UFC 264から268を見た

海外からの帰国、自宅隔離期間なので、ずっと見てなかったUFCの大会を264から最新の268まで、順番に一気に見ました。見るだけで体力が削られるほどの、さすが世界最高のMMAの舞台です。久しぶりなので、かなり知らない選手ばかりになっていました。

まず264、メインはポワリエvsマクレガー。いちおう試合も順番に書きます。1試合目は、バンタム級でショーン・オマリーvsクリス・モウティーニョ。どちらも知らない選手ですが、急遽代役で出たという新人モウティーニョのブライトな緑髪が目立ちます。ビリー・アイリッシュより緑です。ビリー・アイリッシュ、既に緑じゃないですが、、、そのモウティーニョは、UFCに来るまでの戦績が9戦全勝となかなかですが、対するオマリーも13勝1敗と負けてません。1R、とにかくオマリーが当てます。モウティーニョは頑張って前に出るし、たまーにいいの当てるけど完全に押されています、、、というか、ほとんどもう虫の息に見えます。R終了付近にオマリーがフロントチョークを決めて、終わりと思いきやゴングに救われます。しかし、これは一体モウティーニョは救われたことになるのか、もうそこで終わってたほうが良かったんじゃないか、と思いました。しかし、そんな状態なのに、2R、3R、めちゃめちゃ打たれてボロボロなのにモウティーニョは前に出続けます。ハッキリ言って勝ち目はないのに、、、なんとオマリーのほうが打ち疲れてきます。ヘビー級なら、これで両者ドロドロの泥試合になるかもですが、これはバンタム級だし、何と言ってもUFCなので、非常にもオマリーは打ち続けます。これはもしかして最後まで立ってるんじゃないか?と思い始めたラスト30秒で、レフェリーのハーブ・ディーンがスタンドのまま試合を止めて終了。正直、いつもストップが遅いハーブ・ディーンが、スタンド状態で試合を止めたのには驚きました。しかもあと30秒で、、、でも、そのぐらいモウティーニョの見た目がヤバかった、、、根性は立派ですが、今後が心配です。

2試合目は女子バンタム級、アイリーン・アルダナvsヤナ・クニツカヤ。女子バンタム級は、現在王者は当分負けなそうなアマンダ・ヌメスです。この2人は、ランキング4位と5位。どちらも知らないので、とりあえずアルダナが計量をオーバーしたのに、試合を同意したクニツカヤを応援します。1Rから結構な打撃戦、さっそくクニツカヤが流血します。女子の流血は、見ててなんだか嫌なものです。というかそもそも、女子が殴り合うところを見るのは忍びないので、男女差別と言われようが、やはり苦手です、、、後半、アルダナの打撃が効いてそのまま倒れ込み、アルナドパウンドになります。計量オーバーのくせに、と思ってムカつきます。クニツカヤ、苦し紛れに膝十字にいきますが、失敗して更にパウンドを浴びる結果になり、レフェリーストップで試合終了。後味悪いー

3試合目はヘビー級。タイ・トゥイバサvsグレッグ・ハーディ。トゥイバサは元ラグビー、ハーディは元アメフトだそうです。ラグビーvsアメフト・オン・ザ・UFC、、、マーク・ハント2世と呼ばれ、どことなく愛嬌もあるトゥイバサを応援。1Rまずトゥイバサのカーフが効きますが、その後ハーディの1発が効いて一気に畳み掛けられます。これで終わりかと思いきや、トゥイバサの逆転KO!勝って、なぜかフェンスによじ登って、シューズにビールを注いで飲むパフォーマンス。完全に謎です、、、

4試合目、ウェルター級。ギルバート・バーンズvsスティーブ・トンプソン。ランキング2位vs4位。ウェルター級の王者は現在、誰も勝てなそうなカマル・ウスマンです身長は5センチ、リーチが10センチもトンプソンが長いです。トンプソン、長身でイケメンの白人なので、とりあえずバーンズを応援。1R、バーンズがタックルを試み、時間をかけてようやくテイクダウン。しかし立たれてしまい、そのまま金網に押し付けた状態で1R終了。2Rも終了付近にテイクダウンするも、そのままゴング、、、3Rも中盤でテイクダウンするも、特に決めれずそのままゴングで3R終了、バーンズ判定勝ちですが、正直つまらない試合だった、、、

