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細野豪志議員の福島の県民健康調査甲状腺検査のあり方についての衆議院でのご質問 小泉環境大臣へ 文字おこし

最初は一言一句とおもっておりましたが28分もあったので
ところどころ 大体の要旨になっているところもあります
実際の一言一句はネットでごらんください


衆議院 インターネット審議中継

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&u_day=20210226

開会日2021年2月26日 (金)
会議名 予算委員会第六分科会 (6時間42分)
案件: 令和三年度一般会計予算外二件(農林水産省及び環境省所管)

細野豪志議員  (自由民主党・無所属の会) 13時から28分

答弁者等
小泉進次郎議員 (環境大臣 内閣府特命担当大臣(原子力防災))
田原克志環境保健部長 

4時19分から

細野豪志議員

福島の県民健康調査のなかの 甲状腺検査のあり方について質問したいと思います
小泉大臣 環境大臣になられてだいぶ時間も経過していますので
この調査におきましても実態を把握されていると思いますので
これまでの検査をどう評価されているかをまずお伺いしたいと思います

細野議員

4時19分から

小泉大臣

東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性ヨウ素などの影響で
小児甲状腺癌が増加するのではないかとの懸念がたかまったことをうけて
住民の不安に応え 子供達の健康を長期に見守るため
福島県が県民健康調査甲状腺検査を実施しています
福島県が県民健康調査でみつかっている甲状腺癌については
環境省や国連科学委員会など 福島県においておこなわれた
それぞれの専門家会議において
いずれも現時点においては放射線の影響を認められない旨の評価がなされています

細野豪志議員

大臣から明確にご答弁いただきましたが
甲状腺癌は発生しているけれども、
これは被爆の影響ではないということを政府として確認されているということです

念の為環境保健部長に伺いますが 
に伺いますが これまで 5回 4回と今やっている甲状腺の調査で
甲状腺癌として 把握している人数としては何人なのか そして
同様の検査を3県 山梨 青森 長崎県でやっている調査では何人だったのか
数を比較して 影響をどうみるのか

(https://www.env.go.jp/chemi/rhm/h29kisoshiryo/h29kiso-10-03-11.html この話ですね)

環境省田原保健部長

福島県県民健康調査
事故当時 18歳以下だった 38万人を対象に実施
令和2年6月30日の時点で
悪性もしくは悪性疑い 252人 がんと診断 202名

山梨 青森 長崎県3県で同様に行われた甲状腺検査
 平成24年 3〜18歳の4365名 1名 甲状腺癌みとめられた

がんの割合
福島の調査 先行調査 平成23〜平成27年 30万人 101名 甲状腺癌と診断 割合は0.03%
3県での検査 4365人では 甲状腺癌と診断 割合は0.02%

厚労省部長


細野豪志議員

甲状腺癌の数字というのは被曝とは無関係で
福島と違うところでも同じ割合で発生していると

福島県内でも 「浜通り」での発生率とそれ以外の「会津地方」での発生率と 
ほとんど有意の差がないということですから
その意味でもその事実は明確なんだろうと思います

なぜ私がこの質問をするかと言いますと
私がこの調査にかかわっていたという経緯がありまして
福島の健康問題をどこの省庁が扱うのかでかなり議論があり
厚生労働省という話も 
私が原発担当だったということもあり
環境省でうけることになった
県の調査ではあるけれど 国が基金をを積んで
私のときに予算を組んで行われることになった

私にはかなり責任があるし
それを引き継いでやっていただいている大臣にはその自覚を是非引き継いでもらいたい

当時の状況といまは 受け止めがかわってきた
実際に福島で癌が増えてきたと心配する人は減ってきました
まだ一部でおられますが そこは誤解を解く必要があると考えています
検査に対する考え方も変わってきました


ところで年配の方で亡くなって 甲状腺癌をもったまま亡くなったかた 一定数いるのですが
なん%くらい いるとおもいますか
あとから甲状腺癌以外の理由で亡くなって甲状腺癌だったと亡くなってからわかるという調査 
ほとんどの調査で実は1割の人 調査によっては3割の人が甲状腺がんをもったままなくなる

何が言いたいかというと がんというのは深刻だと
早期発見早期治療 とそういう思いを普通の人は持つのですが 
こと甲状腺癌にはあてはまらない
特に大量に発生している甲状腺乳頭癌にはあてはまらない
重篤になるものの数は少ない
明確に外から見てあきらかになってからの検査でまにあう

一方で検査をすると(がんがみつかると)
ほとんどのこどもが手術をする 先程の部長の202名というのはその数ですね
ところが
手術そのものは簡単なので 問題は生じないのですが
非常にマイナスがおおきい
実は私の妻が甲状腺癌で手術した
彼女の場合は首が腫れたので手術してよかったのですが
手術後
毎日ホルモン薬をのまないといけない 傷が残る
そいったことを福島の子供達が
本当は必要なかったかもと
そういうことを引きずっているかもしれない子供達が200人いるということなのです

