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トクヴィルについて

トクヴィル「行政への依存と市民の自律と自由の喪失への危惧


トクヴィルは市民の行政依存と市民の自律性・自由の喪失の未来を危惧していた。

なぜなら、平等主義の浸透により誰もが政府への政治的要求が可能になり、行政への要求を手段として不満を解消することを習慣化することで市民が行政依存していくと考えていたからである。また、行政依存で問題を解決することが習慣化することで自分たちで物事を解決する能力が衰えることで自律性が喪失し、それに伴って行政の権力が肥大化した結果、市民の自由をも喪失することに繋がるのである。

実際に、現代の私たちは家庭的でない些細な困りごとがあれば、すぐ市に連絡するのではないだろうか。まず自分たちで解決しようとし、自力では難しそうだと感じれば周囲の住民に協力を仰ぐといったことは現代ではあまり見られない光景である。

よって、トクヴィルの危惧していた自律性を失った市民が大きな力を持った政府によって規制されるという構造が現実化しつつあると言えるのである。


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