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3×3のマンダラ構造の秘密は右脳思考にあり

アメリカ・メジャーリーグで活躍中の菊池雄星選手と大谷翔平選手が高校時代に書いた目標達成シートを見てみます。

目標達成シートは、2003年ごろ原田隆史氏が考案した教育法「原田メソッド」の中の「オープンウィンドウ64」というツールです。これは、クローバ経営研究所の松村寧雄氏が考案した問題解決法の「マンダラチャート」を参考にしたといわれています。

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菊池選手と大谷選手が書いた81マスの目標達成シート・マンダラチャートの項目を、「心・技・体」で色分けしてみました。黄色い付箋が「体」、緑色の付箋が「技」、青色の付箋が「心」です。全体を見ると青色の付箋が多いです。目標を達成するには、心が重要なことがわかります。菊池選手は大谷選手の3年先輩ですから、菊池選手は、大谷選手より先にこのマンダラを書いています。なので、大谷選手はもしかすると自分のマンダラを書くときに、菊池先輩のマンダラを参考に見ていたかもしれません。それで良いと思います。わたしたちもこのように、目標達成シートのマンダラを書いて、その目標を達成した大谷選手の事例を見てマンダラを書いても良いのです。成功事例のマネをして始めるのも良いと思います。

この目標達成シートのマンダラのマスに書き込まれたことは、自分はこうして真ん中の「目標」に辿り着くというイメージです。真ん中の目標を達成するために自分に課した約束です。 

目標達成シートは、マンダラ構造の3×3の9マスがさらに9ケある、縦9列×横9行の81マスのシートに書いていきます。はじめに、真ん中の9マスを完成させます。真ん中の9マスが完成しらた、それぞれのマスを周りの9マスの真ん中にコピーして書いて、目標達成するには自分は何をすればいいのかをさらに深く考えていきます。 

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マンダラのシートについて考えてみます

目標達成シートにマンダラを使うとどうして良いのか?

1.マスがあるから良い

マスをジーッと見ていると、マスがあるとマスを埋めたくなります。もし、これがマスの無い白い紙だとしたら、81ケも書くことが出来ないと思います。マスがあるから書くことができます。

2.文字で書くこと

頭の中にあることを、言葉にして、文字にして書き出す。これが目標達成するための第一歩です。

3.目標を明確にする

頭の中にあることは妄想です。頭の中にあることを文字にして書くことで、目標が明確になります。自分でも目標が明確にわかる。周りの人にも自分の目標がわかる。明確になると、自分の目標達成に周りを巻き込むパワーが出る。明確な目標を持っていると周りが応援してくれるようになります。こうなると何があっても目標が簡単に消えることのない目標になります。

4.今の自分がわかる

マンダラに書き出したことは、今の自分です。今の自分に足りないもの。今の自分に必要なものではないでしょうか。

5.自分に自信が持てる

今の自分がわかると、自分に自信が持てます。自分を信じて行動できるようになります。すると、自然と謙虚な気持ちになれたり、感謝の気持ちが芽生えたり、素直になれたり、周りに人をリスペクトできるようになります。マンダラに書くことで今の自分がわかったから、自分に自信が持てるようになります。

6.目標に近づく行動がわかった

81マスのマンダラに書いただけでは目標は達成しません。目標に近づいてはいるけれど、達成はしていません。

7.目標に近づく行動を実行する

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マンダラにはここから先にも良いことがあります

わかりやすいように、大谷選手の目標達成シートの真ん中な9マスを見てみます。真ん中のマスは夢を明確化した目標があります「ドラ1・8球団」です。周りのマスには目標を達成するための計画があります。それは、「体づくり」「コントロール」「キレ」「メンタル」「スピード160km/h」「人間性」「運」「変化球」です。もし、大谷選手がマンダラを使わないで、一般的な方法で目標と計画を書いていたらどうだったでしょう。白い紙の上の方に目標を書いて、その下に計画を一行ずつリスト形式で書くと思います。

さあ、ここでマンダラ構造の目標と計画のシートとリスト形式の目標と計画のシートを見比べてみます。

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いかがでしょうか。同じ紙に、同じ字の大きさで書いてあります。さて、マンダラ構造とリスト形式に書いた目標、どちらが達成できると思いますか?

