見出し画像

結局、「桐島」って何なん?

ふと、「僕は意味に縛られることが多くなったなぁ」と思ったり。

これ何周かしてるんだけど、
いわゆるニヒリズムに陥ってるというか、
絶賛、実存主義の状態に陥っております。

用は何かにつけて「それ、意味あんの?」って考えちゃうやつ。

いやついこないだも断捨離をしましてね、
ゲームやらSNSやら僕の夢を邪魔してくる
煩悩君達を次々にメルカリへ島流しの刑にしてやってた訳ですよ。

とにかく僕の手元から無駄を無くしたくて。

そうやってしばらくメルカリ乞食をしながら
食いつないでいたんですけど、
ふと邦画を観たくなって、その時何でか手に取ったのが、

『桐島部活やめるってよ』 

ただ、
これがまぁ鬱々とした時期にいいお薬で。
例えるなら、KIDの右跳び膝蹴り4秒KO。
衝撃やったね。

(以下、ネタバレ含む)


この映画の主要人物、
野球部を辞めた"宏樹"と映画部部長"前田"、
この二人がとにかく愛おしくて大好きなキャラクターなんですけど、僕は今まさにこの二人の狭間で悶々としているなぁと。

1番食らったのはグランドフィナーレでの
宏樹君のセリフ、
「将来の夢は映画監督ですか?
 女優と結婚ですか?
 アカデミー賞ですか?」ってやつ。

要約すると
「何目指してんの?
 それやってて意味あんの?
 結局何が目的なん?どうなりたいん?」

もう完全にニヒリズムに陥った時の僕と一緒。

それに対する前田君のセリフがね、いい!
「んー、いやぁなんだろう...
 うん、きっと映画監督にはなれないかな。」

「僕は僕の好きなモノに
 たまーにだけど近づけたと思う瞬間があって
 そのほんの一瞬の為だけにやってる。」
 
要約
「ただ好きだからやってる。」

ここにオタクとスクールカースト上位の逆転が起きるのがめちゃくちゃ気持ちいい!

僕の中でもこれは常に対立構造にあって、
そういう物憂げな季節が巡ってくるといつも
"僕の中の前田君"が"僕の中の宏樹君"をぶっ飛ばしてくれるんよね。
だから二人にものすっごい感情移入できる。

桐島が主軸になってるせいで、カースト上位組は終始物語の中で翻弄され続けるけど、
カースト下位組は振り回させることがない。

なぜなら彼らにはやりたいこと、
好きなこと(主軸、人生の基盤)があって、
尚且つそれをやり続けているから。
例え失恋しても、
吹奏楽の部長は演奏に、前田君は映像に、
芸術として、作品として昇華できる。

"桐島"の正体は、夢であり、宗教であり、
僕自身でもある。

ただの学園モノやと思ってたら火傷もんよ。

あの野球部キャプテンもいいよね
「ドラフトが...」の下りのやつ。

切ねぇー!抱きしめてぇー!

後、男はみんなあの吹部の後輩に惚れるやろ
あんな子絶対好きやろ。


まぁにっちもさっちもいかない倦怠感に襲われてるあなたに特効薬の映画なんで、是非。
今やったらHuluとUnextでやってるんかな?
知らんけど

ではまた今度。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?