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春1

「夢を見ました、あなたの」

告白だった。
「どんなことしていたの」って聞かれて、答えられない内容で、あ、言わなきゃ良かったと後悔して、「忘れちゃいました」ってはぐらかした。

冷たい風はもう吹かないのだろうか。
前を歩く人のシャンプーの匂いが暖かな空気に打ち解けていた。
信号が点滅している、ベビーカーを押す音が軽い。

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