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MBAの国際認証とは?|日本国内のMBAと国際認証のAACSB、AMBA、EQUIS

MBAの国際認証について聞いたことありますか?実は私はあまり聞いたことがありませんでした。そこで国内MBAの国際認証について解説します。

日本には9校の国際認証のMBAがある

日本国内のMBAで国際認証を取得している大学院は以下の9校です。認証取得がイコール「いい学校」というワケではないが、国際認証機関がMBA教育として最低基準を超えていると認定した大学であることは間違いないです。

  1. 名古屋商科大学大学院(NUCB)

  2. 早稲田大学大学院経営管理研究科(WBS)

  3. 立命館アジア太平洋大学経営管理研究科(APU)

  4. 慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)

  5. 国際大学国際経営学研究科(IUJ)

  6. 一橋大学大学院経営管理研究科(HUB)

  7. 中央大学大学院戦略経営研究科(CBS)

  8. 京都大学大学院 経営管理教育部 経営管理専攻(GSM)

  9. 明治大学専門職大学院(MBS)

国際認証は3つ、AACSB、AMBA、EQUIS

有名な国際認証機関は3つある。それぞれがAACSB(アメリカ)、AMBA(イギリス)、EQUIS(ベルギー)です。
日本のMBAの中でも名古屋商科大学大学院(NUCB)は3団体すべての認証を得ているトリプルクラウン校です。
また早稲田大学大学院経営管理研究科(WBS)、立命館アジア太平洋大学経営管理研究科(APU)、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS)は2つの団体からそれぞれ認証を得ている学校です。国際大学国際経営学研究科(IUJ)、一橋大学大学院経営管理研究科(HUB)、中央大学大学院戦略経営研究科(CBS)、京都大学大学院 経営管理教育部 経営管理専攻(GSM)、明治大学専門職大学院(MBS)は1つの団体から認証を得ている学校(明治はプログラム)です。

日本国内のMBAと国際認証のAACSB、AMBA、EQUISの取得状況について

国際認証とはどのようなもの?

AACSB、EQUIS、AMBAは世界のMBAの3大認証団体であり、経営大学院などの質保証を担っている団体です。以下の日経新聞の記事が詳しいので読んでください。私なりの要点も引用します。

●評価のポイント
要点は教員の採用基準や任期設定、研究費、昇格昇給の決定に当たり、研究成果の国際的な影響力を測定し反映することだ。教育面でも参加者の学修達成度、クラス貢献度、国籍数、管理職経験年数、語学力、女性比率などのKPI設定が求められる。
●継続
認証の継続も試練だ。認証機関の提案を無条件に受け入れる必要はないが、その趣旨を正確にくみ取った継続的な質的改善が認証の更新に不可欠となる。
●生徒側のメリット
国際認証は同じ土俵に上った経営大学院が提携関係を構築し、交換留学や複数学位、共同学位を通じて学生・教員が重層的なネットワーキングを行うための枠組みでもある。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59671520U2A400C2CK8000/

どれくらいのMBAが世界で認定されているか?

世界にビジネススクール(MBA)は16000校もあるとの記事を読みました。そのなかでトリプルクラウン校は124校しかありません。私でも知っているトップスクールでトリプルクラウン校は、ロンドン・ビジネス・スクール、INSEAD、HEC、IMD、IEビジネススクール、IESE、上海交通大学安泰経管学院、延世大学校と名古屋商科大学ビジネススクールなどです。

世界の国際認証のAACSB、AMBA、EQUISの取得状況

ただしトリプルクラウン校が、そのまま「イコールトップ校のすべて」を示しているかと言えば、そうではありません。
例えば、誰もが知っている名門であるハーバードビジネススクールやコロンビア大学ビジネススクール、スタンフォード大学ビジネススクールなど米国のMBAを中心に3つの認証すべてを取得していない場合もあります。”取れない”のではなく、”AACSBだけ”で十分だ!など学校の方針があるのしょう。上記の名古屋商科大ビジネススクールの栗本学長は「変革」をキーワードに挙げています。外の視点でインナー(学校経営者、教員、職員、院生、修了生)から変えていくためのドライバーという認識が一番しっくりくるのでしょう。

まとめとしては、繰り返しますが、「トリプルクラウン校とは、あくまでも3つの認証団体から”MBAとして最低限の水準は超えている”と認められたMBAの学校やプログラム」を指します。まあ、それでもトリプルクラウン校を取るのは大学運営側も大変そうでし、そこに通学する院生ももちろん最低限の基準を超えた授業があるわけですから「厳しい」ことは間違いありません(体感ベース)。世界水準のビジネススクールを選んでみませんか?

余談(学生側のメリット)

国際認証は学生にとってみれば「転職に有利?」「箔が付くのか?」などが気になると思います。私の答えは、「国内企業や労働市場や教育業界に限定してみれば、国際認証は、ないよりはあったほうがいいが、だからといって決定打にはならない」です。むしろ私が考える国際認証のメリットのひとつとして、海を越えたネットワークが広がる、というのがあります。認証を得ていることで海外大学の連携がスムーズになり、海外大学とのダブルディグリー制度があります。海外の有名大の学位は役に立つのではないでしょうか。最近はこんな取組もはじまりました。


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