いちから・鳴神騒動についての雑記

※この記事は、一学生が今回の騒動について感じたことを纏めたものです。私見なので間違っている、偏っている部分はあるかと思います。

*追記 6/1  リーク者がライバー内にいると決めつけ、ガバガバ推論でリーク者を特定しているnoteに私の前回投稿したnoteが引用されているらしいです。確たる証拠が無いのに決めつけることはもちろん、そもそも内部情報のリーク者探しに関係ない第三者が介入すべきじゃないと私は思っているので、引用は不本意なものです。昨日(5/31)からそれについて色々DMや質問箱の方でお知らせ、ご意見をいただいたので一応。



1 そもそも騒動って?
この話のテーマは、5月中旬にVtuberの鳴神裁 氏によってアップロードされた動画「にじさんじ崩壊するかも」(https://youtu.be/yG8UMSTXf-A)から始まった一連の騒動についてです。騒動の内容を簡単にまとめると、


 鳴神氏が先述の動画において、にじさんじ及び株式会社いちからの運営体制問題を告発。


 その問題とされるのが、


「いちからに対するソニー資本の介入による経営権剥奪(いわゆる乗っ取り)」


「レーベル所属ライバーと他ライバーによって待遇に差があり、30人近くのライバーがにじさんじを離脱しようとしている」


「ボイスなどの販売プラットフォーム変更によるマージンの大幅変更、それによるライバーの減収」
の三つでした。


 鳴神氏が挙げたこの問題に対し、いちから株式会社は公式声明を発表(https://www.ichikara.co.jp/news/1116/)、問題を事実と異なる点があると否定し、法的措置を視野に入れているというコメントを出しました。


 その後は鳴神氏が反論動画をアップロードする(https://www.youtube.com/watch?v=K9cQm53ZJh0)、にじさんじのライバーである月ノ美兎氏が雑談動画内で苦言を呈すなど、大きな騒動となっています。



2 騒動について疑問に感じたこと

 まず先に表明しておきますが、この件に関してはいちから側に分があると思っています。それは私がにじさんじのファンであるから贔屓目に見て、というわけではありません。さまざまな事象を考えてみた結果、自ら導き出した答えです。もちろん、この件に関しては真相が公表されたわけではないので、正しいというわけではありません。


 私が一連の騒動で疑問に思ったことは多くあります。まず疑問に思ったのは、「本当にいちからはSMEに乗っ取られているのか?」という事でした。


この件に関して鳴神氏は雑談動画にて、


「これも分かってないやつ多いけど、あれはマジで子供騙しだから。説明しても分かんないだろうけど。基本ね、資本に10%他社の金が入ったら経営方針変わるから。
そこら辺の、会社がどう成り立ってるかいちいち説明する気ねえよ。
俺はそういうの説明するやつじゃないし、そんな細かいとこまで説明出来ないからしないけど。
冷静に考えて、『資金難に陥ってます。今うちの会社やばいです。』て言って、『じゃあお小遣いあげるね。』なんて言う、そんな気の優しい近所のおじいちゃんみたいな奴が会社付き合いでいるわけないじゃん。そんなんただのお前らの妄想」


と説明されていました。


恐らくですが、鳴神氏は事業資金調達のことを「お金に困っているから借金した」と解釈したのでしょう。しかしこの解釈は、恐らくですが間違っているように思われます。
いちからが今回実施したのは第三者割当増資(新株を発行してそれを配布)であり、主な目的は事業資金の調達や関係強化の為に行われるものです。いちから株式会社は未上場企業であるため、誰でも株式を購入できる「公募増資」ではなく、「第三者割当増資」を選択したのでしょう。いちからが資金難であるのなら、大企業側の会議で稟議が否決されているはずですし、銀行からの融資や事業整理で解決を目指すのが普通です。 「ユメノグラフィア」や「SLEE」といった新事業を展開するスタミナも残っていないはずです。

そもそも今回の第三者割当増資はステージBと呼ばれるもので、経営が安定し軌道に乗っている企業に対して実施されるものです。このことから、いちからが資金難であるということは明確に否定することができると思われます。


