サブカル大蔵経714真鍋昌平『九条の大罪⑴⑵』(小学館)
法律は人の権利を守る。だが、命までは守れない。(一巻p.179)
法律に助けられる人、潰される人。
魔法のように法律を駆使する主人公が、神か悪魔のように描かれていきます。
しかし、どんな作品よりも、〈人間〉が浮かび上がります。
法律は善でも悪でもない。
人間の業が、可視化したものなのか。
法も律も、もともとは仏教のことばです。
法はダルマ、〈この世界を保持する〉というのがもともとのサンスクリット原語の意味です。
律は戒律というセットで、戒は自分で守ろうと決めた