終活ブームに潜む危険・独断と偏見に基づく都心の永代墓事情 お墓編その26
寺院とビル型永代墓増加の真意
最近、都心のお寺を中心に永代供養墓が流行っております。
この永代供養墓というのは、定義があいまいで期間も回忌法要の年数に倣って適当に定められています。
3年、7年、13年、33年だいたいこのあたりの期間で区切っているのが大半ではないでしょうか?
期間が短いのは更新有り、期間が長いのは更新無し。
だいたい、そのような規則でしょう。
筆者の独断と偏見で申し上げると、
このブーム、本堂の建て直しとその費用をお墓で賄うことを目的になされているのでは無いか?と勝手に思っております。
そう感じる理由は3つ
推測① 建物内に本堂(法要施設)を兼ねている永代供養墓が多い。
推測② 立地は非常に良いが、墓地以外に活用の方法が見当たらない。
推測③ 埋葬数を絞ることで、一件あたりの単価が高くなる。
⇒従来タイプの「お墓」より費用を多くとれる。
果たして、お墓に駅から数分とかそこまで利便性が必要でしょうか?
確かに、お墓参りが出来る近親者が居るうちはそうでしょう。
しかし、仮に30年後の子や孫の代にその必要がそこまであるでしょうか?
石材店はそのようなことは決して口にしないので、購入前に考えてみてください。
通常、1体ないし2体埋葬できるタイプで100万円以上はします。
他にも別途管理料が年に数万円かかるのがザラです。
この、年間管理料も通常の民間霊園の「お墓」と同じで値上げをできる旨が書いてあります。
最近のインフレで、いずれ「お墓」の管理料値上げもあり得るでしょう。
年金は増えず、お墓参りのたびに管理料のことが頭に浮かぶようなこともありえます。
そして、管理料が払えない=無縁墓行きです。
歴史あるお寺さんが、経営主体で安心されるかもしれませんが、
決して寺院経営も楽なものではありません。
昨今の葬儀の簡略化もあり、仏壇⇒葬儀⇒お墓と順々に客単価・需要の減少に伴い、お寺の収入源も減っているのが現状です。
寺院墓地については、色々な問題があります。
一見、民間霊園のように見えても本質的にはお寺の墓地には変わりがありません。
その点は、十分に管理規約等を購入前に確認してください。
判らない点があったら、石材店に聞くのではなくネットで調べてみてください。
石材店は、売りたいもの売りつけたいものをアナタに勧めるだけです。
いつもの一言。
「お墓を生前に買うなら、生きてるうちに思い出をつくりましょう。」
大切な人との時間は「お墓」を買っても得られません。