斎藤哲也編『哲学史入門II』(2024)
先日読んだ第I巻の続き。私のバックグラウンドからは、上野修と戸田剛文の二人が、哲学者の議論を紹介するのに「プログラム」や「アプリケーション」といったIT用語を使っているのが興味深かった。それらの言葉の使い方は、エンジニアである私が見ても別に不自然なところはない。トピックが機械論あるいは機械論的な考え方なので連想が働きやすい、ということはあるだろうが、もし仮に同じような本が50年前に企画されていたとしたら、決してこういった言葉は使われなかっただろう。30年前でも難しかったかもし