム唯一の打点を挙げた安田が2安打で自身初のマルチ安打、
石元も昨秋立教1回戦以来10試合ぶりのマルチ安打を記録した。
石元の通算安打数はこの試合の2安打含めて20本。
うち14本を7度のマルチ安打でマークしており、固め打ちが際立つ
選手である。

打線は社会人対抗戦の時と同様、一塁に武隈を入れ、
二塁・笠原、三塁・石元、遊撃・早川。
外野は左翼・安田、中堅・宮﨑、右翼・梅山。
8月のリーグ戦最終戦で途中交代した岡は代打に回っている。
8月のリーグ戦で活躍した水越は途中から二塁に入って
笠原が遊撃に回る形、中井も開幕カード2試合ともに
途中から中堅に入っている。
井上慶は2戦とも代打での出場で1安打。
代打での安打はほかに岡が放っている。

法大戦では4盗塁と3犠打を決め、走者を得点圏に進めることが
できている。
なお1試合4盗塁は08年春慶大1回戦の5盗塁以来12年ぶり。
慶大戦では適時打を増やして得点力を高めたい。

対する慶大は、
上級生から下級生まで極めて豊富な投手陣を擁している。
春も5試合の中で全チーム中最多の9人がマウンドに登った慶大だが、
4年生は春の木澤、関根、関谷、長谷部に加えて、社会人対抗戦に登板した
佐藤宏も戻ってきそうだ。
3年生は春の森田に加えて、長谷川が社会人対抗戦で登板。
2年生は生井、小林綾、増居、橋本達が春のリーグ戦で投げている。

木澤投手と佐藤宏投手はプロ志望届を提出。

先発も春のリーグ戦では
関根が2試合、木澤、森田、増居が1試合ずつと計4人の投手が投げており、
その役割という点でも誰がどこで投げてもおかしくない。

野手陣はプロ志望届を提出した主将の瀬戸西、春デビューで4割を放った
新美ら経験豊富な選手に新戦力も加わって穴のない打線を形成している。


8月のリーグ戦では9回表終了時点まで4-3と慶大に対してリードした東大、
今度こそ勝ち切るには継投がカギになるだろう。

慶大も継投が予想されるが、打線が継投のタイミングのスキをついて
いかに得点を重ねていけるか。
また、東大の初回得点は昨秋の最終戦、法大2回戦以来なく、
初回に適時打、本塁打での得点となると昨春の慶大1回戦、岡の3ランでの
先制以来ない。
8月の慶大戦、そしてNTT東日本戦で見せた終盤の逆転も劇的であったが、
17年秋の法大戦で見せたような、先発の立ち上がりを叩いて先制し、
リリーフ陣から追加点を奪う展開での勝ちっぷりも観たい。

そして外野の応援部まで届く豪快なアーチも観たくなる秋のリーグ戦である。

一昨年の慶大戦
春1回戦:0-15 敗・宮本 1安打(三塁打1)
春2回戦:1-5 敗・小林 5安打
秋1回戦:4-6 敗・小林大 7安打(本塁打1、二塁打1)
秋2回戦:4-10  敗・有坂 7安打(二塁打2)

昨年の慶大戦
春1回戦:4-10 敗・坂口  5安打(本塁打1、二塁打1)
春2回戦:0-15 敗・小林大 3安打
秋1回戦:4-13 敗・小林大 8安打(本塁打1)
秋2回戦:0-10 敗・坂口  6安打

今春の慶大戦
春1回戦:4-5x 敗・平山 8安打(二塁打2)

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