【読書007】サイコロジーオブマネー


お金にまつわる人間心理を纏めた本。

成功者や失敗者の教訓を活かそうとしてしまうが、再現性のある部分と偶然や運やリスクによってもたらされた部分の割合を正確に知ることはできない。恐らく難しい。

本当の富は見えない
人は目に見えるものから豊かさを判断しようとする。それが目の前にある唯一の情報だから。銀行口座の中身を見ることはできないので、外見に頼ることになる。金に物を言わせて高級品を買っても本人が思っているほど他人からの尊敬や称賛は得られない。スポーツカーを買うより謙虚さや優しさ、共感がある方が多くの尊敬を集められる。

収入-エゴ=貯蓄
生きていくのに最低限が満たされると、それよりもさらに快適で楽しい生活レベルを求める。それはエゴの表れ。高給取りなのに貯金がない人がいるのが分かる。日々精一杯見栄を張り、他人に負けないように本能を突き動かされている。貯蓄は支出を減らすことで生み出せる。欲望を抑えれば支出を減らせる。他人の目を気にしなければ、欲望を抑えられる。お金の問題はサイコロジー(人間心理)が大きく関わる。

極端なファイナンシャルプランを避ける
現役時代に貯蓄、自由時間、勤務時間、家族と過ごす時間などを全て適度にすることを目標にすれば、極端な場合よりも計画を継続しやすく、後悔もしにくい。

過去の自分の囚人になってはいけない
18歳で専攻した分野に生涯そのキャリアで忠実にあり続けようとする人たちは実にもったいない。人は変わるという現実を受け入れて、できるだけ柔軟に対応する。サンクコスト(過去に投じられた回収不可能なコスト)は、未来の自分を過去の囚人にしてしまう。それは人生の決断を他人に下されるのに等しい。古い計画を捨てて軌道修正するのが早ければ早いほど複利の恩恵も得られる。

真の成功とは、ラットレースを抜け出して、心の平穏のために生きることである

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