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誰と、出会うか

3月21日(月)春分の日。センジュ出版対話型講演会の開催日。
主催者である「読書のすすめ」の小川さんは3の倍数と言っていたが、さらには私(数学屋)からすると、21=3×7であり、3も7も素数でなかなか心地いい。
まず、晴れて季節労働的任務を終え、久しぶりに投稿ができる。嬉しい限りである。
1月に読書会を主催をさせていただいてから、ちょうど2カ月が経つ。今回の会は、「再会」というテーマである。講演会中、ずっと私は誰に再会したいのか考えていた。
そうしたら、ふと問いが…。「誰」と言う漢字は、〝ごんべん〟を使われているが、なぜ?
「誰?」と素性を問うためだったのだろう。そう考えると、誕生の「誕」も不思議である。

話を戻そう。誰に会いたいかは答えがなかなか出ない。本を読む前(5年前)の自分は、ずっと過去の自分に戻ってみたいと思っていた。でも、今、そういう考えはあまりない。だから、過去の自分に会いたいかって言われる
と、なんとなく過去の自分に執着している感じを受けてしまう。「今、ここ」を大切にするようにしている。勿論、過去も未来も興味はあるから、執着がなくなったわけではない。
では、誰に再会したいか。再会というよりも、オンラインでしか出会えていない方たちにリアルで会いたい。まずは、2年前からお世話になって、ずっと先導してくださっているセンジュ出版代表の吉満さんである。勝手にお姉さん的存在だと思い込んでいる。【読書てらこや】においては、テーマは抽象的でありながら、参加者の心を見透かしているというか、エネルギーを感じとっているというか、どこかにわだかまりをもち、ひっかかっていることをピンポイントで掲げてくる。甚だ勘違いであり、おこがましい書き方をすると、私に問いかけているのではないかとさえ思う節がある。おそらく、吉満さんは一人に向けて言葉を紡ぐことが大切だと言われているのと同様にように、こういうテーマも自然とこの根底を踏まえている気がする。
そして、この講演会中に指名されたらどうしようと思い巡らせていた。結局のところ、吉満さんを「未来から来た人」だと思い立った。だから、ズバリ問いを立てて下さっているのではないかと。吉満さんだけでなく、誰もがさまざまなところで、紆余曲折を経て、今に至っている。順風満帆ではない。だからこそ、みなさんは温かく受け入れてくれるし、温泉に浸かっているかのように心地いい。しかも、辛かったことも、今までひた隠してきたことも、不思議と赤裸々に語れてしまう場であり、そういう温かいオーラで包み込まれている読書会である。

人生において、誰と出会うかは、その後の人生を左右する。人だけに留まらず、どんな本と出会うかで、人生は変わるとさえ思う。この情勢があったからこそ、多くの方に出会えた。小さい殻に閉じこもったままでは決して出会えなかっただろう。話すことが苦手で、人付き合いもうまくなく、孤独が好きで、本を読むこともなかった私も、今、ここにいる。たくさんの方に出会えたことに感謝。そして、いのちあることに感謝。

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