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ご縁

「あら〜ご縁やね」
上川口屋のおばあちゃんは、私と話している間、2度そう口にした。

1度目は、私が「◯駅の方から来た」と言ったとき。
「私の娘が昔◯駅辺りのピアノ教室に通っていて、送り迎えしていたんだよ。」
私は、なんと!嬉しい共通点だなと思いながら駄菓子の物色を再開した。

2度目は、駄菓子を購入し終わってから、どういう経緯で上川口屋に来たか説明しているとき。
「あら金沢から来たの!金沢には立派なお城があるでしょう。実は、この建物(鬼子母神堂)も前田家が作られたのよ。」
正直驚いた。
私と上川口屋には、こんなにご縁があるのかと。
やはり自他共に認める駄菓子好きとまでなると、日本最古の駄菓子屋ともそれなりの関係性があるのかと少し浮かれた気分で帰路についた。

しかし。
よく考えてみれば、ご縁を持っているのはおばあちゃんの方ではないか。

子育てで得た経験
博識であることに由来するもの

私はただ◯駅付近で幼少期を過ごし、今は金沢には住んでいるだけで、どちらのご縁も、おばあちゃんがこちらに歩み寄っている。

「またご縁」
そうおばあちゃんは言っていたけれど、それは偶然ではなく必然で、
これまでおばあちゃんがさまざまな経験を積み、沢山の知識を頭に蓄えてきたことで、ご縁が増えているんだろう。そう感じた。

人と縁を持つためには、自分が自ら外に踏み出し、領域を広げること。
そうすることで、どんどんご縁の“幅”が広がる。

今回の帰省では、こんな大切なことを学ばせてもらいました。
これからも、ご縁を増やせれるように頑張ってこ。
おやすみ。

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