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運動神経が悪いって、こういうこと

タイトルどおり。小学生時代に欲しかったな、アメトークの「運動神経悪い芸人」特集。この特集で勇気をもらった人も多いのでは? 私が子どもだったら絶対にうれしい。だって本当にいるんだよ、運動神経が悪い人。

運動神経抜群で、何でもこなす夫は「どうしてできないか不思議でならない」と言う。私は芸人たちの気持ちがとてもわかる。そう、自分の手足が自由に動かないという事実。テレビで見る芸人どおりです。バスケはボールを見ているとゴールを通り過ぎるし、ドリブルはボールに操られる。ラケットは、まず空振り。走り幅跳びや高跳びは、踏切が合わずそのまま走りこむ。逆上がりもできないし、跳び箱は跳べない。「まじめにやってるのか」と言われたけど、いたって真剣です。ふざけてる余裕なんてない。

私が子どものころは、跳び箱が飛べない、逆上がりができないと、残されて練習させられた。グループ対抗みたいな体育をやられると、私のせいで絶対に負ける。陸上のリレーでも、水泳のリレーでも、私の番でビリになる。球技も「お願いだからボールこないで」と願っていた。ソフトボールの守備は、きまって「ライト」だが、たまにとんでくるボールを投げ返そうとも、数メートルしか飛ばない。小学生の時は本当に体育が嫌だった。

運動会は恐怖の日。あのお決まりの音楽を聴くだけでお腹が痛くなった。ダンスだけだね、できたのは。中学生になっても当然できなかったが、同じように運動ができない友だちと一緒にいられたからよかった。部活は音楽部と美術部。高校はプールがない学校に進学した。そうやって過ごした子供時代。

大人になると、運動神経が悪いことは、特に問題なくなった。ああ、呪縛から解き放たれた、と思ったら、案の定、息子が私の遺伝子を強く受け継いでいた(泣)。夫のDNAはどこにいったんだ?! 友達と体育教室にかよったけど、逆上がりと跳び箱ができなかった。まるで子供時代の私を見ているようだ。低学年まで少年サッカーにはいっていたが、試合に出たのは数えるほど。なんか申し訳なくなった。それでも本人はまったく気にしていないようだった。私みたいにいじけることもなかった。そしていま、一緒にアメトークを見て大笑いしている。息子にとってはどうでもいいことなんだ、運動神経が人より劣ることは。そしてこの芸人の皆さんにとっては「おいしい」ことなんだ。ああ、この時代に子どもでいたかった。

運動神経が悪いと思っているお子さんや、そんなお子さんをもっているお母さんに、別の楽しみを見つけてほしい。運動ができるとヒーローになれるけど、できなくても違う分野のスペシャリストになることができる時代です。

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