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あの時、語らなかったことがある

4月中旬、SHE AWARDS 2024(以下:アワード)のキャリアチェンジ部門受賞者として、大手町三井ホールでプレゼンさせていただきました。

どうやら会場360名+オンライン配信で、当日は1560名以上の人たちの前でプレゼンをしたとのことで、後にも先にもこのような経験はもうないんじゃないかと思います。

本編ムービー、ダイジェストムービー、舞台裏が映ってる総集編ムービーなどが出ていますが、色んなところに自分が映ってて何度見ても不思議な気分です。

あんな大舞台でプレゼンをしたのは確かだけれど、あの日はいつもの自分とは別の人間だった感覚もあり、これは本当に私か?と、、なんだか不思議な気分です(2回目)。

それにしても、映像に映ってる私、かなりキャッキャッしてて自分でも笑ってしまう。私ってハイになるとこんなにもお調子者になるんだなあと自己分析が捗りました。猫背だし(真っ直ぐ立て)、まったく落ち着きがない(モジモジすな)けれど、ニッコニコしててずっと楽しそうな自分を見て、幼児退行している 子供の頃のように自由な感じに戻れたなあと、ムービーを見ていて思いました。

実は本番直前までプレゼン内容が覚えられず、だめだこりゃ状態でした。私はどちらかというと本番に弱いタイプ。たくさん練習してもう大丈夫!と思っても本番でこけまくった人生を送ってきたので、アーカイブで恥ずかしい姿が一生残っていくんじゃないかと覚悟を決めたのですが、一緒に登壇した受賞者のみんなが励ましてくれたおかげで、トップバッターから良い形でバトンを渡すことができました。

一緒にアワードを乗り越えたみんなは本当に可愛くてかっこよくて面白くて、最強で最高のチームでした。改めてありがとう!

そんなプレゼンですが、実は私だけ自分の夢について語っておりません。

他の受賞者さんはプレゼンで次なる目標や夢を掲げていらっしゃったのですが、私だけ「今とっても充実してま〜す✌️イェ〜イ」で、終わっているのです。

というのも、私には特段叶えたい夢がないのです。

アワードのエントリーシートの目標を書く欄にも「収入アップしたい」としか書いてなくて、仕事や社会貢献における夢・やりたいことが特にありません。

アワード準備期間中、運営さんからも「プレゼンの最後はほたてさんの夢を存分に語ってください!」と言われていたのですが、壇上で「収入アップして自宅のインテリアを買い替えたいです」って語るのどうなん?と思い、考えた結果、私は自分の夢を語らないプレゼンを作りました。

受賞者という立場の人間がこんなんで良いのかしら、と少々悶々としていた時もあり、建前でも〇〇になりたい!〇〇を叶えたい!と言っておいたほうが、良いのではないかとよぎることもありました。

でも、今回のコンセプトは「踏み出そう、わたしたちらしく。」だし、あえて夢を語らなかったからこそ、私らしいプレゼンができたのでは、と今では思っています。

私は、仕事してお金を稼いでそのお金で、旅行に行ったり、美味しいご飯を食べたり、大好きな人たちに会いに行ったり、欲しいものを買ったりして、心豊かに生きていきたいだけなのです。

もちろん、仕事の知識やスキルをもっと上げたい、とか、周りの人の役に立ちたいという思いはちゃんとあります。今やっているお仕事は全部すっげぇかっけぇことに関わっている!と誇りに思っているし、その中でお役に立てたらとっても嬉しい気持ちになる。だから、期待に応えられるように、期待以上を出せるように、頑張っている。もっと頑張りたい。

でも、その頑張りも自分が心豊かに生きるための手段のひとつであって、何かその先のビジネスチャンスを掴みたい、とかはない。好きな領域・分野のお仕事に関われて楽しくお仕事できてラッキー!くらいのテンション。

とってもシンプルで言ってしまえば、「楽しく生きられたらそれで良い」のです、私の場合。(そして、そんな心地よさが崩壊してしまうようならば、時間をかけてでも全力でその状況を打破するのが私の得意技だと気づいた。自分のプレゼンを作ってて。自己分析。)

だから、夢とか、目標とか、理想の姿とか、言えなくてもいいし、言わなくてもいいや。曖昧で直感的な方が、自分にとってちょうど良いのです。「なんだあれ、楽しそう〜!」って思った方向へ向かっていくその一歩が、わたしらしい一歩なのです。

母曰く、私は小さい頃「なんだあれ、楽しそう〜!」と言って走り出し、どこへ行ってもいつも迷子になる天真爛漫ガールだったそうです。当の本人は「おとーさんおかーさんどこいってたんだよ〜」と言っていたそうです。

そんな怖いもの知らずの私も、大人になるにつれて「何をやったって自分には無理だ…」とすぐに諦めてしまうこともたくさんあり、ついには空っぽな感情になってしまうこともありましたが、まあ色々あって(急に雑)今日30歳になりました。

消極的だった20代は何もできない(というか、やろうとしない)自分に対して、年齢を重ねていくことに謎の焦燥感があったのですが、今は、30代楽しみ〜!という晴々しい気持ちでいっぱいです。

アワードは、悩んでもがいて苦しかった、でもすっごい頑張った20代の私の集大成となり、すっごい頑張った20代の私のおかげで、ワクワクな30代の私を迎えることができました。いや〜まだまだ何でもできるな。がんばろう、たのしもう。

え?30代の目標ですか?
ないない、そんなもの。楽しく生きていく、それだけです。

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