実質的な問題として
生命保険 がん保険に入る時に問題になる
若い10代20代が保険にはいれないと 非常におおきなマイナス

過剰診断の問題
政府としてもう一度考えて 
これまでは過剰診断はないといってきたけれど

私は過去の検査を否定するつもりはありません
いろんな方が努力されて これまでは不安に応えるために必要だったかもしれない
でも これだけいろんな事実が明らかになっている中で

過剰診断の問題について
政府としてもう一度向き合う時期にきているのではないか
という思いで質問させていただいています

大臣 率直にご答弁を 政治家としてご答弁いただきたい(1回目のお願い)

4時間29分

小泉大臣

小泉議員

まず 事実関係から県民健康調査で 中間とりまとめ この調査でみつかっている甲状腺癌について
被曝による過剰発生の可能性が完全に否定されるものではないが、
過剰診断の可能性が高いということがこれまでの科学的知見から指摘をされています
こうした過剰診断に対する対応については福島県では
日本乳腺甲状腺超音波医学会のガイドラインに従うことによって
治療の必要の可能性の低い病変ができるだけ診断されないようにしており
また
検査対象に送付する甲状腺検査の案内文に
検査のメリットや 過剰診断の可能性ををふくめたデメリットを記載することにより
希望者が受診できるような取り組みを行なっていると承知をしております

難しい課題だと思います
県民健康調査で学校の授業という時間の中で学校でみんなで一緒に調査を受けて
その結果 仮に診断が出た場合に手術などに至っている子供達がいるということ
このことについては 
子を持つ親の立場として もしも疑わしいことがあったら 子供の命に関わることですから
早く対応したいと思うのは当然のことだとおもいます
一方で
一人一人の望む形で検査を受ける受けないを
こう言ったものを選択ができる
そういったことも大切だと思います

環境省としても福島県に対して 先生の思いを受け止めて
政府として適切な助言を行なっていきたい、連携したいと思います


細野豪志議員

(放射線の)影響が否定されるものではないがこれまでのところそういったことはないという
こういう文脈
科学者が頻繁につかう言葉ですが
およそ 科学的に
わかっていることについては きちっとそのメッセージをだすべき
国際社会でも様々な国際科学機関も同様な発言をしている
もちろん科学は
ある時点で100%わかると言うことはないけれど
すべてわかるわけではないけれど およそこういうことだということでコンセンサスを得ているものについてはきちっといった方がいいとおもいます そうでないと両論併記になりますから

これまでいろんなことをずっときいてきて
結論がでているとおもいます
大臣にはきちっとご説明いただきたいと思います

その上で今配られているメリットデメリットの冊子ですが
重要な点がかいていない メリットデメリット
癌だとわかるということは 手術をすることになります
逆にいうと 手術しないとがんだとわからないことも
そして
手術した時のデメリットをかいていない
保険にはいれない
薬をのみつづけないといけないことも
かいてない

普通は検査しますというと喜んでやりますが
本当は死ぬまで手術しなくていいかもしれないがんで傷を負い 薬を飲み続ける 保険もはいれないという
そのデメリットかいていない

過去は説明も何もかいてなくて
皆さんどうぞどうぞと検査をうけていた
そこからは進歩したが
まだ十分でない

やや細かい話になりますが
福島医大から 同意書送られてきて 回答は 6〜7割残りはどうなっているかご存知ですか

本当に任意なら そのまま 
残りは同意していないはずですので検査受ける必要はないと私は考えていますが

ほとんどうけてます なぜなら
学校で同意書を回収しているからです
小学校で中学校で回収し 授業時間に検査する しないとその間することがないわけですよ
学校でやる これは任意の検査って言えますか

念の為部長に確認しますが
学齢期の子供で 不同意と答えている子供は 何人ですか


田原克志環境保健部長

同意書で不同意と記載については 公表されていない 
甲状腺検査を受けていない人の中に含まれていると考え
検査を受診していない人は
H26〜27年 6−11歳 6.8% 12-14 歳 8.2% 15-17 歳 16.1%でした


細野豪志議員


年齢が上がると下がるけれど 概ね 9割以上が受けている これはほぼ全員検査です

その頃うけていて 大学生になってその後医者や看護師になった人と 話を聞いてみたら
彼らは受けるべきでない検査をうけていたといっていた
学校の授業時間に受けるという検査はそれくらい強制とまではいわないまでも拒否をしにくい検査だった

この現状を変えることに大臣イニシアティブを発揮してくださいませんか

この検査は県 決定は県にあります
お金をだしているのは政府です 私の時に出しています
非常に責任を感じています

私なら率直に言って自分の子供に甲状腺検査を受けさせません
検査を受けるメリットはほとんどない
検査を受けることによって 万が一そう診断された時にダメージがきわめて大きいことがわかっている

