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西田の論壇:「COCOAに関する総括報告書」から読み解く課題

デジタル庁は、2020年6月に提供を開始した新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の取り組みに関する総括報告書を公開した。(以下リンク内、「最近の取組」参照)

COCOAというプロジェクトが多数の課題を抱えていたことは間違いない。

では、その根幹はどこにあったのだろうか?

報告書から、筆者もあらためて考えてみることにした。

■不確かな導入経緯、経験のない運営

COCOAについての課題はいくつもあるが、ここでは「アプリ発注に関わる下請け構造」の問題には深入りしないことにする。

別にそこをタブー視したいのではない。初期の時間を活かせなかった課題の1つである。

ただ、報告書を読むと、その点は「日本のITに潜む別の課題が絡んできた」ということに近い。

筆者はむしろ、他の部分が深刻な課題ではないか、という認識でいる。

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