アプリの話⑤ついに好きな人を見つけたと思っていた

私はそもそも恋愛体質でなく、惚れっぽくもない。本気で好きになった人はいたかと問われたら、いたかもしれないと答える。それくらい、恋をするという事がよく分かっていない。思い返せば高校時代のあの人に抱いていたのは恋心だったかもな…と思うくらいのもの。

今までお付き合いした人も、良い人だしなと思って告白を受け入れたものの、どうにも恋愛感情へ持っていくことができなかった。

だから、そもそも恋愛をすることのハードルが高く、恋愛ができる人に憧れていた。



【case.5  細身マイペースハニカミ】

誰かを好きになりたい想いが強すぎて、会う前から気持ちを作りすぎたのかもしれない。
カフェで会って2時間で解散したが、自分でもびっくりするくらい大好きになった。帰ってすぐ親友に連絡して電話もした。

力が入ってなくて自分のペースを持っていて、照れを誤魔化すための冗談を言ったりして可愛い人だなと思った。話もいいペースで出来たし、好感触だった。

もしこの人とどうにかならなくても、もう二度と会えなかったとしても、この人には猛烈に感謝だなと思った。だって、恋をする感覚をはっきり感じることができたから。

3回目のデート終わり、個室居酒屋
ハニカミながら、ナヨナヨしながら、
…じゃあ付き、合う…?
という、世間一般では良くない告白の仕方だったが、そんな照れ屋な一面も可愛いと思っていたし、彼らしい告白の仕方で好きだった。

そうして人生で初めて、ちゃんと好意を持てた人とお付き合いをすることとなる。

お付き合いから数回のデートはとても楽しく幸せだった。会うと毎回、
可愛い、と言葉にしてくれるのも初めは嬉しかったが、後々複雑な感情を招くこととなる。
現在の私は恋愛において、「会話によって相手と気持ちが通じ合うこと」に最も重きを置いている。

彼は会話が好きそうではなかった。
何を話していいかわからないと。
だからLINEも全く向こうからしてこない。 

彼のこの一面に気付いた時、気持ちが通じていると思えなくなってしまった。
それまで嬉しかった可愛いという言葉にも、ちょっと可愛くて優しそうな女の子なら誰でもいいの?という捻くれた感情が現れモヤモヤした。

良い所だと思っていた面も、実はそうでもないかもと思うようになってしまっていた。いざと言う時は頼りになりそうと思っていたが、基本的には芯がない人なんだろうということもわかってきた。
…まぁその後も色々あって、2ヶ月で別れることとなった。

冷めた気持ちを元へ戻すのは難しい、限りなく不可逆に近い。
思い返せば、今まで仲良くしていた男性は頭がいい人が多かった。アプリで出会ったのも高学歴2人と教師だし、それ以外でもサシで会うような男性は頭がいい、勉強ができる。
関係ないと言えば関係ないが、、彼も頭が悪いわけではないが、、
ある程度は賢い人の方が合うのかもしれない。

冷めたら早く、飽きっぽい性格の私は、
恋愛向いてないのでは?
1人で生きていくほうが上手くいくのでは?


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