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<脳活!>大谷翔平選手が成功を掴んだ9マスとは

夢のようなことが現実になりました

アメリカの野球・メジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手と菊池雄星選手のお二人がいます。二人の共通点は、同じ高校、岩手県の花巻東高校野球部の出身です。現在、大谷選手は27歳、菊池選手は30歳、菊池選手は、学年で大谷選手の3つ上です。

ここから先は、わたしの想像になります。

菊池選手が高校3年生のときに、大谷選手は中学3年生で、菊池選手が甲子園で活躍している姿を自分に重ねて見ていたのではないかと思います。大谷選手は「自分も花巻東高校に進学し野球部に入り、菊池選手のようにメジャーを目指す」という目標を持っていたのではないでしょうか。大谷選手の憧れは菊池選手でした。

夢のようなことが現実になりました。2021年7月14日、同じ高校の部活出身の二人が揃って、野球の最高峰のリーグ、アメリカのメジャーリーグのオールスターゲームに出場します。そこでわたしが思ったのは「この二人の選手を育てた花巻東高校野球部の監督は誰なのか、どんな人なのか」ということでした。インターネットの検索で調べてみると、佐々木洋先生(45才)でした。佐々木先生は2001年から花巻東高校野球部の監督(顧問)になっていました。

さらに、大谷選手と菊池選手の共通点を探ってみると、二人とも高校時代に目標達成シートを書いて、目標を明確にして野球に取り組んでいたことがわかりました。目標達成シートは、仏教のマンダラをヒントに作られたシートで、シートには9×9の81ケのマスがあります。中心のマスに「目標」を書き、周りのマスには「どうしたら目標を達成できるか」を自分で考え、一つのマスに1つ「目標に近づく行動」を書いて、81マス全部を埋め完成させたものです。

大谷選手が高1冬に書いた目標達成シートが、今、世界中で注目されています

その目標達成シートを菊池選手は高2の冬に、大谷選手は高1の冬に書いています。その目標達成シートが、今、世界中で注目されています。

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中島が書いた、大谷翔平選手が高1冬に書いたマンダラ

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中島が書いた、菊池雄星選手が高2冬に書いたマンダラ

【参考】
・菊池雄星選手の目標達成シート
菊池雄星 著『メジャーをかなえた 雄星ノート』(文藝春秋)
・大谷翔平選手の目標達成シート
原田隆史 著、柴山健太郎 著『一流の達成力』(フォレスト出版)

菊池選手の目標達成シート

菊池選手の目標達成シートを見ると、「甲子園で優勝」の目標があります。菊池選手はこの目標を高校2年生の冬に立ててます。そして、3ヶ月後の高校3年生の春に甲子園で準優勝、そして、夏の甲子園でもベスト4の大活躍でした。その菊池選手の姿を大谷選手は見ていたに違いありません。大谷選手は菊池選手の姿に自分を重ねて「来年は自分があの花巻東高校野球部のユニフォームを着て、甲子園に行く」と強く思っていたでしょう。

菊池選手が書いた目標達成シートの真ん中のマスには「高卒でドジャース入団」とあります。菊池選手の高校時代の目標は、高校を卒業したら日本のプロ野球の球団に入るのではなく、野球の本場アメリカのメジャーリーグの球団に入ることでした。しかし、この時点ではその目標は達成できず、「高卒でドジャース入団」の目標を持って日本のプロ野球の球団「西武ライオンズ」にドラフトで入団しました。菊池選手が、高校を卒業して西武ライオンズに入団すると、花巻東高校野球部に大谷選手が入部してきました。そして、大谷選手も佐々木先生の指導のもと、高1の冬に目標達成シートを書きました。

大谷選手の目標達成シートの真ん中のマスには「ドラ1・8球団」とあります。つまり、「日本のプロ野球のドラフト会議で8球団から指名される」ことを目標にした目標達成シートを書きました。その中には「スピード160km/h」の目標がありました。その目標は高校3年生のときに達成しています。大谷選手は、高1の冬に書いた目標に確実に近づいていました。