そしてメイン、ダスティン・ポワリエvsコナー・マクレガー!メインにしてやっと知ってる選手という体たらく、、、マクレガーは、たぶんUFCの歴史の中でも1番有名になった人ですね。次がロンダ・ラウジーかな、と思ったんですが、今ではもう誰も知らなそう、、、マクレガーのヒールぶり、こういう人は盛り上げるのに必要と思うし、実際強いし、そしてスーパースターになって長者番付1位とかにサクセスしてるわけで、全然否定はしませんが、自分は出てきた当時、ジョゼ・アルドが好きだったんで、ああいう煽りと試合結果、その後にかなり悔しい思いをしたので、全然好きになれないんですよね。だからネイトが勝った時「やったぜ、さすが!」と大喜びしたし(その後再戦してマクレガーが勝ってしまいますが)、ヌルマゴメドフに完敗した時も、そんなに好きじゃなかったヌルマゴメドフを好きになったぐらいです。今回も、マクレガーが出るっていうだけで「敗けろー!」って思って楽しみにしてしまい、これも一種のファンなのかなあ、とか思ってしまいます、、、

とにかくこの試合、上記の理由でポワリエ応援だったんですが、ポワリエのいい人そうなこと!真面目そうなこと!、とても不安でした。ポワリエ、マクレガーはこれが3回目で、戦績は1勝1敗、前回はポワリエが勝ってるんで、普通に考えたら有利なんですが、ネイトの例もあるし、マクレガーは相変わらずの余裕で自信満々のヒールっぷりで、オッズもマクレガー55%なんで、すごい不安、、、しかし内容は、最初からポワリエが攻め、テイクダウンとパウンド、マクレガー立つけど左足骨折で自爆、みたいな最高にカッコ悪い幕切れでした。こうなると、足折れたままイキがってるのとか、滑稽ですらあります。対するポワリエは、勝者インタビューで紳士で、自分の家族のことを美しいといい、家のない人たちへの募金を募ります。なんて立派でカッコいいんだ!泣けてきます、、、というわけで、感動のラスト、大満足な264でした。


次は、265です。メインは、ガヌーとデリック・ルイスのヘビー級タイトルマッチ。どっちも、うっすらとしか知らないので気持ち的には盛り上がりません、、、1試合目は、バンタム級ソン・ヤドンvsケイシー・ケニー、どちらも知りません。よって、全然気持ちは上がりません。内容は、ハイレベルだけど特に何も起きないまま、3R終了してヤドンの判定勝ち。既にあまり覚えてないぐらいの試合でした。続いて第2試合、女子ストロー級、アンジェラ・ヒルvsティーシャ・トーレス。これまたどっちも知らないし、女子の試合なので気持ちは一向に上がりません。内容も3Rでやや激しい攻防がありますが、判定でティーシャ。通な試合が続きます、、、

3試合目、ウェルター級マイク・キエサvsヴィンセンチ・ルキ。どっちも知りませんが、どっちも見た目がいいんで、少し気持ちが上がります。ランキングは5位vs6位。2Rめに、ルキが当てて、でもキエサがグラウンドでバックをとり、おお、逆転か!?と思ったら、なんとルキがアナコンダでフィニッシュという、あっという間に展開していくブチ上がりな内容でした!

4試合目は、バンタム級ジョゼ・アルドvsペドロ・ムニョス。おおっ、アルド!ということで更に気持ちは上がります。順当に考えればムニョスには勝てそうですが、マクレガーに負けた後はイマイチ戦績がパッとしない印象なので、少し不安があります。1Rは、緊張感がありつつも特にどちらにも決定打はナシ。2Rも同じような感じで、アルドがやや優勢かなーってぐらい。3Rになって、今まで必殺のローを出さなかったアルドが、すごいカーフ!そして連打!、、、結局、判定でアルドの勝ちですが、なんとなくかつての閃き、輝きはないなあー、と思ってしまいました。

そしてメインはヘビー級タイトル戦、シリル・ガーヌvsデリック・ルイス。UFCでヘビー級王者ってことは、ほぼ「人類最強」ってことなんですが、正直、この試合覚えていません、、、

UFC266、1試合目は、女子フライ級ジェシカ・アントラージvsシンシア・カルビーロ。アントラージ、こええよ、ゴツいよ。かるびーろは結構美人。でもアントラージのKO勝ち、実力差がちょっとありすぎました。

2試合目はヘビー級カーティス・ブレイズvsジャルジーニョ・ローゼンストライク。実は自分、女子の試合ほどじゃないけど、ヘビー級の試合も苦手なんです。あまりおもしろくないからなんですが、、、この試合もおもしろくなかったです。上にいたから判定でブレイズって感じでした。

