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量産できるのか?

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【中島】
そうなんです。試作品を見た工場長に「こんな手帳見たことない。1冊や2冊の見本レベルならいくらでもできるけど、ラインではできないよ。ちょっと宿題にさせておいて」と言われて、待っていたんですね。

 2021年の手帳を作るとしたら、冬にはデザインを入稿して、春には製品にしないと間に合わないと聞いていたんですが、正月になっても「まだ考えています」と言われて。そのうちコロナ禍になってしまい「これは無理だな」と思っていたら、突然2020年6月頭にこのサンプルが届いたんです!「2021年版に間に合いますよ」ってことだったので、「じゃあ」と作ることになったんです。

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【高畑】それで出来上がったのがこれなんですね。糸かがりの帳合がたった2枚ずつ。それも左右の長さがズレてるわけか。ほんとに変わった製本ですね。相当手間がかかりそうですね。

【秦】
そうなんです。ほかにもみそがあって、この最初にあるのが年間の予定表なんですけどね。これは曜日優先なんですよ。だから、例えば毎月第2火曜日に定例の予定を入れましょうって言ったら、横に線を入れていけばいいわけです。お稽古事の先生とかにはすごくいいんです。

【中島】
私はこの手帳を作る前から、ずっとこんな曜日優先のカレンダーを自分で作って、例えばセミナーの予定とかを立てたりしてたんですね。なので、年間の予定表は、曜日優先にしたんです。あとは2見開きで真ん中のページをパパっとめくれば、3カ月ずつで半年が俯瞰できるというのも盛り込んだり。

【秦】
目盛りは3時間ごとになっていて、1時間が1cmになっています。それがこのものさしが付いてる理由で、几帳面な人なら時間に合わせて線をきちんと引けるわけです。それにこれは栞代わりにも使えるようになっています。これも作りに凝ってて。

【中島】
そうそう、これも日本製でね、災害にあった大分の竹を使って滋賀のものさし職人が作っています。日本人の智恵や誇りをこの手帳に込めていて、日本の紙とか、日本のものさしの技術とかを使う事によって、良い波動の中でこれからのスケジューリング、良い未来を書いていってほしいという思いを込めて作ったんだよね。真鍮とかステンレスとかいろいろと考えたんですけどやっぱりこれが本当に手に馴染むということで、今回オリジナルで作ってしまったんです。

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【高畑】このものさしは、目盛りが3cm間隔で丸点が付いてるんですね!普通のじゃない。

【秦】
そうなんですよ、この手帳の目盛りにあわせてるから3cm。

【中島】
使っている人がこういうことに気がついてくれるのを楽しみにしているんです。

そもそもこのページの作りも、普通のカレンダーだったら要らないわけなんですよね。普通のカレンダーだったら、正方形にはならないわけですよ。だいたい5週とか6週とかで、2行くらい余っちゃうんですよね。だけど、そこを7×7のマンダラで正方形にしたかった。やっぱりこれをじーっと見て、右脳を動かすことで、良いアイデアが浮かんだりヒラメキが起こったりしてほしいんですよね。

【秦】
ここに日付のマスに書き切れないことを矢印でびーっとやって書き込める。その余白がほしいのよね。

【中島】
最後のフリーページがもちろんマンダラになってるんですが、でも1ページしか付けられなかった。それと年号の早見表とか年間カレンダーとかは見返しに印刷したので、そこだけ縦になっちゃってるんですよ。

【秦】
まだ改良の余地はあるかもしれないんですけど、今のところここまで来たということなんです。

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