二人の共通点は、高校時代、つまり、15〜18歳までの3年間、同じ高校の野球部で過ごしたこと。佐々木洋監督の指導を受けたこと。その指導のもと、目標達成シートを書いていたことです。

目標達成シートは、原田メソッドの原田隆史氏が「マンダラチャート」を元に発案した「オープンウィンドウ64」です。マンダラチャートはクローバ経営研究所の松村寧雄氏が仏教のマンダラをヒントに発案した問題解決方法の一つです。詳しくは後ほどお話しします。

大谷選手と菊池選手の目標達成シートを見比べてみましょう

目標達成シートは仏教の最終バージョン、密教の仏教道具だった「金剛界マンダラ」をヒントに発案された「マンダラチャート」をベースにしています。なので、基本は3×3の9マスの構造です。その9マスがさらに3×3あり、全部で81マスからなっています。

この81マスの書き方は、まず真ん中の9マスに目標を書きます。真ん中に9マスの真ん中に目標を書きます。そして、まわりの8ケのマスに、真ん中の目標を達成するには自分はどうずればいいのかを考えて、1マスに1項目ずつ書き込みます。

では、大谷選手と菊池選手の目標達成シートの真ん中の3×3の9マスを見てみます。

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大谷翔平選手の81マスの真ん中の9マス

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菊池雄星選手の81マスの真ん中の9マス

まず、先輩の菊池選手の9マスから見てみます。どうしてかというと、大谷選手は菊池選手に憧れていました。わたしの想像ですが、大谷選手が目標達成を書いたとき、すでに成功していた菊池選手の書いた目標達成シートを見ていたと想像します。「大谷、これがあの菊池先輩が書いた目標達成シートだよ。大谷も菊池に憧れて入って来たんだろう。菊池みたいに、いや菊池以上になりたいだろう!」というような叱咤激励があったかもしれません。

二人の選手が3×3の9マスをどのような順んばんで書いていったかは分かりません。マスを比べてみると、似たようなフレーズがあります。「体づくり」「コントロールとコントロール向上」「スピード160km/hとMAX155キロ」「メンタルと外国人に負けないメンタル」「変化球とピッチャー三種の神器」「人間性と愛されるプレイたー」などです。

1マスの中の文字の多さやフレーズを比べてみると、菊池選手より大谷選手の方が少なく短いです。これを見比べてみると、目標達成シートの書き方も3年間の間に佐々木先生の指導により進化していったのだと想像します。二人とも目標達成シートを書いたのは冬です。冬は野球のオフシーズンです。シーズンに入る前の土台を築くときに、目標を明確にするために、目標達成シートを書くのがいいのでしょう。

大谷選手が高1の冬に書いた目標の1つ「スピード160km/h」が、高3のときに達成しました。わたしは、達成できたことが重要だと思います。目標に書いたことが、コツコツ努力をして達成できました。この体験が重要だと思います。目標を達成するために周りのマスに書き出した目標を達成するための目標を達成できたことで、「自分のやっている事は正しい」とわかったことが重要です。自分のやっている事がただしいとわかると、自分に自信が持てるようになります。そして、自分に自信が持てると、自分の本来持っている力を発揮できるようになると思います。

菊池選手の9マスを見ると、周りのマスに「甲子園で優勝」という目標があります。菊池選手も甲子園で優勝とはいかないまでも、春は決勝戦まで、夏もベスト4です。目標に挙げたことが達成できると、自分に自信がついて、目標達成シートの目標にさらに磨きがかかり、ついには目標が達成できるようになるのだと、二人を見ていて思います。

(文責:中島正雄)

次は、「大谷翔平選手の憧れ、菊池雄星選手が高2冬に書いたマンダラ「目標達成シート」を解説いたします。

YouTubeで説明しています(よろしければご視聴ください)


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