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オアシス苔玉 その後

4月末に、オアシスを使った苔玉を作りました。

その後、いろんな花を取ってきて、刺して楽しんでいました。
うちに来た人にも、可愛いと好評でした。

でも先週忙しくて、花を刺せないでいたんです。

でも、苔玉だけでも可愛い。

最近ようやくオアシスに苔が根付いて、触っても動かなくなってきました。

ところが…

わかりにくいですが…

真ん中にズボッと穴が空いているのです。
人差し指が余裕で入る大きさ。
しかも、指の付け根まで、スッポリと入る。
オアシスの底までは、1センチもないほどの深さです。

愕然とした。

ふと思い出した。
前日ここに、くたっとなった、ピンク色のムラサキカタビミの花が刺してあったんです。

茎が柔らかくて、刺せなかったのだろうと思っていました。
でも違ったんです。

指で穴を開けて、そこに入れてたんです。

お分かりかと思いますが、オアシスに水はたまりません。
穴を開けたオアシスにお花を入れても、水を入れない花瓶に花を刺すようなものです。

水を含んだオアシスに「刺す」から、お花が長持ちするのだから

しかもグリグリ穴を開けた時にでしょう、周りの苔も割れるように剥がれかかっていた。

大事にしていた苔玉
お花を刺して飾れる画期的なお気に入りの苔玉が…
ショックで…
腹が立って…

犯人である90歳の父に、怒ってもしょうがない。
わかってはいるのだけれど、怒りがおさまらない。

悪気はなかった。
自分もこれにお花を刺したかった。
オアシスというものを、そもそも理解していない。
私(娘のもの)と思ってはいない。
そんなことわかってる。

やんわりと、
これ穴開けたらもうお花刺せないんだよ。
というと、
なんでた?
それはね…

説明はしたものの

なら作り直せばいいじゃないか、
と、いとも簡単に言われた。

こうやって、大切なものが、結構頻繁にダメにされたり壊されたりする日常。

そして、その度に
新しいの買えばいいじゃないか
壊れたものは仕方ない
形あるものはいつか壊れる
などという反応しかない。

その度に、モヤッとする。

その一つ一つは小さなことでも蓄積してくる。

誰かに行っても
仕方ないじゃん。
怒ったらダメだよ。
大事なら、使わないでしまっておきなよ
なんて反応。

きっと、誰かが自分に、同じ話をしたしても、やっぱり私もそう言うのだろう。

だって、仕方ないじゃん。
ボケずに、元気でいてくれるだけで、ありがたいんだから…

わかっているのだけれど…

時には、本人には言えない愚痴を、誰かに言いたくなる。

しかし先日姉に言われた。
愚痴るってことは思ってるってことでしょ。
思ったらダメなんだよ。
腹を立てたり怒ったりしたら、ダメなんだよ…

仕方ない
腹を立てても仕方ない
元に戻るわけではない

頭を切り替えるしかない。

なんとかこの苔玉を、うまく残す方法はないだろうか? 

そっか!
この穴に土入れて、何か植えちゃえばいいんだ。

玄関先に昔植えたけど、あんまり栄えなかった植物。
こいつを植えてみよう。

あれこれ考えているうちに、怒りはおさまってきた

これが大きくなって、少ししかない土では足りず、オアシスに根を伸ばしていくかもしれない。
いつか苔玉は崩壊するかもしれない。

それでも、それはまだまだ先の話。
今は苔が元気になって、剥がれたところが又根付いて、上の土の部分も覆ってくること。
植えた植物が、元気に根付くことを楽しみに、
これからも水やりをしていこう。

いつしか心は落ち着いて、ウキウキしてきた。
お花を刺せる苔玉は、又いつか、苔がある場所を見つけたら、取ってきて作ろう!
(家の周辺には、苔玉を作れる苔がほとんどない)
そんなふうに思えるようになった。

これはもう完成系だから、さすがに父も、触らずに見守ってくれることだろう。

たぶん…

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