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Don't Look Back in Anger.

オアシスの『Don't look back in anger』 。1995年のアルバム『モーニング・グローリー』で発表された曲だから四半世紀前の曲になる。ちょうど社会人になった直後だった。

この曲がオリンピックパラリンピックの会場でもかかっていた。また他のスポーツ系イベントの会場でかかっているのを耳にしたこともあるんだけどもともとスポーツ会場の定番ソングであったわけではない(たぶん)。

2017/06/13にパリで開催されたフランス代表対イングランド代表のゲームの試合前。選手の入場と共に流れたのが、『Don't Look Back in Anger』。それを両サポータが大合唱するシーン。


さらにその約1ヶ月前の2017年5月22日にマンチェスターアリーナでのテロ爆破事件があった。

その追悼集会がロンドンのいろいろな場所で開かれていたのだが、そのひとつでたった一人の女性がオアシスの Don't look back in anger(怒りとともに振り返ってはいけない)を歌いはじめる。

最初はスマホで撮影したり気になってそわそわしてる人たちが、傍観者から自らも歌い手に変わっていく。そして輪が広がっていく。輪は広がり続け1ヶ月後のフランスのサッカーの試合前では大合唱になる。


さて、9月20日をもって副知事になって3年目に突入。4年任期としては折り返し地点に。

これまでの職業人生はデジタルトランスフォーメーションしてる(というかもともとデジタルネイティブ企業)企業のなかで働いてきたけど、行政組織はご存知の通りデジタル化の取り組みはまだまだ。つまりトランスフォーム(脱皮)をしないといけない組織の筆頭であるというのが大きな違いだ。

デジタルトランスフォーメーションの「デジタル」はテクノロジーの名前だ。どんなサービスを作りどんな利便性を利用者に提供するか?の部分。他方、「トランスフォーメーション」はどうやって違う生き物に脱皮するか?であり組織や制度、文化の改革というムーブメントをどう仕掛けるか?の変革マネジメントだ。

先日、某銀行の幹部や大手物流企業の幹部の皆さんに、どうやって非デジタル系巨大組織をデジタル前提組織に「変革」してるんですか?と聞く機会があったのだけど、各社それぞれに変革マネジメントを工夫していてデジタルへの取り組みを一過性ではなく持続可能な「運動論」でありムーブメントにするかを工夫されてるのが印象に残って勉強になった。

DXは技術論であると同時に運動論だ。

運動論、ムーブメントをどうやっておこすのか?育てるのか?といえばTEDの「社会運動はどうやって起こすか?」が有名だ。フォロワーの誕生が一人のバカをリーダーに変えるは名言。

都庁の今でいうとデジタルサービス局に限らずいろんな部門でデジタルの取り組みがはじまってるからこのビデオでいうと10人くらいが踊り出してるあたりだろうか。

DXというムーブメントを作る仕事をしてる一人として TEDのビデオやOasisを歌う女性やパリのスタヂアムのビデオはちょいちょいみる。

最初は下手でもかまわないし笑う人もいるかもしれないがまずは不器用でも歌ってみること、踊ってみること。歌うのが上手い人を増やすよりも歌う人を増やすこと。その積み重ねが大きなムーブメントになり結果的に定番化する。

うまくなるまでやらない、変なモノをつくったら恥ずかしい、周りからバカにされたり叩かれる、とか心配したらきりがない。まずは最初はたどたどしてくもいいから勇気をもって自分で歌ってみること。
それをデジタル部門は歌い手が成功の最短距離を走って成功体験を積めるように貢献する。余計な地雷を踏み抜かないように支援する。
歌いやすい道具や舞台をケチらずに用意して支援すること。
全体でみたら合唱になるように適切にガイドしていくこと。
歌い手の成功体験を通じてデジタルサービスを作る喜びや楽しみを知る人を組織の中に増やす支援をする。
組織全体が歌い出す。そんなイメージを持ちつつ3年目へ。


参考記事


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