また、この騒動ではSMEばかりが槍玉に挙げられていますが、いちからに対する第三者割当増資は他の大企業からも実施されています。


いちからのプレスリリース(https://initial.inc/companies/A-29737)ではSMEの他にも伊藤忠商事株式会社、Legend Capital、けいはんな学研都市ATRベンチャーNVCC投資事業有限責任組合といった企業の名前が挙がっています。


伊藤忠商事といえば、りそなグループの超大手総合商社であり、東証一部上場の大企業です。Legend Capitalについても、中国系の大手ファンドです。

けいはんな学研都市ATRベンチャーNVCC投資事業有限責任組合は、日本ベンチャーキャピタルという企業の傘下であり、多数のベンチャーに投資した実績をもっている企業です。


もしSMEによっていちからが乗っ取られているとすれば、伊藤忠商事をはじめとした他の株主は否定的な反応をするでしょう。

伊藤忠商事は、Vtuberの海外展開を支援しようという目論見で動いているので(https://news.minory.org/238153.html)、SMEがにじさんじのライバーを抑圧したり退所をほのめかしたりする動きを見せた場合はすぐにけん制をするはずです。

そもそも、SMEにとって金のなる木(言い方悪くてすいません)である月ノ美兎氏をぞんざいに扱うのはどうにも納得がいきません。


 鳴神氏がなぜSMEばかりを指さして非難するのかは正直理解できませんが(個人的にはSME以外の企業を知らなかった説を推しています)、SME以外に大企業が資本に参加している以上、SMEも下手に手出しをすることは無いように思われます。


 また、この騒動ではSMEがあたかも悪者のようにされていますが、SMEの協力無くしては成立しなかったものも多くあります。

例を挙げると月ノ美兎氏、本間ひまわり氏のメジャーデビュー、「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!」の開催(会場となっているZeppはソニーグループが運営)、ソニーの流通経路の利用など、今後のにじさんじにとってもプラスとなることが、SMEとの関係を持つことで成立してきました。 


そして何よりも大きいのが、月ノ美兎氏が雑談動画で「ずっとずっと夢見ていた事がようやく叶う」として、SMEの協力無くしては成立しない楽曲提供があったと述べられました。

これは本当に素晴らしいことですし、ぜひ実現してほしいと一ファンとして思います。


プラットフォーム変更によるマージンの変更についてはいちから公式声明の他、にじさんじ所属の叶氏の配信内で元々から変更が無いことが確認されています。

ライバーの大量離脱に関してはいちから、鳴神氏両方から明確なソースが出ていないことから不明です。ですが、メジャーデビュー組は実績のある方々なので、扱いに差が出てしまうのも仕方がないかと思われます。

そうした部分を補っていくためにも、いちからには前述の第三者割当増資を活用してのライバーの環境整備をお願いしたいです。

この騒動は、「いちからはSMEに乗っ取られている」という前提で成り立っているので、そのような事態になっていないところを見ると果たして鳴神氏の情報は本当なのか……?という疑問が普通は湧いてきます。


3 これから

 この先、この騒動がどう発展していくかはわかりません。(いちからが法的措置に踏み切る可能性は高いと個人的には思います) 正直、鳴神氏の情報に関してはソースが曖昧すぎるものが多いように感じました。にじさんじ内部のリークとされていましたが、マージンの%が違う、月ノ氏の証言との食い違いがあるなど信憑性は怪しいのではないか、と思います。

しかしまだ明確に否定されたわけではない? 月ノ氏の証言は証拠にはならない? との意見がTwitterで流れているので、しっかりと情報を見極めていく必要がありそうです。 

あと伊藤忠商事がいちからに関わっているということは、ファミマでのにじさんじコラボがありえるのでは? と密かに期待を抱きはじめました。


読みにくい文章&駄文で申し訳ありませんでした。これからのにじさんじの発展に期待しています。




(「自分はVtuberを救うために活動しているわけではない」と鳴神氏が5/27の配信で言われていたらしいですが、その発言の真偽が知りたいです。もし本当ならば、「Vtuber業界のために活動している」と標榜している氏のスタンスと矛盾しているのでは?)


 

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