3試合目は、ミドル級ニック・ディアスvsロビー・ローラー、、、えええ、ディアスとローラー!?なんだこれ、タイムスリップしたかと錯覚します。どっちも大ファンですが、今このカードを見たいかというと微妙な気持ち、、、でも両者、さすがに会場でも大人気です。特に「兄貴」ことディアスが。しかし随分見た目がポッテリと老けたな、、、なんか、2人がオクタゴンにいるだけで泣けてくるぐらいの、レジェンド対決です。なんと17年ぶりの再戦!内容は、なんともゆるい打撃戦から3Rにあっさりと幕切れ、ローラーの勝ち。少し切ない気持ちになりました。まさに闘将だった2人、両者それぞれのかつての名シーンを色々と思い出してしまいました、、、

すっかり黄昏たまま第4試合、しかしさっきのカードは何だったんだろう、、、?で、4試合目、女子フライ級タイトル戦ヴァレンティーナ・シャフチェンコvsローレン・マーフィー。出ました、絶対王者シェフチェンコ!正直、マーフィーが1Rもつか?ぐらいに思ってたんで、4Rまでいったのは、頑張ったと言えます。何もできませんでしたが、、、

メイン、フェザー級タイトル戦アレクサンダー・ヴォルカノフスキーvsブライアン・オルテガ。ヴォルカノフスキーは、19戦全勝とかなりの戦績です。なんとホロウェイに2回勝ってる!、、、Marshmelloみたいなコスチュームで入場のオルテガ。オーストラリア出身のせいか、メンアットワークの「ダウンアンダー」で入場のヴォルカノフスキー。1R、かなりの緊張感。お互い軽く流血。2Rも互角、かなりの見応え。どちらもいいところが出てる好試合。3Rで大きく動く。劣勢のオルテガの逆転かー!?と思われたギロチン、ダース、三角絞め、すべて逃げられる。壮絶な試合内容で、パウンドを浴びたオルテガのダメージはスゴい。3R終了のゴングは鳴ったものの、「もう無理じゃね?」と思った。ここまででもじゅうぶんよく戦った、と誰もが思うぐらいの状況。なんと続行!複雑な気持ちになる。続き見たいけど、もうやめたほうがいいのは明らか、、、4R開始直前またもドクターチェック、、、なんと続行!しかもオルテガ、そこから5R最後まで耐え抜いた!判定はもちろん、ヴォルカノフスキー勝利だったけど、勝敗を超えた何かを見せてもらったような試合だった。


UFC267、1試合目はライトヘビー級マゴメド・アンカラエフvsヴォルカン・オーズデミア。今回、初のライトヘビー級。もう階級ごとなくなったかと思った。ジョン・ジョーンズの引退と共に消滅、とか。結局、ジョーンズは誰も倒せなかった、、、さて試合、ランキング7位と8位と、なかなかシブい。内容もシブかった。つまんなかった、、、2試合目は、ウェルター級リー・ジンリャンvsハムザト・チマエフ。ジンリャン、かなりのイケイケムードだったが、いきなりテイクダウンされ、バックからチョークで失神、といいとこ何もナシ。うーん、、、チマエフ、強かったな、、、

3試合目は、ヘビー級アレクサンダー・ヴォルコフvsマルチン・ティブラ。ヴォルコフでかいなー、ヘビー級やっぱつまんないなー、、、ヴォルコフのサイズ勝ち。4試合目は、ライト級ダン・フッカーvsイスラム・マハチェフ。ランキング6位と5位。1R早々、フッカーのローに合わせてマハチェフがあっという間にテイクダウン成功。上から腕絡みであっさり終了。UFCでは、様子見みたいなローキックはこうなるのか、と思った。

5試合目、バンタム級タイトル戦ピョートル・ヤンvsコーリー・サンドヘイゲン。相変わらずどちらも知らないので、なんとなく小さいほう、ヤンを応援。サンドヘイゲンはかなり長い。1R、やはり長すぎてすごくやりにくそうで、サンドヘイゲン有利な感じ。2Rも同じような感じ。3Rも、と思いきやヤンが突如回転系打撃で一気に優勢に持っていく。そのまま4Rもヤン有利に進む。試合の流れを変えるのは、勇気(機転がきく)の一発なんだなあ、と思った。5Rまでいって、難しそうな判定だったけど、ヤンが勝利。

