2021年2月13日(土)、14日(日)の2日間、福島県立医科大学の主催で「『県民健康調査』国際シンポジウム」が開催され、その講演の中で複数の専門家が「福島で実施されている甲状腺検査はスクリーニングではなくモニタリングであり、IARCの提言では実施を推奨されている」という発言をしました。このシンポジウムはしばらくYouTubeで公開されていましたが、現在は非公開になっています。しかしこの重大な発言は記録に残されるべきではないかと思います。この件に関して、福島での甲状腺検査についてよくご存知の宮城学院女子大学の緑川早苗先生が、それがどういう意味を持つのか、解説してくださいました。
いただいたお手紙を画像で貼り付け、読みやすいように文章でだしています
「福島の甲状腺検査はモニタリングとは言えない」
宮城学院女子大学 緑川早苗
1.はじめに
2.スクリーニングとモニタリング
3.国際シンポジウムでの専門家の発言
4.シンポジウム後の記録
5.まとめ
学会で使われたスライドはしばらくの間、福島県立医科大学「県民健康調査」国際シンポジウムのページからYouTubeへのリンクが可能であり閲覧できましたが、現在は閲覧ができません。また福島医大から今回のシンポジウムの報告書が出されていますが、報告書の中にトーマス氏の当該スライドは提示されていません。鈴木眞一氏とトーマス氏のやり取りの中に一部記載されています。詳細は報告書(http://kenko-kanri.jp/img/2021report_jp.pdf)をご覧ください。
最後に、参考までに環境省が出している、国際がん研究機関(IARC)専門家グループの提言をだしておきます。
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/r1kisoshiryo/r1kiso-03-07-21.html