いろんな福島の方、政治家とも話をしましたが
きちっとこの問題を考えている人はこの検査を受けないと言っている人が多いです

我々ようなものが 自分の子供に受けさせたくないという検査を
多くの情報をもっていないという福島県民が半ば自動的にが受けているというのはみすごせないのですよ

大臣にぜひそこでイニシアチブを発揮してもらいたい いかがでしょうか(2回目のお願い)

4時間37分目


小泉大臣

先生の問題意識は共有します
このやりとりをふまえて
省内で何ができるか検討に入りたい
私からも福島県にやっていただいているわけですから
メリット デメリットの表記のあり方などについて うけとめて 考えさせてください


細野豪志議員

一点ここだけは約束していただきたいのですが
本来は学校以外のところでやるべきだと思います
希望する人が今までと同様に無料で受けられる
しかし 希望しない人はいかなくていい
任意性を担保するためには

学校以外でやるのが一番いいと思いますが
折衷案として せめて授業時間帯をはずす 放課後にできませんか
希望しない人は帰ればいいだけですから
田原部長にはなんどもこの話を話していますが
国として任意性を担保されていない
これは問題があると思うならそこまでやるべきです

国際社会的にはWHOの関係団体 IARCの提言
原発事故後の甲状腺に対する系統的なスクリーニングは推奨しない と明確にいっています
たとえ原発事故後であってもやってはいけないと提案にかかれています

つまり ここまでは福島は特殊事情でやってきたのだけれども
こういう国際社会の目がむけられていて
こういうことは福島県にもむけられているのだけれども、 政府にもむけられているのです
過剰診断で 過剰治療で
手術をする必要がないのにやっているということになると
責任をとわれる可能性があると思います
そこを含めて あくまで検査は継続するが
任意なのだということを担保するためにも
せめて

授業時間の検査はやめるといってほしい いかがですか(3回目のお願い)


4時間40分


小泉大臣


なにができるか考えさせてください
この状況として続けることで、できることは何か考えたいと思います
続けられる中で 希望者が受けられる体制
望まない人が検査を受けないという選択肢をしぜんととれることにする
そのことをふまえて我々として対応策 議論したいとおもいます


細野豪志議員

私もここでなぜ簡単にひきさがれないかという事情があって
なぜ福島県がなぜ悉皆検査をしているかというと 
やらないと 原発事故の被曝の影響を隠しているんじゃないかとおもわれるんじゃないかと
いうことを恐れている
福島はいろいろなことがあったのでかえるのが大変になっている
当事者がそういう状況にある中で
イニシアティブをとれるには国だけなのです
大臣は考えさせてくださいとおっしゃいましたけれど

ここは約束してください

授業中は わかるでしょう?
私だけうけませんって 小学生はみんな健康診断うけているのに私だけ受けませんって授業中いえないじゃないですか それはいえないのですよ
中学生でもいえないのですよ

せめて授業中だけははずしてほしい 大臣しかできないことです
福島でそういうことをするときに説得力のある人が
なみの大臣では難しいと思います
小泉大臣だからやりうると私は思っておりますので

そこをもう一歩踏み込んでご答弁いただけませんか(4回目のお願い)


4時間42分


小泉大臣


授業中にするか放課後にするか
それとも学校の外にするか
いずれにしても大事なことは
望まないのに 同調圧力に近いもので 受けざるをえない環境を放置しないような対応を考えます


細野豪志議員

普通は 福島の委員会で実際に受けている人から話を聞くというけれど
受けている側からすると 大丈夫って確認したいところもあり
なかなかそういう答えって出てこないですよ
だから ここは政治なのです
中にはやめろという人もいます
ただ、私は福島で不安を持っていて検査をしたいという人もいますので
私は 続ける必要があるとは思いますが 9割とか小学生9割5分の人が受けているというのは
この10年は まあみなさんの不安に応えるというのがあるとしても
もはや 国際社会では受け入れられないと思います
それぐらいになってきているという認識だけは持っていただきたい

きっちりイニシアチブを発揮していただきたいもう一言だけお願いします(5回目のお願い)


4時間43分


小泉大臣


貴重な質疑をやらさせていただき ありがとうございました
細野先生の思い 特に福島の原発事故の当初 政府の中で中心となって携わられていた方だからこそ感じること
今も続けて関与されていること そのことに敬意を感じております
私はその当時野党でしたが この福島の原発事故をうけて
自分の政治人生も大きく変化したと思います
その中で今先生の後に環境大臣となって、その立場の中でできるだけのことをやって
福島の真の復興のためにできることをやって
間違ったことにならないようにがんばりたいとおもいます


細野豪志議員

今のご答弁を私は信じたいと思います


除染土の話は 私わからないのでパス 28分中3分だけこの話でした