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最速146㌔右腕!秋田高校・石井夢沙士の現在地。

1 .話題となった風間球打投手との投げ合い

風間球打投手が157km/hを記録して話題となった7月18日の明桜ー秋田(秋田県甲子園予選)。
同時に、その風間投手を擁する明桜を延長戦1点差まで追い込んだ秋田高校の粘り強い戦いも感動を呼びました。
秋田高校のエースとして風間投手と熱い投手戦を見せたのが石井夢沙士。

試合前から2人の投げ合いに期待の声が上がっていました。(引用:増村一成(スポーツ報知)さん @kazunari36136 )

試合後、各メディアで熱投が讃えられています。

(前略)この日は相手の風間球打投手をして『秋田県にも石井選手のようなピッチャーがいることにプレッシャーを感じる』と言わしめる圧巻の投球を見せた。延長10回を投げ、4失点10奪三振。147球を投げ抜いた。(引用:讀賣新聞7月19日秋田12版「青春譜 直球に磨き 圧巻の10K」
1点リードされた八回表、秋田のエース石井夢沙士投手(3年)は流れを変えるため、相手打者を3人で断つつもりだった。直球で3連続三振。頭にあったのは『守備は俺に任せろ。点を取るのは任せた』。その裏の攻撃で味方が1点を加え、同点とした。(引用:朝日新聞7月19日秋田13版「同点 仲間のプレゼント」

2. 石井夢沙士の強み!球の伸びを検証。

明桜戦で発揮された石井夢沙士の強みは、球の伸びでした。157km/hを計測した風間投手と最速146km/hの石井夢沙士では10km/hほどの球速差があるはずですが、ホップする球質で球速以上に見えるというコメントが散見されました。
また、かなり際どい判定でのボールが多かったことから、石井夢沙士はストライクとボールの差が小さいことも注目されます。

明桜戦では変化球を織り交ぜて、8回表の三者連続を含む10奪三振。130キロ代のストレートで空振りを奪うシーンも数多くありました。↓(引用:tie Japanさんのyoutubeチャンネル)

3 .球の伸びの秘密とは。回転数データ公開!

石井夢沙士の球の伸びは、2500以上を記録する回転数と縦の回転軸によって生み出されています。

石井夢沙士は「スピンレート革命  回転数を上げればピッチングが変わる」(林卓史著、ベースボール・マガジン社)等の本を読み、回転数・回転軸などのデータの活用を始めました。
自主練習にIoTボールを使用し、自分の投球の動画を確認しながらデータを集めているのです。
IoTボール「SSK TECHNICALPITCH」の分析によると、石井夢沙士は2500前後の回転数を常時記録するボールを投げられます(NPB平均は2078回転)。↓SSK TECHNICALPITCHによる石井夢沙士のデータ(2021/5/22の投球内容)

自分の強みである「伸びのあるボール」を数値として客観的に捉えるだけでなく、回転軸の修正や変化球の研鑽のために、根拠を持った努力を重ねています。

夢沙士回転数データ

4. メンタルは強い?甲子園予選で見せたマウンドさばき

7月16日の湯沢翔北戦では、最終盤に登板し、ピンチでも堂々としたマウンド上での姿を見せていました。(引用:小菅メンディエタ さん @cosmendy)

また、明桜戦に臨む姿勢にも投手らしい肝の据わった性格がよく表れています。県外有力校からの誘いを断って伝統ある県内一の進学校”秋高”を選んだという経緯もあり、強豪相手でも怯まずに勝負を楽しんでいるようです。

待ち望んだ対戦だった。『風間のいる明桜に勝って甲子園に行く』と冬から対戦をイメージ。組み合わせ抽選では、エース石井夢沙士から『(明桜のいる)こまちブロックを引いてこいよ』と託された菅原祐介主将が、その通りに引き当てた。(引用:秋田魁新報7月19日「惜敗の秋田 集大成 見せ場何度も」)

5 .石井夢沙士の将来の展望!

石井夢沙士は、昨秋の練習中にボールが当たり左目を失明しかける怪我を負ったことが各メディアに取り上げられていますが、今は完治しています。冬には治癒の目処がつかなかった中で、よくぞ夏本番に合わせて調整したなと思います。投げすぎを防いで肩肘が守られたのが結果オーライかもしれません。

石井夢沙士の中学生時代の記事に、『石井君にとって野球ってなんだろう?』という問いかけがあります。
それに対する答えは以下です↓

『僕にとって野球とは、将来職業にするものです。楽しいという気持ちだけでなく、そうした強い意識を持っています。野球での活躍を通して、応援してくれる人の期待に応えたいです。』(引用:ボールパーク秋田特集「夢追い人」https://ballpark-akita.com/tokusyu/sports/24.html

この受け答えによく表れているように、プロ野球での活躍が目標であることは間違いなく、本人も強い気持ちで野球と向き合っています。
いつか風間投手とプロの舞台で再び投げ合える日が来たら、今回の甲子園予選での惜敗を奮起の材料として思い出してほしいです。

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このnoteは、(姉だから得られた情報もありますが)データ好きを活かして一ファンとして書いています!

#高校野球 #甲子園予選 #石井夢沙士

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