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Welcome, welcome, to my house(ウェルカム、ウェルカム、トゥマイハウス)【0円生活7日目】

"Sunday"
(退屈そうに。死んだ魚の目をして)

(11時。モモコ、橋の上に看板を出す)
午前中のおにぎり屋さんでの仕事が終わり、家に帰ってきた。Open Houseのことをおにぎり屋の社長に話すと、
「じゃあおにぎり30個持っていき!来た人にあげるおにぎりがいるやろ!」と、段ボールにたくさんのおにぎりを詰めてもらい、それを抱えて家に帰ってきた。
Open House まで、あと2時間だった。

(12時)
モモコは部屋の準備が完了しお昼ご飯を食べ始めた。
すると家のチャイムが鳴った。もう誰か来たんかな、、と思って扉を開けると、公園を挟んで斜め向かいに住む江島夫人だった。両手に大きな袋をどっさり抱えている。夫人の横にも、3つくらい並んでいる。
「これね!なんか、今日人がくるってあなた言ってたじゃない?ウチの要らないものなんだけどさ、フリーマーケットでもしなさいよ」
驚いて、モモコはなにも言えなかった。お礼におにぎりをたくさん渡す。
「いいのよ、お礼なんて。ウチだって要らなかったんだから!」
家に入って見ていってください、と招いたが、江島夫人は用事があると行ってしまった。

(13時)
Open Houseの時間になった。誰も来ないので、モモコは退屈した。退屈しのぎに、持ってきた水彩絵の具を取り出して、絵に色を塗る。ジャスパーが「色を塗ると、いいね」といった。モモコもそう思った。

(14時。を、通り越して15時。そしてそれから)
やっと一人目の来客だった。一人来てしまえば、あとはどんどん来た。高校時代の友人たち、神戸の友人たち、おにぎり屋さんの社長と本部長まで来てくれた。モモコは〇円生活の様子を見せられて喜んだ。


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