マンダラのシートの方が目標を達成できる確率が高いです。それはどうしてか。その秘密は右脳思考にあります。

マンダラ構造のシートには、目標が紙の真ん中にあります。リスト形式のシートには、目標は紙の上部にあります。

目標を達成するための計画、つまり目標達成するための行動は、マンダラ形式のシートでは、目標の周りにあります。目標に対して「体力づくり」は隣にあります。「コントロール」も目標の隣にあります。「キレ」も目標の隣に……全ての計画が目標の隣にあります。

リスト形式のシートは、学校で教えてくれるわたしたちのよく知る書き方でしょう。マンダラは学校では教えてくれません。

リスト形式のシートは、目標の下に順番で1行目は「体づくり」、2行目は「コントロール」、3行目は「キレ」、4行目は「メンタル」、5行目は「スピード160km/h」、6行目は「人間性」、7行目は「運」、一番下の8行目は「変化球」です。これを見てどう思うでしょうか。

1行目にある「体づくり」は、一番上にありますから実行できるでしょう。2行目の計画「コントロール」もまあ実行できそうです。3行目の「キレ」はどうでしょうか、これも50%くらい出来そうです。4行目の「メンタル」になるとどうでしょうか。目標から計画がどんどん離れて行きます。計画がリスト形式になっていると、どうしても1つ目を終わらせてから2つ目を実行する。2つ目が終わってかた3つ目を始めるというように計画を実行しないでしょうか。リストの半分くらいまで実行したところで、あと半分残っているのだと思って、そこで心が折れて目標を達成を諦めてしまわないでしょうか。

マンダラ構造に書かれた計画は、全て真ん中の目標の隣にあるので、どこから始めてもいい、出来るところから始めようという考えにならないでしょうか。またマス同士の関係生もわかるので、同時に2つの計画を実行できるかもしれないと考えることもできます。結果的にマンダラ構造の方がリスト形式より速く、楽に、目標達成ができると思います。この考え方を「右脳思考」といいます。

人間の脳には、右脳と左脳があるといわれています。右脳思考は、右脳を使った考え方です。マンダラの正方形の3×3のマスを見ていると右脳が自然と動き出します。マスがあると、マスの中に何か書きたくなります。右脳の働きです。右脳は、今から先のことを考える、目に見えないことを考える働きがあります。

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マンダラの効果

マンダラを使うと
1.今の自分がわかる

例えば、マンダラの真ん中に今日の日付を書いて、全体を眺めていると、今日やらなければいけないことが思い浮かんだりします。それをマスに書いてまた全体を眺めます。一日の終わりだったら、今日やったことを思い浮かべることもできます。今日の振り返りにも使うことができます。マンダラの良いところは、紙に自分で線を引いて簡単に始めることができます。

2.目標の全体が一目でわかる

実際に書いてみるとよくわかります。大谷選手の目標達成シートをそのまま書いてみてもオススメです。大谷選手のことがよくわかると思います。

3.マス同士の関係性・つながりがわかる

リスト形式だと気づかない、発見しにくいかもしれませんが、マンダラだと気づきます。大谷選手のマンダラにも同じ項目のマスがいくつかあります。するとその周辺にも関係性があるマスを発見することができます。このマスを実行すれば、目標に速く近づくことができるでしょう。

4.右脳思考

マスがあるから埋まります。アイデア、気づき、発見が頭に思い浮かびます。レポート用紙ではなかなか書けないけれども、マンダラだったら、マスがあるので埋まります。これも右脳思考です。目標を達成するための計画が、目標の近くに書いてある方が計画を実行に移しやすいでしょう。これも右脳思考です。

5.やみくもにやらない

目標達成シートのマンダラに書いて終わりではありません。マンダラに書いたこ項目(計画)を実行します。実行するときに、やみくもにやらないことです。全てのマスには関連性とつながりがあります。項目の関連性とつながりと見つけて実行します。

6.苦行をしない

体や心を痛めつけてはいけません。目標達成シートに書き出した項目は、自分が考えて書き出した、目標に辿り着くための道のりです。シートに書いたときのイメージを思い出して、目標達成に必要ことだけを実行して積み重ねます。

7.速く目標に近づく

右脳思考で計画を実行すれば、速く目標に近づきます。

8.目標を達成する

小さな努力を積み重ね、ついには目標を達成することができます。

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※右脳思考に誤字があります。

最後

目標達成シートを書いたからといって、目標を達成できるとは限りません。むしろ、目標を達成できない人の方が多いかもしれません。そもそも世の中は、思い通りにはいかないものです。失敗した事例は、なかなか大谷選手や菊池選手の事例のように上がってはきません。でも、夢があり、夢を書き出して、明確な目標にして、目標を達成するために自分がやるべきことを書いたさらに明確にして、それを実行して努力を積み重ねる、その結果が目標を達成できなかったとても、目標に挑戦したことで、人間のステージは確実に上がっていると思います。そのような経験があれば、また新しい夢に向かって、新しいマンダラを書いて始めることができると思います。

目標に近づく行動を「努力」といいます。やみくもに走ったり、自分を痛めつけるような行動は努力とがいいません。そして、小さな努力を積み重ねることを「ベストを尽くす」といいます。良い言葉です。

何度も言いますが、マンダラは紙に線を引いて簡単に始めることができます。マンダラで目標達成シートを書いた前と後ではきっと自分の中が違っていると思います。ぜひ試してみてください。

(文責:中島正雄)

YouTubeで説明しました(こちらも参考にしてください)



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