タイトルマッチ2つのせいか、いつもよりいっこ多い。第6試合、メイン。ライトヘビー級タイトル、ヤン・ブラホビッチvsグローヴァー・テイシエラ。チャンピオン38歳とチャレンジャー42歳。さすがに両者古株なので知ってるが、そんなに強い印象なかったので、どちらもじわじわと強くなっていったのか。試合前のリングの佇まいはどっちかというとなごみ系、かなりいい。テイシエラなんか顔はおじいちゃんに見える。体は死ぬほどゴツいけど。漫画みたいだ。しかしチャンピオンは、煽り映像と解説を見た限りかなり強い、強くなっている。試合前までは、ディアスvsローラーみたいな雰囲気だ、、、とりあえず年寄りのほうを応援する。1Rは、テイシエラがテイクダウンして上に。ブラホビッチはクロスガードでどちらも進展ナシのままゴング。おやじ同士の凡戦って感じだった、、、2Rは、テイシエラが打撃からヌルっとマウントを取って、そのままバックを取り、チョークスリーパーであっさり勝った。あれ、勝っちゃった!?って感じ。テイシエラの試合後のマイク、黄昏爺みたいな表情でまず王者を褒め称えて、「私はずっと(20年間)、ここ(リング)にいました。まるで家のようです」と言った時に、突然自分の涙腺が崩壊した。なんだかとても感動してしまった。なんて素朴で重みのある、、、その後も、「自分は今日、40歳過ぎても人は夢を追っていいんだ、ということを証明できました。ネガティブなことを言ってくる人のことは、全く気にしなくていいんです」とか言ってて、更に感動した。最後にすごくいいものを見た気がして、大満足な267でした!


UFC268、やっと現在に追いつきました、最新の大会。今回もタイトル戦2つでアツいです。まず1試合目は、ライト級ジャスティン・ゲイジーvsマイケル・チャンドラーという、メインでもいいぐらいのスター同士対決。1Rからすさまじい打ち合いで、目まぐるしく優位が変わるすごすぎる出だし。まさに死闘な3Rを制したのは、判定でゲイジー。客席も、1試合目から最高潮に盛り上がっていた。

2試合目、フェザー級シェーン・ブルゴスvsビリー・クアランティーロ。1試合目の余韻が残ったままですが、こちらも1Rからお互いよく攻める好試合。2Rも同じような感じですが、少しずつブルゴス優位になってきているような、、、終了間際でブルゴス、かなり追い込んでました。3Rでクアランティーロがかなり頑張りましたが、判定はブルゴス。

3試合目、バンタム級フランク・エドガーvsマルロン・ヴェラ。ずーっと苦手だったエドガーも、さすがにこんなに長くやって減衰してくると、さすがに哀愁を帯びてきます。もう40歳なのか、、、感傷的な理由で応援したい気持ちも芽生えますが、やはりテイクダウンからインサイドガード内でトップキープするだけの戦い方が全然好きじゃない。これは、好みの話なんでどうしようもないですね、、、内容は、あの無尽蔵スタミナと打たれ強さを誇るエドガーも、歳なのか相手がより強いのか、徐々に失速していきます。かつての彼を知る人には、見ていてつらい展開です。そして3R、ヴェラのアンデウソン・シウバばりの前蹴りが顎に炸裂して撃沈。なんだか暗い気持ちになりました。

4試合目、女子ストロー級タイトル、ローズ・ナマユナスvsジャン・ウェイリー。自分は、少女のようなのにすさまじい回転打撃のウェイリーのファンでした。初めて見た時は、本当に驚いて、アジア人初のUFCチャンピオンになった時はすごい嬉しかった!21連勝8年間無敗って、スゴくないですか?今回は再戦で、前回はナマユナスのハイはラッキーで入ったと思ってたんですが、入場の雰囲気と序盤の内容を見て、ナマユナスがとても強くなっていることと、あんなに速い打撃展開を持っていても、もうウェイリーではトップを保持できなそうな事実を確認して暗い気持ちになりました。UFCは、本当に厳しい舞台だ、、、どんな絶対王者でも、いつか通用しなくなるという、、、ジョン・ジョーンズとヌルマゴメドフいかにすごかったのか、そして負けてないまま引退したのかが分かります。

あ、ナマユナスとウェイリーの試合だった。内容的には、ほぼ互角でナマユナスの頭脳勝ちって感じでしたが、最後のトップキープを続けられた時、立てるチャンスに立たなかったウェイリーを見て、ああ彼女はもう王者じゃないな、と思いました。とても残念です。

5試合目、ウェルター級タイトル。カマル・ウスマンvsコルビー・コヴィトン。勝率予想73%の圧倒的ウスマン。ウスマンのテイクダウンディフェンス率は、今までなんと100%!自分も、どう考えてもウスマン勝利の構図しか見えなかったんで、応援の気持ちはコヴィトンでした。思ったよりコヴィトンはよくやったと思います。それでも、勝機はなかったです、、、少し暗い気持ちになって、これでUFC観戦全部終了。終わってみれば、ポワリエとテイシエラの勝利者インタビューが救いの光のようでした。彼らにはずっと勝ってて欲しいです。

自分も、頑張ろうと思いました。




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