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どこかからどこかまでが嘘

昔から食べるとか寝るとか目の前の気持ちの良いことだけを追い続けていて、時間が解決してくれない複雑で難しいこと、考えもせずに分からないふりをして目を背けて生きてきて、快楽主義、ご都合主義って言葉に出会えた時は本当に救われた。そんなんだからいつまでも私は私のままで、でもそんな私もなんだかんだ好きで、許せていて、少しでも「頑張る」と心の均衡が保てなくて、べしゃりと潰れてしまうから、許すしかなくて、怠惰、2文字で表して満足ですか、はい、じゃあそれで。

こんなちゃらんぽらんで生きてるのに死にたいと唱えながらホームでしゃがみ込んでしまう日があって、本当に死ぬ勇気はなくて、よくも産んでくれたなと両親を呪い恨みながらも、母の日父の日に愛と感謝を伝える自分もいて、矛盾、誰かと生きること、一生出来ない気もして、出来なくても自分が満足していれば良くて、でも全てを諦められる程の強さも度胸も持ち合わせてないから、その場限りの愛想と優しさに似た自分を守るものを、振り撒いて「良い感じ」に過ごそうとする卑しさ、だって好きな人達の前では元気でいたいし。抱きしめて手に入るお手頃な温もりだけを信じて、都合良く扱って扱われて、でも気づいちゃダメ、ううん、気づいても必死に隠すんだよ、傷つかないために、ぜ〜んぶ私のため。「あなただけだよ」って頬を手で包んで伝える、時の声色、何度も調整済みで、嘘なんて下手なままで良いのに、馬鹿みたいで、帰りの電車で泣きそうになってる、気色悪い自慰行為、ってあれ全然気持ち良くないや、可笑しいね。天気予報が外れて降り出した雨、梅雨が来る、雨の夜にだけ聴きたい音楽がある、新月の夜にだけ会いたい人がいる。

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