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今週の論壇:スティーブ・ジョブズとティム・クック

知財、IT産業、ネット、放送にまつわる問題や社会現象を分析、考察していきます。

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今年もiPhoneが発売され、その関連の仕事はピークを超えつつある。日本でiPhoneが発売されたばかりの頃(すなわち10年ほど前まで)は、レビューや分析の仕事以上に、テレビや新聞向けに「iPhoneとはなにか」という解説の仕事が多かったようには思う。すでにスマホは生活の道具として定着しているので、今はレビューなどが軸になったわけだが。

そんなiPhoneを生み出した、スティーブ・ジョブズが亡くなってから、もうすぐ10年が経とうとしている。彼が偉大な人間であり、世界を変えた人物の1人であることに疑いはない。

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・2010年1月、iPadの発表会でのスティーブ・ジョブズ。2011年10月5日に亡くなってから、もう10年が経とうとしている。

では、現在のアップルのCEOであるティム・クックはどうか?

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・アップルの現在のCEOであり、ティム・クック。画像は9月のアップル発表会の映像より。

「今のアップルにジョブズがいれば」という批判をする人は少なくない。だが、ちょっとそれもズレているんではないかな……と筆者は考えている。iPhoneを生み出したのは、「ジョブズとクックというタッグだった」と考えているし、クックがアップルを引き継いだ結果として、これほど巨大な産業が出来上がったのだから。

今回はジョブズ没後10周年でもあり、改めて「ジョブズとクック」についての、筆者の分析を語ってみたいと思う。

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