地球に存在しているだけの生物

今年に入って突如現れたコロナウイルスというウイルスのせいで今この地球は大変な事になっているらしい。

様々なメディアで取り上げ続けられているコロナウイルスのニュース。中国を拠点にどんどん世界に広がってゆき、コロナウイルスが流行り出した初期の段階から今日までの間でたくさんのニュースを目にした。

マスクの生産が追いつかなくなり、中国ではナプキンやオムツをマスク代わりにするなんて記事を見た時には本当に呆れた。

ついこないだまでは私もコロナウイルスの危険性についてあまりピンときていなかったので、周りの怯え様には本当にバカバカしいとさえ思っていた。
毎日この地球ではたくさんの人々が死を迎えている訳だが、死の原因は自殺や他殺、事故、病気、など様々だ。その中でコロナウイルスに感染し、命を断つ人はまだ少ないはずである。ただ死ぬ原因がひとつ増えただけなのだ。
と、コロナウイルスが流行り出した時の私は思っていた。

絶対に自分は感染しないとは言えないが、ウイルスという目に見えない物に対してどう行動すれば良いのかわからない。怖いという感情にまで至らないのである。
日本の政府からは自粛という言葉を国に投げつけた。それがまた厄介なもので、街の店や宿や会場からのキャンセルが止まない。いろんな企業が大赤字を訴えている。
私はまだ学生ということもあり、そういった大人の事情には特に大きな影響を受けていないので、強く日本の政治家に対して意見を持つ事はない。

だが、ついに私の出演する予定であったダンスイベントが次々と延期になり、アルバイトのシフトは削られ、半強制的に家で自粛させられるようになってしまった。
私は幸い趣味が多いため家でも何不自由なく楽しく過ごせられるのだが、やはり外に出歩いて気分転換がしたいものだ。こんな大変な時に人と会うなんて不謹慎だとかいう意見もあるのだろう。でも不謹慎と言われるほどお堅い条例を下されているわけでもない。

好きなことをして死ぬのであればそれは本望なのではないか、とも思う。(平和ボケから生まれる考え方なのかな?)

外はすっかり変わってしまった。観光客はもちろん、繁華街に歩く人々は半分以下に減り、店もぽつぽつとシャッターを閉めている。開店していたとしても店内に客はほぼいない。
百貨店やショッピングモール等のトイレで手を洗った後、いつものようにハンドドライヤーに手を入れようとするとそこには紙切れが貼られてある。
「衛生面考慮のためご使用できません。」
くそ!手も乾かせないのかよ!と怒りが腹から湧き出るのを感じながら、その紙に向かって手についた水滴をはじき飛ばす。

春に向けて新しいリップとアイシャドウを買おうと化粧品売り場に行くが、テスターが全て無くなっていた。一か八かで化粧品を購入しないといけないのか。
ハンドクリームだってそう。匂いを想像して買わなければいけない。

コロナウイルスという目に見えない謎のウイルスの所為で世界はこんなに不便になってしまったのか。

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