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なぜ魚屋が兼業漁業をしたいか

今、鮮魚店と兼業で漁業をしたい理由は2つあります。

1.今、鮮魚店のお客様にもっといい魚を提供したい
2.地元の一次産業を残したい

もちろん、商売をより良くして、自分たちの生活も豊かにする事は大前提です。それプラスお客様や自分が住んでいる町に貢献したいと考えています。

1.今、鮮魚店のお客様にもっといい魚を提供したい
今、店には地元のお客様以外にも県外の個人のお客様や、飲食店のお客様に魚を捌いて発送しています。そのお客様に、もっと良い状態で魚を届けたいのです。

私が住んでいる町の魚市場は、全国と同様に高齢の漁師さんが多いです。また、働き盛りの漁師さんでも他の地域の漁師さんほど向上心が無い気がします。そうすると、市場には『野〆』と言われる、海水氷に生きたまま入れる処理の魚ばかり並びます。
より良い魚を目指すのであれば、『活〆』という魚の熟成には欠かせない下処理が必要です。手間がかかるので大量にはできませんがこれをすることで魚の質が全然違ってきます。

私は漁師になったら、お客様には活〆した魚を刺身で食べて欲しいんです。刺身にしたときの血合いの色や身の締まり、熟成させた場合の旨さを伝えたいです。

2.地元の一次産業を残したい
全国で漁業の衰退がとまりません。それは、私が住んでいる町も同じです。『漁業の町』とは言ってますが、町は一次産業を支える施策はあまり無い。漁師さんは高齢の方ばかり。ブリやサバなどが獲れる大型定置網は、組合や会社合わせると5団体あります。高齢の方が多い個人経営の漁師さんは5年後は相当少なくなると思います。

最近は、『漁師がカッコいい』などと言われるようになりましたが、初期投資が大きい、維持費がかかる、安定した収入が入らない、など新規参入しにくく、後継者も少ないのが現状です。

毎日行く市場に魚が並んでいない事を考えるととても寂しいです。なので、町の一次産業を残す意味でも兼業でも漁師になりたいです。

初めての記事は、『兼業漁師をしたい理由』について書きました。最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。

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