OCFIS2020レポート

12月3日~5日にあったオープンCAE・FrontISTR合同シンポジウム2020に参加しました(運営+一般講演)ので、参加レポートです。

この記事は「オープンCAE Advent Calendar 2020」6日目の記事です。

開催形式がオンラインに

今年は情勢的に対面式のイベントはできないので、完全オンラインになりました。準備会も完全オンラインでしたが、コミュニケーションは圧倒的に不足しました。最初はGoogle Gloupを使っていましたが、途中からSlackなどを使ったりして徐々にコミュニケーションが増え、何とか当日連携が取れるようにはなったのかと思います。当日ご対応いただいたスタッフおよび座長の方の皆様には感謝しかないです。

12月3日:トレーニング

毎年初日はトレーニングですが、今年も運営だったので、3窓して全室の様子を見ていました。最初、アカウントの仕様でルームが一つ立ち上がらなくてひやひやすることはありましたが、3室×3コマすべてでトラブルはなく、終了できたのでほっとしました。

トレーニングとしてはOpenFOAM、Salome-Meca関係の講習会は安定なので特に心配なく聞いていました。今回は個人的な興味や伝手もあってモダンFortran界隈から講師を依頼して1コマを担当いただきました。これは、オープンソースのユーザーだけでなくコードを書く人を増やしていきたいという思いで、ソフトウェアの使い方講習ではなくコーディング講習のコマを入れようと思った結果です。ご参加いただいた方には好評だったのではないかと思います。今後もオープンソースのカスタマイズを考えるのであれば、コーディングの講習をやっていくのもよいかと思いました。

運営としてはコマの時間が長いので、ホストや講師の回線落ちなどを危惧していましたが、それはなくてよかったです。

例年通り、晩は翌日の講演の計算を流していました。

12月4日:一般講演

トレーニングがトラブルなく進んだので、二日目は比較的落ち着いて進めることができたかと思います。今年も1室はCFD関係の部屋で、もう一つがそれ以外の分野という形になりました。

CFD4のセッションで講演しましたが、アカデミックな内容ではなかったので、案の定、ご質問は少なかったですが、全室通して、去年よりも質問はすくなかった様な印象は受けました。あったとしても特定の方がしているという感じです。この辺りは何かちょっと工夫がいる点だと思いました。

あとは、質問用にSlackも利用していましたが、活発には使われておらず、その利用としては使い方が分からないというのが大きなウェイトを占めていそうでした。そのあたりはオープンCAEのコミュニティで使っていくなりして、Slackを使う文化を作っていかないといけないと思いました。

終わった後、飲み会があったので、翌日のことも考えて焼酎の水割りを飲みました。やはりシンポジウムといえば飲み会があった方が個人的にはいいです。

12月5日:特別講演+一般講演+パネルディスカッション+懇親会

特別講演は2件で、1件は構造解析ソフトの歴史で、もう一軒は自作クラスタの話でした。構造解析ソフトの歴史は以前働いていた会社の上司から近年のものは聞いていましたが、それよりも古い歴史をハードウェアとの兼ね合いを含めてご紹介いただき、非常に興味深く聞かせていただきました。また、日本でCAEソフトウェアを開発する上での考え方などは感銘を受けました。自作クラスタの話は独特の例えやパワーワードに終始にやにやしながら聞いておりましたが、最初研究の面白みが分からなかったがいろいろあってそれがわかったという話は、なんとなくですが、胸に刺さるものがあったので、自分に置き換えて少し考えてみようと思いました。

一般講演はFrontISTRとHPC(大体OpenFOAM)の2セッションでしたが、どちらも同等数参加されている方がいて、構造と流体のHPCについていろいろな話が聞けるのはよい時間だったと思います。(※2窓してトラブルないか見てたのでしっかりは聞けてない)

パネルディスカッションはAIとCAEのかかわり方についてのお話でしたが、パネラの方それぞれがいろいろな考え方を持っており、AIや機械学習に対しての期待や限界などはなかなか聞ける話ではなかったので、これもテーマがよかったなと思います。

懇親会はSpatialChatで行いました。各参加者にブラウザ上の空間を移動できるアイコンが与えられ、話をするには相手のアイコンの近くに行かなければならないという、疑似立食パーティができるサービスで、最初は混乱されている様子がありましたが、途中からはいろいろなグループができて話ができていたので、課題はいくつかありますが、悪くないツールだと思いました。すべて終わった反動で、初手からウォッカを飲んでいたので、変なテンションだったかもしれませんが、楽しくご参加者の方と話をさせていただきました。

シンポジウムを終えて

つらつら思いつくままに書きましたが、参加者の皆様、運営の皆様のご協力により、セッションが開始できないなどのトラブルはなく、無事に終えることができました。来年もまだまだどうなるかわからない情勢ではありますが、今年の経験を生かして、来年も運営をスムーズに行っていただければと思います。講演もまた、来年申し込めるようにしたいと思います。皆様ありがとうございました。

※運営の裏話は怒られるのでここでは書けませんでした。面白かった話題はやばすぎてかけてません!

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