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3歳牡馬 M3タイプ

『ウマゲノム種牡馬辞典』の巻末付録には、古馬トップクラスの詳しい複合タイプを載せてあるのだが、スペースの都合で3歳馬は収録出来なかった。そこで今回は、3歳牡馬から何頭かピックアップして、複合タイプ付きの解説を載せておこうと思う(タイプは、辞典にあるように種牡馬毎に固有のタイプがあるが、産駒も配合に応じて固有のタイプを持っている)。複合タイプについての詳しい解説と、3歳牝馬のタイプ解説は、また別の機会に改めてやれればと考えている。ちなみに写真は今回の辞典のディープインパクトから。タイプの下に種牡馬レベルが分かるGPが載り、レース上がり別や前半ラップ別の成績も新しく収録されている。

  3歳牡馬複合タイプピックアップ

 S(LC)  アサマノイタズラ   パワータイプで上がりの掛かる消耗戦がベスト。ヴィクトワールピサ産駒は精神コントロールが難しいので、短縮や道悪などの特殊馬場が向く。レース間隔はあまり開けない方が集中しやすい
 オプション(重・延・短・巻)  距離(20 18 22) 状態(不安定)

 S(CL) アドマイヤハダル  集中力は高いが中長距離のロードカナロア牡馬らしく硬くなりやすい。今はまだ鮮度が高く若いので真面目に対応しているが、3歳秋くらいになると反動が出やすく不安定さが出てくる。フレッシュ時なら馬群を割れて、タフな混戦で相手に食らいつく競馬が可能。相手強化向き 
  オプション(重・短・交・中) 距離(18 20 16) 状態(平行)

 LC(S) エフフォーリア  共同通信杯のときは短縮でも本命にしたが、本質的にはエピファネイア産駒らしく延長向きで長距離の方が合う。平均した流れに向き、出入りが激しい競馬で揉まれると嫌がる。ただ掛かりやすいので、ある程度前に壁を作った方が良く、中目がベター 
   オプション(延・開・中)  距離(22 20 24) 状態(平行)

 LC(S) オーソクレース   パワーとスピード、持続力で勝負するタイプ。軽いレースで上がり勝負になると良くないが、長距離なら上がり勝負も対応。「あまり出入りが激しくないけど、適度に上がりが掛かる競馬」が理想
  オプション(開・重・延)  距離(22 20 24 ) 状態(平行)

 S(CL) グラティアス  ハーツクライ産駒らしく、馬体を併せてしぶとさを発揮する。先行馬にしてはそれほどダッシュ力はないので、前半速すぎない流れで無理せずについていって、道中ペースが緩まないか、重い馬場で上がりの掛かる消耗戦がベスト。内~中が競馬しやすい
   オプション(内・重・延・延) 距離(22 20 24) 状態(平行)

 L(S) タイトルホルダー  ドゥラメンテ産駒で体力、パワーが豊富で、そのぶん集中力はやや希薄。揉まれず競馬出来ると力を発揮するが、出入りが激しいと投げだしやすく、メリハリのある競馬が合う。道悪や長距離向きのスタミナも豊富
  オプション(延・短・重・外) 距離(20 18 22) 状態(不安定)

 SC(LS) ダノンザキッド  ジャスタウェイ産駒の中長距離なので精神コントロールが難しく、鮮度が落ちると不安定になっていくが、3歳夏くらいまではある程度真面目に走れる。馬群に入れる形か、ペースアップすると集中してしぶとい走りが可能。延長などで単調な競馬だと弱い相手にも投げ出しやすい 
  オプション(重・短・延・内) 距離(20 18 16) 状態(平行)

 CL(S) ラーゴム  きさらぎ賞のときに内枠ということもあって本命にしたように、典型的なオルフェーヴル産駒で馬群に入れる形だとより集中力が持続しやすい。外過ぎない枠で、上がりが掛かる激戦がベスト。重い馬場や道悪も集中しやすい  
   オプション(多・内・延・重) 距離(22 20 18) 状態(平行)

 CS(L) ヴィクティファルス  闘う意欲、集中力、体力が高く、ハーツクライ産駒らしく相手強化の混戦で強さを発揮する。精神コントロールが難しく、短縮や内枠、ペースアップ、道悪など、余計なことを考える余裕のないレースに向き、集中力が切れるとあっさり惨敗する。デビュー3戦は活性化が弱いステップなので追走面が難しく、重い馬場の中枠くらいが走りやすい
  オプション(内 延 短 多) 距離(20 18 22) 状態(不安定)

*オプション等の詳しい解説は、「用語集」か「ウマゲノム版種牡馬辞典」等、参照のこと。

 ところでこれまでの写真はなかなか雰囲気あるかな~(笑)?人がいるところでスマホ構えるのは苦手なので使えそうなのも少なく、今回は辞典発売記念として辞典から抜粋しました。次回は、またストックから。
 

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