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推しが結婚した。

2021年 5月19日
推しが結婚した。

その人は音楽家であり俳優であり文筆家であり、
好きになった当初から比べると、とんでもないほど大きな人になった。

それでも、根っこの変わらなさ、挑戦し続ける姿勢、変態と普通のバランス感覚、うまく言葉にしきれない魅力を多数持ち合わせる人だった。

いつかその時がくるだろう。
ただのファンである自分がなんでそんなことまで考えていたのか不思議だがなんとなく数年前からその覚悟は決めているつもりだった。
その時が来たときは、声を上げて飛び上がるほどに嬉しがってやろうと。
おこがましいがそんなことまで考えていた。

なのにその瞬間、その文字が目に飛び込んだ瞬間、飛び上がることを躊躇してしまった。

とても嬉しかったし、お相手の方もまさか!と思えるようなとても素晴らしい方で、ほんとうに良かったねって気持ちも当然ありながら、
それと同時に「どうしよう…」という言葉にしきれないもやもやがあった。

日本中が祝福ムードに包まれる中、その波に乗りたいのに乗り切れない自分がいて、ファンとしてこんなんでいいんだろうかと後ろめたさを感じていた。

そんな気分でむかえた翌週のラジオ。
いつも通りのコーナーで、いつも通り笑って。
いつもとは違って色んな人が注目しているであろうその場で、その人はいつも通りだった。勝手に後ろめたさを感じていた自分にとって、そのいつも通りに安心感を与えてもらった。

変わることも変わらないこともいろいろあるだろうと思う。
それでも貴方の見せてくれる面白いことを、いつでも全力で面白がれるように、自分は自分の人生を楽しもう。そんな風に思った。


最後に、そのラジオでの前口上の一部を引用させて頂きます。
いつも通りの雰囲気に加え、これを聴いたことでもやもやが晴れて、そよ風が心を撫でていきました。側で見続けていた人にしか綴れないあたたかな言葉をありがとうございます。

正直に言いますと、つらそうだなと思った時期もありました。エッセイ『いのちの車窓から』でも記された、心が苦しくなって、夜の晴海ふ頭をひとりで眺められたお話は、なんとか星野さんを助けてあげたいものだ、私たちもリスナーのみなさんもそう思ったと思います。しかし、これからの人生は違いますね。ひとりではなく、2人になるのです。その苦しみは半分に、喜びは2倍になるのではないでしょうか。どんなこともパートナーと2人で考え乗り越えていかれるのだ。私たちはそのことが何よりもうれしいと思っております。さぁ、みなさんもきっとひとりではなく、だれか分かち合う存在がいます。今夜はその人を思い浮かべながらお聞きください。星野源さんで「不思議」。


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