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「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」山本文緒

闘病(ご本人曰く”逃病”)日記。

タイトルからも予想されるように、あっという間に時間が進んでいく。
日常がリアルに、素直に切り取られていて、病院や軽井沢のカフェを近くに感じ、一緒に過ごしているような気分になる。

終わりに近づいていくのは、当然残りの枚数で予想がついてしまうのだが、最後のページをめくるのはためらう。最後の日記はあまりにもリアルすぎたし、作家人生を全うされたと感じた。


いつの頃からか、桜や銀杏の季節がくるたび、人生であと何回見られるのか、急な事故でこれが最後の可能性もゼロではないか・・・と思いながら見るようになっている。震災以降はずっと終活が頭のどこかにある。


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